避暑地として人気の長野県軽井沢。近年では、軽井沢の別荘で夏の間だけ過ごすのではなく、通年を通して家族で暮らす「軽井沢で移住」を選択する人が増えています。
13年間連続で「移住したい都道府県ランキング」1位を獲得している長野県内でも特に人気の町・軽井沢。
この記事では、軽井沢移住を考えるにあたって知っておきたい魅力や注意点、支援制度(補助金)、仕事や物件について紹介します。
長野県軽井沢町の基本情報
全国屈指の観光地として名高い軽井沢。軽井沢といえば富裕層の別荘地、夏休みを過ごす避暑地というイメージが強いのではないでしょうか。古くから外国人や財界有名人、文豪などから愛され発展してきた町です。
一方で、最近では夏の間だけ過ごす町としてだけでなく、1年を通して移り住む町としても人気があります。特に子育て世代の家族移住が増えているのです。
まずはそんな軽井沢の、基本的な概要を確認していきましょう。
概要
長野県軽井沢町は東信エリアの標高約900〜1,000mに位置しているため、冷涼な気候が特徴的です。東京の8月の平均気温が31℃のところ、軽井沢は20℃前後。30℃を超える日もありますが、平均すると20℃前後の軽井沢は真夏でも過ごしやすいところです。
モミ、ミズナラ、コナラ、シナノキなどの多くの樹木が自然林として残り、清涼な高原リゾートとして人気のスポットです。
長野県は豪雪地帯が多いイメージですが、軽井沢町は浅間山の南麓に位置しているため、積雪は多くありません。
旧軽井沢には明治末期や大正時代に建てられた別荘地や建造物が残っていて、緑あふれる自然に溶け込む景観が魅力。
軽井沢駅周辺や旧軽井沢銀座商店街にはお土産ショップやグルメ店がひしめきあい、白糸の滝や雲場池などの景勝地、温泉などの観光名所が多いのも、ほかにはない大きな特徴です。
また、東京都心からのアクセスが良いことも大きなポイント。北陸新幹線を利用すれば東京軽井沢間を約1時間半で移動できます。
その便利さは、軽井沢が観光地としてだけでなく移住先としても選ばれる理由のひとつにもなっています。
軽井沢移住をする際におすすめのエリア5選
一口に軽井沢と言ってもエリアごとにそれぞれ特色があります。雰囲気や土地の価格、生活に便利なお店の数などはエリアによってさまざま。
以下に、エリアごとの特徴を簡単にまとめたので、理想の暮らしと照らし合わせながら見ていきましょう。
軽井沢らしさを求めるなら【旧軽井沢エリア】
昔から別荘地として知られる旧軽井沢。観光地の中心でもあり、旧軽井沢銀座商店街をはじめ、レストランやカフェ、お土産ショップが集まっています。
メインストリートを外れると、歴史ある高級別荘地が広がり「軽井沢らしさ」を最も感じられるエリアだと言えるでしょう。
ただし、旧軽井沢エリアは人気の地であるがゆえに、土地価格は軽井沢の中でもトップクラスで、売り物件も少ないため、移住先として考えるのは難しそうです。
また、他のエリアと比べて陽が当たりにくいのも見過ごせません。夏場は湿気が多く、冬は路面が凍結することが多いのは、通年過ごしていくうえではデメリットの一つです。
静かな暮らしができる【南ヶ丘・南原エリア】
南ヶ丘・南原エリアは、名門ゴルフ場「軽井沢ゴルフ倶楽部」の周辺エリアを指し、軽井沢駅と中軽井沢駅の中間に位置しています。
旧軽井沢に次ぐ高級別荘地ですが、地元の方や移住者も比較的多く、土地価格は年々上昇しています。
美味しいレストランが立ち並ぶ「グルメ通り」にほど近く緑も豊かなこのエリアは、落ち着きのある静かな暮らしを望んでいる方に特におすすめです。
生活しやすさで選ぶなら【中軽井沢エリア】
軽井沢町の生活の中心地である中軽井沢は、利便性の良さから地元の住人や移住した方が多く暮らすエリアです。
中軽井沢は、山側の北エリアと駅側の南エリアに分けられます。
北エリアには、星野リゾートが運営する「ハルニテラス」や複数の日帰り温泉施設があり、日常のなかで高原リゾート気分も満喫することができます。
南エリアは、役所や病院、スーパーやドラッグストアなど生活の拠点が揃っているエリアです。地元住民御用達のスーパー「ツルヤ」は鮮度の高い食料品が並び大勢の人で賑わっています。
小学校や保育園など、生活に必要な施設が整っている中軽井沢の南エリアは、移住・定住におすすめです。
家族で移住するなら【南軽井沢エリア】
軽井沢駅の南エリア。駅前には軽井沢プリンスホテルやショッピングプラザがあります。さらに南へ行くと森林が広がり、ゴルフ場が点在しています。
