テレワークでも移住支援金が受け取れる!制度概要・申請方法とおすすめ自治体10選

テレワークでも移住支援金が受け取れる!制度概要とおすすめの自治体10選

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移住を検討している方のなかには、転職せずテレワークでの移住を考えている方がいるのではないでしょうか。現在、テレワークによる移住でも移住支援金制度の対象に含まれるため、仕事探しの不安を解消しながら、移住先での暮らしをスタートさせやすくなっています。

この記事では、テレワークでも利用できる移住支援金制度の概要や申請方法、おすすめの移住先(自治体)を詳しく紹介します。

目次

移住支援金はテレワークも受け取ることができる

移住支援金はテレワークも受け取ることができる

移住支援金は、国の地方創生事業のひとつとして2019年頃に始まった制度。2019年から6年間を目安に、東京23区在住または通勤する方に対して地方移住や地方での就業・起業にともなって支援金を支給しています。

これまでは、地方での就業や起業などの条件が求められていましたが、社会情勢の変化に対応してテレワークで現職を続けながら移住する場合も、支援金の対象となりました。

移住支援金を利用できる人の範囲が広がっているため、移住を検討している方は制度を正しく理解して、上手く活用しましょう。

2021年度からテレワークが移住支援金の対象に

2021年度から、移住支援金の支給要件にテレワークが含まれるようになりました。東京で従事している仕事をテレワークに切り替えて移住した場合も、支給金を受け取れるのは嬉しいサポートですね。

その背景には、新型コロナウイルス感染症の流行によるテレワークの普及があります。

感染症拡大を予防するためにテレワークが導入されましたが、リモートワークがひとつのスタイルとして定着し、ワーケーションや2拠点生活など場所にこだわらない働き方も登場しました。

現職を続けながら地方移住を叶えたい人も増えたため、「世間のニーズに移住支援金制度を対応させた」と言えるでしょう。

また、国以外にもテレワークに対する補助金・助成金を導入する自治体が増えています。国の制度とあわせて上手く活用すれば、より多くの支給金を得て移住生活を始められるでしょう。

転職なしの移住で支援金を受け取れる

テレワークが移住支援金の対象になったことによるメリットは、転職なしの移住でも金銭的なサポートを受けられるようになったことです。

これまでは移住先での就業や起業が求められていたため、支援金を得るためには一度退職する必要がありました。

慣れない地方で新しい仕事を始める不安やストレスが多くの移住者にあったと考えられ、そうはいっても移住先での資金を得るために転職はやむを得ない場合もあったでしょう。

現在はテレワークでも移住支援金を受け取れるようになり、移住に伴う仕事面の不安が少なくなっています。

テレワークでも利用できる移住支援金制度の概要

テレワークでも利用できる移住支援金制度の概要

テレワークでも移住支援金制度を利用できるようになりましたが、定められた条件を満たす必要があります。ここでは、テレワークにおける移住支援金制度の対象者と要件を詳しく解説します。

なお、以下で解説する3つの要件をすべて満たさなくてはいけません。

  • 対象者
  • 移住に関する要件
  • 移住先での要件

対象者

移住支援金の対象者は、「東京23区の在住者または東京圏から東京23区へ通勤している者」です。

東京23区に住んでいる、または東京圏(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県)に住み東京23区で働いている人が対象となっています。

また、居住年数やその計算法は細かく定められています。

東京23区または東京圏に在住している期間は、移住直前の10年間で通算5年以上必要、直近1年以上は東京23区または東京圏に在住または通勤している必要がある点に注意しましょう。

また、東京圏に在住し東京23区内の大学等に通学し、東京23区内の企業等に就職した場合は、通学期間を年数に含むことができます。

参考:移住支援金|地方創生

移住に関する要件

テレワーク移住で移住支援金を申請するためには、以下の条件を満たす必要があります。

所属先企業等からの命令ではなく、自己の意思により移住した場合であって、移住先を生活の本拠とし、移住元での業務を引き続き行うこと
内閣府地方創生推進室が実施する地方創生テレワーク交付金を活用した取組の中で、所属先企業等から当該移住者に資金提供されていないこと

引用元:移住支援金特設ページ(移住者向け)北海道【UIJターン新規就業支援事業】|北海道

自分の意思で移住を決め、移住先で移住元の仕事を続けることが要件となっています。また、地方創生テレワーク交付金を活用した取り組みで資金提供を受けている場合は、重複して利用できません。

移住先での要件

移住先は、東京圏以外の道府県または、東京圏の条件不利地域と定められています。条件不利地域とは、以下の法律で対象となる市町村です。

  • 過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法
  • 山村振興法
  • 離島振興法
  • 半島振興法
  • 小笠原諸島振興開発特別措置法

具体的な市町村は、以下の通りです。

東京圏市町村
東京都檜原村、奥多摩町、大島町、利島村、新島村、神津島村、三宅村、御蔵島村、八丈町、青ケ島村、小笠原村
埼玉県秩父市、飯能市、本庄市、ときがわ町、横瀬町、皆野町、長瀞町、小鹿野町、東秩父村、神川町
千葉県館山市、旭市、勝浦市、鴨川市、富津市、南房総市、匝瑳市、香取市、山武市、いすみ市、東庄町、九十九里町、長南町、大多喜町、御宿町、鋸南町
神奈川県山北町、真鶴町、清川村

