無職で移住する場合、先の不安を抱えているでしょう。今回は費用を抑えて移住する方法や地域おこし協力隊、仕事付きで移住を呼びかけている自治体をご紹介します。
この記事で移住を成功させるためのポイントを確認し、前向きに考える手助けになると幸いです。
無職で費用を抑えて移住する方法
現在、無職で移住を考える場合、移住にかかる費用や今後の生活に少なからず不安を抱えてしまうのではないでしょうか。
無職でも費用を抑えて移住するためには、以下の方法があります。
移住にかかる費用を貯めておく
移住するためには、移住先を決めるまでにかかる費用(下見や家探しなどで現地を訪れる際の交通費や宿泊費など)や移住後にかかる費用(引っ越し費用や生活費)など、移住に必要な費用がかさみます。
それぞれにどれくらいの費用がかかるかを計算し、余裕を持って移住にかかるお金を貯めておくと安心です。
仕事つきの移住を呼びかけている自治体へ移住する
移住場所によっては、仕事付きで移住者を募集しているところがあります。地方では人手不足によって困っている業種も多いため、積極的に移住者を受け入れている自治体が多くあります。
現在は無職でも移住先に仕事があるのであれば、移住先での生活費が確保できて安心です。未経験であっても、興味が持てる職業に就ければやりがいにつながる可能性があります。
移住支援金などの制度を活用する
移住支援制度とは、国や自治体が移住者を支援する制度のことです。移住に関する支援は自治体によってさまざまで、引っ越し費用や住居のリフォーム費用の一部などを補助してくれます。
農家になりたい人を支援する「就農支援」や、都市部から地方へ移住する人が利用できる「移住支援制度」など、移住先でどのような支援が使えるか調べてみると良いでしょう。
リモートワークの活用
ネットを利用した仕事を活用して収入を得る方法があります。パソコンとネット環境さえ整っていればすぐに始められるので、移住先で収入を得ることができます。
地域おこし協力隊の制度を活用する
地域おこし協力隊とは、都市部から地方への移住を促進するための制度です。人口減少が進んでいる地方へ若い人材が移住しやすいように作られました。
現在無職でも、地域おこし協力隊に参加すれば安定した収入を得ることが可能です。また、この活動を通じて地域の方たちとの人間関係を築くことができ、移住先での基板づくりに役立つでしょう。
参加条件や活動内容などについては各自治体のホームページからご確認ください。
移住先で仕事を探す
今は無職でも移住先で自分に合った仕事を探すつもりの人もいるでしょう。移住先で仕事を探す場合、自治体が管理している移住サイトなどに求人情報が載っている場合があるので参考にしてみると良いでしょう。
移住先で仕事を探す場合は、現地のニーズを知ったうえで仕事探しができるメリットがあります。無職で移住となると、どうしても不安な気持ちになってしまいがちですが、移住後に環境に慣れながら自分に合った仕事を探すのは決して悪いことではありません。
自治体の相談窓口などを活用してみるのもおすすめです。
地域おこし協力隊を積極的に募集しているおすすめ自治体
地域おこし協力隊を募集している自治体は全国にたくさんあります。ここでは、その中からいくつかご紹介します。
※この募集は2024年4月現在のものです。募集が終了していることがあることをご了承ください。
【北海道】留萌市(るもいし)
留萌市は、北海道西北部に位置する日本海に面しているまちで、数の子などをはじめとした水産加工を基幹産業としています。
留萌市では現在、地域おこし協力隊として、シティプロモーション推進員、アウトドアライフ・コーディネーター、漁業活性化支援員、教育支援センター指導員などを募集しています。
その中の一例として、SUPのアウトドアライフ・コーディネーターの募集内容についてご紹介します。SUPとは、海や川で行うウォータースポーツの一種です。大きめのボードに立ってパドルを使って水面を漕いで進みます。
留萌市はSUP環境に恵まれていますが、まだSUPの認知度が低いため、地域おこし協力隊の仕事内容として、市民にSUPをはじめとしたアウトドアカルチャーを広めるのが目的です。
留萌市の地域おこし協力隊に興味がある方は、コチラからご確認ください。
問い合わせ先 | 留萌市役所 地域振興部 政策調整課 TEL : 0164-42-1809 |
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【山形県】米沢市(よねざわし)
東京から新幹線を使って約2時間ほどの場所にある山形県米沢市。上杉氏の故郷として知られている米沢市では、地方の暮らしに興味がある人たちを積極的に受け入れて米沢の自然や文化などを再発見し、地域の活性化を目指しています。
米沢市では、まちを盛り上げてくれる地域おこし協力隊を広く募集しています。活動内容は、ゼロカーボンシティの実現に向けた情報発信をする「環境保全分野」や、米沢の祭りを通じて地域文化の魅力を発信し、米沢の観光誘客や物産振興の活性化に携わる「おまつり分野」などです。
興味がある方はコチラをご覧ください。
問い合わせ先 | 米沢市役所 地域振興課 TEL : 0238-22-5111 |
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【茨城県】常陸太田市(ひたちおおたし)
常陸太田市は茨城県の北東部に位置するまちです。豊かな自然環境に恵まれていて、平野部は温暖な気候で冬でも雪が降ることはめったにありません。
県都水戸市からは鉄道で約40分、東京からは約2時間ほどの場所にあります。