明るくて平坦な土地が多いエリアで、車通りがそこまで多くないことから、静かに暮らしたい方にぴったりです。
土地の坪単価は比較的リーズナブルで、2020年に開校した幼稚園と義務教育(小・中学校)の一貫校となる「風越学園」の影響で、都内からの子育て世代の移住者が急増しています。
エリア内にある軽井沢風越公園では、総合体育館をはじめアイススケートリンクやテニスコートなど充実した8つの施設があり、子どもから大人まで手軽に利用できます。
南軽井沢エリアは、自然の中で子育てしたいとお考えの方におすすめのエリアです。
過ごしやすい気候の【追分・御代田町エリア】
軽井沢の中心から少し離れた追分は、軽井沢駅周辺とは異なり水はけが良い地区です。そのため、湿気に悩まされることがなく快適に過ごせます。
追分からさらに5〜10分ほど西へ行った御代田町には、スーパー、病院や公園など便利な施設が充実しています。また、このエリアはおしゃれなカフェやパン屋さんや雑貨屋さんも立ち並んでいる楽しいエリアでもあります。
また、北陸新幹線の駅がある佐久市や、上信越自動車道の小諸ICと中部横断自動車道の佐久北ICがある小諸市へのアクセスの良さも魅力のひとつです。
軽井沢移住を魅力的にする5つのメリット
年々移住者が増えている軽井沢。「軽井沢に移住するとどんな魅力があるのか?」を知ると移住がグッと身近になるはずです。
以下5つの魅力ポイントを紹介します。
- 日常的に豊かな自然に触れられる
- 子育てしやすい環境
- レジャー施設や飲食店がたくさんある
- 東京まで約1時間30分のアクセス
- 移住者ネットワークが豊富
日常的に豊かな自然に触れられる
高原リゾートでもある軽井沢にはたくさんの自然が残っています。都心では感じられなかった季節の移ろいや、土や木、風の匂いや心地良さを肌で感じられるのが最大の魅力です。
標高が高く涼しいため、夏でもエアコンが不要な日も多く、うだるような猛暑日を気にせず快適に過ごせるのは嬉しいポイント◎
さらに、土や葉、雨など日常のすべてが遊びとなるので、自然の中で子育てをしたいという方にぴったりです。
町内のスーパーや直売所では、新鮮な野菜や果物が手に入るので、旬の食べ物からも自然を楽しめるのも軽井沢暮らしの魅力。
軽井沢で自然と触れ合いながら暮らすことで、心が穏やかになりストレスの少ない生活を実現できるでしょう。
快適な気候と豊かな自然が手に入るのは、移住するうえでの大きなメリットになります。
子育てしやすい環境
軽井沢は子育てしやすい環境が整っているのも、大きな魅力のひとつ。
軽井沢移住がぐんと人気になったきっかけでもある「風越学園」は、幼少中一貫の学校で3歳から15歳までの子どもが同じ場所で学び、遊べる環境が特徴的です。
子どもの「したい」を大切にしたカリキュラムが魅力で、この風越学園の開校をきっかけに移住を決意したという人も少なくありません。
町内には、子育て支援センターや児童館など子どもが触れ合える場所はもちろん、英語教室やバレエ教室、アトリエ教室、プログラミング教室などの習い事の場も充実しています。
自然を身近に感じながら充実した環境で子育てできるのは理想的ですね。
レジャー施設や飲食店がたくさんある
観光地であり別荘地でもある軽井沢には、レジャー施設や観光地、有名なレストランやおしゃれなカフェがたくさんあるのが魅力のひとつ。
景勝地として有名な「雲場池」や、川のせせらぎを聞きながら散策できる「湯川」、天然氷でのスケートが楽しめる「ケラバ池」や「トンボの湯」などの日帰り温泉も点在しています。
南軽井沢エリアにはスポーツ施設が充実した「風越公園」もあり、休日の過ごし方はさまざま。
移住というと何もない田舎暮らしを想像するかもしれませんが、軽井沢では毎日をリゾートで過ごすように暮らすことができるでしょう。
東京まで約1時間30分のアクセス
軽井沢から東京までは新幹線で約1時間30分ほど。今までの仕事を変えなくても、新幹線通勤が可能な距離感です。
新幹線なら座席に必ず座れるうえに個人のスペースが確保されているので、快適な時間を過ごせます。移動時間を利用して仕事を進めたり、趣味に没頭したりすることも可能です。
移住を機に仕事を変えたいという方でも、軽井沢町内で仕事を選ぶ必要はありません。場所にとらわれない働き方ができるのは大きなメリットです。
移住者ネットワークが豊富