引用:移住支援金|地方創生

また、移住申請の期限や移住先に住む年数などの条件も以下のように定められています。

移住支援金の申請転入後3ヶ月以上から1年以内
移住先での居住意思申請後5年以上の居住意思がある

引用:移住支援金|地方創生

テレワークで移住支援金制度を申請する流れ

移住支援金特設ページ(移住者向け)北海道【UIJターン新規就業支援事業】-経済部労働政策局産業人材課
出典:移住支援金特設ページ(移住者向け)北海道【UIJターン新規就業支援事業】|北海道

テレワークで移住支援金制度を利用する際は、以下の流れで申請を進めましょう。

  • 希望する自治体に移住する
  • 移住先の市町村で移住支援金の手続きを行う
  • 支援金を受け取る

1.希望する自治体に移住する

移住支援金の申請は、移住先に転入後1年以内に行う必要があるため、希望する自治体に移住してからの申請で問題ありません。

移住したい都道府県や地域を考え、あなたの条件に合った自治体への移住を完了させましょう。

2.移住先の市町村で移住支援金の手続きを行う

移住先に転入後3ヶ月以上を経過したタイミングで、移住先の市町村で移住支援金の申請手続きを行いましょう。

手続きに必要な書類は、以下の通りです。

全員共通・写真付き身分証明書
・移住支援金交付予備登録申請書
・移住支援金交付申請書
・移住元の住民票の除票の写し
・移住支援金の振込先の預金通帳
東京23区以外の東京圏から東京23区への通勤者東京23区で勤務していた企業等の就業証明書等
東京23区以外の東京圏から東京23区へ通勤していた法人経営者または個人事業主・開業届出済証明書等
・個人事業等の納税証明書
東京圏から東京23区内の大学等へ進学し、東京23区内の企業等へ就職した者・卒業証明書等
・東京23区で勤務していた企業等の就業証明書等
世帯向けの金額を申請する場合移住元の住民票の除票の写し
就業の場合就業先法人等の就業証明書
起業の場合起業支援金の交付決定通知書

引用元:移住支援金特設ページ(移住者向け)北海道【UIJターン新規就業支援事業】|北海道

3.支援金を受け取る

申請が完了したら、後は申請時に登録した口座に支援金が振り込まれるのを待つだけです。振り込みまで時間がかかっている場合は、移住先の窓口に問い合わせましょう。

テレワークにおすすめの移住支援制度がある自治体10選

テレワークにおすすめの移住支援制度がある自治体10選

「テレワークで現在の仕事を継続しながら移住したい」という方にぴったりな移住支援を実施している10の自治体を紹介します。

【青森県】青森市

移住支援制度のお知らせ|青森市
出典:移住支援制度のお知らせ|青森市

青森市では、移住後リモートワークで働く人材に対して「リモートワーク活動支援金」を支給しています。

青森市を拠点とし移住前の業務を引き続き行う人材を対象に、1年36万円を上限に支援を受けられる制度です。対象経費には、コワーキングスペース利用料や出社交通費などが含まれています。

【山形県】全域

山形暮らし 情報館
出典:山形暮らし 情報館

山形県では、テレワーク移住を検討している方に向けて、お試しテレワーク移住制度を実施しています。

山形県への移住意思がある方を対象に、4泊5日以上山形県に滞在しテレワークを行う場合、以下の補助を受けられる制度です。

対象経費・宿泊費
・移動
・交通費
・通信費
補助率対象経費の2分の1
補助上限額5万円
申請期限お試しテレワーク開始1週間前まで

【福島県】全域

出典:ふくしまテレワーク体験|福島県

福島県では県外在住の人限定で、テレワーク体験の補助を行っています。テレワークをしながら福島での暮らしを体験できるプランです。

体験に関わる交通費や宿泊費、施設利用料、レンタカー代など幅広く支援しています。

1泊2日から5泊6日の短期間コースでは1泊あたり1万円の補助金、1ヶ月から3ヶ月の長期間コースではひとりあたり最大30万円の補助金が交付されます。

交付条件には、SNSなどで県内のテレワーク環境や地域情報を発信することも含まれているので、地域の魅力を発信したい方におすすめです。

【茨城県】取手市

出典:取手市テレワーク移住促進事業補助金|取手市

利根川が広がる取手市では「テレワーク移住促進事業補助金」としてテレワークを行う人へ向けた補助制度が実施されています。

取手市に移住して住宅を取得するか、アパートなどを賃借した場合に受けられる補助制度が設けられています。

東京圏からの移住であれば最大200万円以上の補助を受けられる場合があるので、対象者や条件を確認しておくと良いでしょう。

また、取手市に住民登録があれば、市内の宿泊施設をテレワークで使用した場合に1回あたり最大2,000円の補助が出る制度もあります。

【栃木県】下野市

出典:テレワーク移住支援金を創設!!!|ベリーマッチとちぎ

都内から車で約1時間半ほどでアクセスできる下野市では、東京圏での勤務をしながらテレワークのために住まいを移した人へ、月額最大5万円の家賃補助制度を実施しています。