常陸太田市は、まちをあげて移住者を積極的に受け入れており、移住・定住総合サイト「じょうづるライフ」では、移住に関する役立つ情報を発信しています。
地域おこし協力隊は2024年4月現在、林業の担い手・ナチュラルチーズ職人・観光物産振興員をそれぞれ1名ずつ募集しています。
興味がある方は、コチラをご確認ください。
問い合わせ先 | 常陸太田市企画部少子化・人口減少対策課 TEL:0294-72-3111 |
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【群馬県】甘楽町(かんらまち)
群馬県の北部に位置する甘楽町は、名水が流れる織田氏ゆかりの城下町として栄えたまちです。史跡や文化財が多く残っていて、日本名水百選「雄川堰」が流れ、国指定名勝「楽山園」など、江戸時代の面影を残す歴史が息づいています。
甘楽町での地域おこし協力隊は、放課後子どもサポーターや移住コーディネーター、有機農業での新規就農を志す隊員など、全6種類の内容です。任用期間は1年で最長3年まで延長することができます。
甘楽町の魅力を伝える仕事に就くことで、自身がまちの魅力に触れることができるのではないでしょうか。甘楽町が募集している地域おこし協力隊の詳細はコチラです。
問い合わせ先 | 甘楽町 福祉課 こども係 TEL:0274-67-5194 |
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【愛媛県】宇和島市(うわじまし)
愛媛県の西南部に位置する宇和島市は、日本の原風景が暮らしに溶け込んだまちです。国の重要文化的景観に選定された「遊子水荷浦の段畑」や、生産量全国一位を誇るブラッドオレンジやポンカンなど、魅力にあふれています。
そんな宇和島市は、地域活性化のために地域おこし協力隊を募集しています。募集しているのは、御槇地区の交流人口拡大を目指した魅力を発信し、この地域の農産物を市外・県外へ情報を発信して販路拡大を目指して取り組んでくれる人です。
宇和島市の地域おこし協力隊についてはコチラをご確認ください。
問い合わせ先 | 宇和島市総務企画部 企画課 企画係 TEL:0895-49-7003 |
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仕事付き移住を積極的に呼びかけているおすすめ自治体
仕事付き移住を積極的に呼びかけている自治体をご紹介します。
新潟県
新潟県では、新潟県U・Iターン総合サイト「にいがた暮らし」や、U・Iターン相談窓口である「にいがたくらしごとセンター」を運営し、新潟県へU・Iターンする人たちをサポートしています。
このサイトを通じて、新潟への移住希望者へ新潟在住の相談員がひとり一人に合わせて暮らしと仕事をサポートしてくれます。地域おこし協力隊の募集情報や面接対策など、役立つ情報を多く掲載しているので、新潟への移住をスムーズにしてくれるでしょう。
長野県
長野県では「長野県移住支援金対象求人サイト」で長野への移住希望者をサポートしています。サイトでは、条件や雇用形態などから仕事を検索できるので、希望の仕事が探しやすくなっています。
また、サイト内では長野へ移住してきた人たちのインタビューが掲載されているので参考になります。
長野県では各自治体が実施している「UIJターン就業・創業移住支援事業」で移住者を応援しています。これは、東京圏、愛知県、大阪府から長野県へ移住し、創業または転職する人に移住支援金を支給する事業です。
茨城県
茨城県は「Re:BARAKI」で、移住する人たちを応援しています。茨城県の市町村を5つのエリアに分けて、それぞれの特徴や魅力を伝えながら自治体で別に利用できる支援策を紹介。
「いばらき就職支援センター」や「いばらき就職チャレンジナビ」では、県内の求人情報を掲載しています。エリアごとに仕事を探すことができたり、県内に6ヶ所ある支援センターで就職について相談できたりと、求職者をサポートします。
また、茨城県では「わくわく茨城生活実現事業」を実施し、移住に伴う経済的負担を軽減。これにより、県内の中小企業への就業などを促進して移住につなげるという取り組みです。
静岡県
静岡県は、公式移住定住情報サイト「ゆとりすと静岡」で移住者をサポートしています。このサイトは、静岡へ移住したい方に役立つ情報を掲載し、さまざまな情報を発信している内容になっています。
仕事を探している方へは、就職や農業、漁業、起業など目的に合わせて仕事が探せるページが便利です。
静岡県は、東京圏から静岡へ移住して就業・起業などした方へ最大100万円の支給がある「静岡県移住・就業支援金制度」で移住者を支援。
また、地域全体で子育て家庭を支援するため協賛店舗や施設で応援サービスが受けられる「しずおか子育て優待カード事業」を実施しています。
沖縄県
沖縄県は、県の公式移住応援サイト「おきなわ島ぐらし」で沖縄への移住者を応援しています。
仕事を探している人へは、UIターン事業ナビサイト「りっか沖縄」や、15歳から40代前半までの人たちの就職を支援する「沖縄県キャリアセンター」、沖縄県内のITエンジニア・デザイナーのための移住・転職支援サービス「ITキャリア沖縄」など、仕事探しのサイトが便利です。
移住者への支援制度には、東京圏からの移住者を支援する「移住支援金制度」があります。また、自治体ごとにさまざまな支援があるので、移住希望先のサイトを確認してみてください。
無職で移住するときはさまざまな可能性を考えよう
現在、無職で移住する場合のさまざまな方法や仕事の探し方をご紹介しました。無職でも移住はできますが、安心して移住するためにはそのための費用が必要です。
今回ご紹介した中で自分に合った方法を見つけ、移住を成功させましょう。