軽井沢は移住者が多い町で、地域によっては半分ほどの世帯が移住者というエリアも。そのため移住者同士のネットワークが多く、つながりやすいという点も軽井沢ならではの魅力です。
移住者同士が集まり情報交換や交流会などが行われているので、心配事などがすぐに相談できるのは心強いでしょう。
移住者同士だけでなく、地域住民との交流や、ワークスペースでの出会いなど、新しい人とのつながりができるのがメリットです。
軽井沢移住は失敗?と思わせるデメリット
魅力たっぷりの軽井沢ですが、注意しておかなければいけないこともあります。
移住するにあたって後悔しないように、考えられる以下3つのデメリットをチェックしておきましょう。
- 冬の寒さが厳しい
- 湿気が多い
- 生活には車が必須
冬の寒さが厳しい
軽井沢は長野県内の中では積雪が少ない地域ではありますが、都心に住んでいた人からすると寒さが厳しいのは事実。
軽井沢は都心と比べて冬が長く、マイナスの気温になることがほとんどです。外に出たときの体感温度は比べものになりません。軽井沢で暮らす場合は、寒さに対応できる衣類や環境を揃えておく必要があります。
また、冬が長く寒さが厳しいため、暖房にかかる費用が嵩むのも注意すべき点です。安易に中古物件を購入するのではなく、断熱がしっかりされている住宅を購入したり、寒さ対策のためのリフォームをしたりする必要もあるでしょう。
湿気が多いので結露やカビ対策を
避暑地として人気の軽井沢は、霧が多いことでも有名です。緑あふれる景色と霧のコラボレーションは幻想的で美しいですが、実際に住むとなるとそうはいきません。
特に旧軽井沢エリアは湿気が多いエリアなので、夏にはカビ対策、冬には結露対策が必須です。
住宅に関しても、こまめなメンテナンスやリフォームが必要になる可能性が高いでしょう。
生活には車が必須
軽井沢で生活していくためには車が必須です。鉄道や町内循環バスなどはあるものの、範囲は限られているため、便利な生活をするためには車を用意しておく必要があります。
一家に一台ではなく、ひとり一台の車を所有している家庭もあるほどです。
車の購入費はもちろん、維持費やガソリン代、冬用タイヤの用意など、大きな出費があることは頭に入れておかなければなりません。
また、夏の観光シーズンには、軽井沢周辺は道路渋滞が起こりやすくなるため、普段から裏道ルートを確認しておくなどの対策をしておきましょう。
軽井沢移住を後悔しないためにするべき3つのこと
軽井沢に移住するメリットとデメリットをしっかり理解したうえで移住しても、「いざ住んでみたら思っていたのと違った」という後悔をしてしまうことも・・・。
移住先選びに失敗しないためにしておきたい3つのことを確認しておきましょう。
- お試し移住体験をする
- 費用面のシミュレーションをする
- 移住支援制度を調べておく
お試し移住体験をする
頭では理解しているメリットやデメリットも、実際に暮らしてみなければわからないことが多いはず。
そこで、本格的な移住の前には、移住の第一歩となる「お試し移住体験」をしておくのがおすすめです。
お試し体験移住とは、実際に移住先に寝泊りをして、「暮らす」体験のことをいいます。
冬の寒さを肌で感じたり、地元食材を買いに出かけたり、学校や病院などを見学したりすることで、実際の暮らしを具体的にイメージできるようになります。
軽井沢町では、現在、自治体によるお試し体験は実施されていませんが、住宅メーカーなどの企業がおためし移住やワーケーションなどに利用できるプランを提供しています。
軽井沢にはたくさんの貸別荘があるので、そこに中長期滞在してみるのもおすすめです。移住前に一定期間、軽井沢で暮らしてみて実際の暮らしを体験してみましょう。
移住体験では、以下の項目を意識してみてください。
- 交通の便
- スーパーや病院へのアクセスの良さ
- 四季ごとの気温や朝晩の冷え込みの程度
- まわりの環境
- 地域の人たちの雰囲気
移住を決めるまではある程度の期間を設け、夏と冬など、違った季節に軽井沢を訪れることをおすすめします。これから生活していく土地の気温などを、肌で感じるのは大切なことです。
子どもと一緒に移住するなら、学校までの距離や通学路の安全性などもチェックしておきましょう。
参考元:お試し移住で2地域居住を体験~信州軽井沢ライフ~
参考元:軽井沢移住を体験できる2つのプラン クラスベッソの「おためし移住」
費用面のシミュレーションをする