また、庁舎ロビーにはWi-Fi環境を整えたテレワークスペースを設置。市民の方や他市や他県の誰でも利用できるのが魅力です。

さらに、対象となる法人やフリーランスが、栃木県内でお試し勤務を行う場合に経費の一部を負担する「サテライトオフィス体験支援補助金@とちぎ」を開始するなど、新しい働き方に伴うライフスタイルの変化にマッチする支援を行っています。

【静岡県】富士市

出典:富士市移住コトハジメ|富士市取手市テレワーク移住促進事業補助金

富士山と駿河湾を見渡せる静岡県富士市。過ごしやすく温暖な気候が魅力です。

富士市の「先導的テレワーク移住者支援補助金」では、東京圏在住の被雇用者や個人事業主が、テレワークの実施をきっかけに富士市へ移住した場合に、住居取得費や引越し費用などの合計最大50万円を補助しています。

また、本人や家族が自宅でテレワークを行うためにリフォーム工事をする場合、必要経費として最大50万円の補助もあります。

そのほかにも新婚世帯への補助金や開業サポート、対象地域での空き店舗を使用したテストマーケティングが無料で実施できる「まちなかラボ」など、趣向を凝らした支援制度が充実しています。

【岡山県】岡山市

出典:おかやま生活トピックス|おかやま生活

桃太郎伝説が生まれた街岡山市では、テレワーカー向けのお試し住宅の提供を実施しています。

住宅内には光回線が整備されているのですぐに仕事をすることが可能です。また、敷金礼金のかからない物件なので、コスト面での負担も軽減されます。

賃貸マンションやアパート、一戸建てから好みの物件を選べるのも魅力。家賃の一部や仲介手数料、家賃補償保険保証料について一部補助されます。

また、県外から岡山市へ移住をする場合、対象の賃貸住宅を利用した移住者への家賃補助が実施されているのも魅力です。

【岡山県】倉敷市

くらしきで暮らす
出典:くらしきで暮らす

岡山県倉敷市では、県外から市内に移住した方に対して、最大30万円の補助金を交付しています。単身世帯は上限20万円、2人以上の世帯は上限30万円です。

要件や補助対象経費などの詳細は、以下の通りです。

要件・倉敷市に転入する直前に、1年以上継続して県外に居住していたこと
・転入した日が令和3年3月17日以後であること
・新たに市内に住宅を取得し、又は新たに市内の住宅を賃借し、その住宅に居住していること
・交付申請日から1年以上継続して倉敷市に居住し、テレワークを行う意思を有していること
補助対象経費・住宅の確保に要する経費
・家財等の運送に係る経費
・テレワークに必要な経費
補助金額・単身世帯 上限20万円
・2人以上の世帯 上限30万円
申請期限転入日から起算して7ヶ月以内

【山口県】山口市・宇部市など

住んでみいね!ぶちええ山口
出典:住んでみいね!ぶちええ山口

山口県では、東京圏から山口県に移住し要件を満たした場合に移住支援金を交付する「やまぐちテレワーク移住等支援事業」を実施しています。単身世帯は60万円、2人以上の世帯は100万円が支給金額です。

山口県の市町や地域との関係人口と認められる必要があり、以下の市町村で個別に要件を定めています。詳しい要件は、下記の公式ページを確認しましょう。

【佐賀県】全域

サガスマイル
出典:サガスマイル

佐賀県では、佐賀暮らしの体験をサポートするお試しテレワーク移住補助金を実施しています。15日以上3ヶ月以内の滞在をする場合、宿泊費や交通費などの経費に対して補助を受けられる制度です。

対象者・佐賀県内に本店、支店又は事業所等の拠点を有しない企業等の経営者、役員又は正規雇用者で、佐賀県外に居住している方
・佐賀県内に拠点を有しない個人事業主、フリーランス等で、佐賀県外に居住している方
補助対象期間15日以上3ヶ月以内
補助対象経費・宿泊費・交通費
・施設利用料
・レンタカー費用
補助上限額15万円/人
補助率対象経費の4分の3
申請期限お試しテレワーク開始の10日前まで

利用を迷っていたり、詳細が気になる場合は、さが移住サポートデスクに相談すると、悩みや不安を解決できるでしょう。

テレワークで利用できる移住支援金を賢く受け取ろう

テレワークで利用できる移住支援金を賢く受け取ろう

2021年度から移住支援金制度の対象にテレワークが加えられ、転職なしの移住でも支援金を受け取れるようになっています。

現在の仕事をテレワークで続けながら、移住生活の資金を得られるありがたい制度です。

移住支援金制度を利用するためには、要件を満たしたうえで手続きを完了する必要があります。期限内に申請を行い、移住支援金をしっかり受け取りましょう。

自治体独自のテレワーク補助金も広がりつつあるため、あわせて活用を検討してみましょう。

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