移住するにあたっての費用をシミュレーションしておくことも大切です。住宅購入費だけでなく引越しの費用や生活にかかる費用、数年後に必要となるメンテナンス費用など、具体的にあげてイメージしておきましょう。
例えば新幹線通勤するならその定期代、車を購入する場合は維持費や燃料費など、また冬場の暖房費用なども見込んでおく必要があります。
土地代や家賃、食費などは都心と比べて安く収まる可能性が高いですが、暖房費や水道配管に備え付けるヒーターの電気代、冬用タイヤなど、今までにはかかっていなかった生活コストが発生するので注意しておきましょう。
特に転職を考えている人は収入が変わる可能性が高いので、より慎重にシミュレーションしておかなければなりません。
移住支援制度を調べておく
移住する際に上手に利用したいのが自治体が実施する移住支援制度です。
補助金がもらえたり、住居に関する支援があったり、子育てしやすい支援があったりと、自治体によってその内容はさまざま。
まずは、なぜ移住したいのかを明確にして、その理想にあった暮らしを支援してくれる制度があるかどうかで移住先を選ぶのもひとつの方法ですね。
軽井沢移住前にしておきたい【仕事探し】
軽井沢への移住を決める前にしておきたいひとつ目は、収入の確保です。移住には引っ越し費用や住居に関する費用など、ある程度のまとまった資金が必要になります。
また、移住後の生活のためにも収入源の確保は必要です。以下に、仕事の探し方の例を挙げていきます。
- 現職をリモートワークにする
- ハローワークで探す
- 転職サイト・転職エージェントを利用する
- 起業する
- 地域おこし協力隊募集に応募する
現職をリモートワークにする
移住後も現職を続けたい場合、フルリモートを許可している企業なら転職せず現在の仕事が続けられます。
軽井沢移住で現職をリモートワークにするなら、移住先でのインターネット環境を考慮し、上司や人事担当者にリモートワークの提案を行いましょう。
そして、具体的なスケジュールやコミュニケーション手段を明確にし、双方が納得できる形を目指します。
これが成功すれば、慣れた仕事で収入を維持でき、移住先での生活とキャリアを両立させることが可能です。
ハローワークで探す
ハローワークは全国にある公共の職業紹介機関で、移住先の地域に特化した求人情報が豊富に揃っています。
移住前にオンラインで求人を検索することも可能ですが、直接訪れることで地域特有の雇用状況や企業情報を得ることができます。
また、ハローワークでは職業相談やキャリアカウンセリング、履歴書の書き方や面接のアドバイスも受けられるため、初めての土地での仕事探しに役立つでしょう。
転職サイト・転職エージェントを利用する
転職サイトでは、移住先の地域や希望職種、給与条件などを設定して求人を検索でき、最新の情報にアクセスできます。
一方、転職エージェントは、一人ひとりの希望やスキルに基づいて最適な求人を提案し、企業との交渉や面接の調整などもサポートしてくれます。
また、エージェントは地域の労働市場に精通しており、地元企業とのコネクションを活かして非公開求人を紹介してもらえる場合もあります。これにより、効率的かつ効果的に移住先での仕事を見つけることが可能です。
起業する
移住先での仕事探しの一環として起業することは、自由度の高い働き方を実現する手段です。成功させるために、移住先の市場ニーズや自分のスキル、経験を活かし、ビジネスチャンスを見つけることが重要。
地元の特産品や観光資源を活かした事業や、オンラインビジネスなど、地域に根ざしたアイデアが成功の鍵となります。
起業にあたっては、自治体や地域の商工会議所が提供する支援や助成金の活用を検討することも有効です。起業することで、自分のペースで仕事を進めながら、地域社会に貢献することができるのは魅力的です。
地域おこし協力隊募集に応募する
地域おこし協力隊は、過疎化が進む地方自治体が地域振興や産業活性化のために募集する制度で、地域の課題解決や新たなビジネス創出を目指して活動します。
応募者は一定期間、地域に居住しながら自治体のサポートを受け、地域住民と協力してプロジェクトを進めます。
この経験を通じて、移住先に深く根ざし、地元との信頼関係を築きながら、新たなキャリアの可能性を広げることができます。
2024年9月現在、軽井沢町では地域おこし協力隊の募集は行っていません。長野県内の地域おこし協力隊の募集は、こちらからご確認ください。
軽井沢移住前にしておきたい【住まい探し】
軽井沢へ移住するためには住まいの確保が必要です。住まい探しには、以下の3つの方法があります。
- 空き家バンクで探す
- 地元の不動産屋で探す
- 移住相談窓口で相談する
空き家バンクで探す
空き家バンクは、過疎化に伴って増加した空き家を有効活用するため、自治体や団体が運営する制度です。一般的に安価な賃貸や購入が可能で、物件によっては改修費用の助成を受けられる場合もあります。
空き家バンクの物件は、地域の暮らしに溶け込みやすく、自然環境に恵まれたエリアが多いのも特徴です。新しい生活のスタートとして、コストを抑えつつ地域に根付く機会を得られます。
軽井沢町がある長野県では、長野県 移住者向け空き家・空き地ポータルサイト「楽園・信州 空き家バンク・空き地バンク」で、随時空き家バンクの情報を公開しています。
空き家や空き地を探す場合は、目的別・特徴別、またはエリアに絞って探せて便利です。
地元の不動産屋で探す
地元の不動産屋は、そのエリアに特化した物件を多数扱っており、地域の生活環境や住民構成、便利な施設の位置など、インターネットでは得られない細かな情報を提供してくれます。
また、空き家バンクやローカルな賃貸物件など、大手の不動産サイトに掲載されていない物件も紹介されることがあります。不動産屋との直接のやり取りを通じて、物件の詳細を確認したり、地元の雰囲気を感じながら住まい探しを進められるのがメリットです。
軽井沢で民間の不動産屋を探したい場合は、軽井沢の情報を発信しているサイト「軽井沢ウェブ」の建築・不動産ページから検索してみてください。
移住相談窓口で相談する
移住先での住まい探しにおいて、移住相談窓口に相談することは、地域に精通したサポートを受けられる有効な手段です。
各自治体には、移住希望者向けの相談窓口が設置されており、住まいに関する情報提供や、空き家バンクの紹介、補助金や支援制度についての説明を行っています。
さらに、地域の特性や生活環境についてのアドバイスも受けられるため、移住先での生活のイメージを具体的に描くことができます。また、相談窓口を通じて地元のコミュニティやイベント情報を知ることができ、移住後のスムーズな生活立ち上げにも役立ちます。
軽井沢町への移住を検討している方は、軽井沢町 観光経済課へお問い合わせください。相談は、電話、メールで受け付けています。
また、長野県の「長野県プロフェッショナル人材戦略拠点 / 田舎暮らし「楽園信州」推進協議会」主催で、定期的に東京都内で相談会を行っています。オンライン相談会も行っていることがあるので、気になる方はチェックしてみてください。
参考元:楽園信州 イベント
子育て目線で見る軽井沢の魅力
軽井沢は、子育て世代の移住も増えているまちです。どのような点が魅力的なのか、以下の3つのポイントを解説します。
- 子育て施設が充実している
- 教育環境と医療環境が整っている
- 四季の移り変わりが楽しめる
子育て施設が充実している
軽井沢は、豊かな自然環境に恵まれた地域でありながら、子育てに適した施設が充実している点が大きな魅力です。
まず、保育園や幼稚園、小学校などの教育施設が整っており、子どもたちが安心して通える環境が整備されています。また、自然の中でのびのびと遊べる公園や、親子で楽しめるアクティビティ施設も多数存在します。
さらに、地域の子育て支援センターでは、子育て世帯向けの相談やイベントが定期的に開催されており、地域全体で子育てをサポートする姿勢が見られます。このような施設の充実が、軽井沢での子育てを安心で快適なものにしています。
例えば、軽井沢らしい緑が多い「追分エリア」は、近年移住者が増えているため保護者同士のつながりができやすく、移住者がなじみやすい地域です。マラソン大会や運動会など、地域内の活動も盛んで、地域全体で子育てできる温かさがあります。
教育環境と医療環境が整っている
先述しましたが、軽井沢では南軽井沢エリアに2020年開校した「軽井沢風越学園」のユニークな教育方針が注目され、子どもがいる家族の移住が増えてきています。
教育に関する取り組みは、ほかにもさまざまありますが、例えば、何かしらの理由で小・中学校へ通うことができない子どものために、2008年から始まった中間教室(スマイル・ステップ・センター)がそのひとつです。
中間教室は、学校への復帰や家から出て活動する居場所として平日の9時から15時まで開室しています。
「何かあったときに頼れる医療機関があるか」という点も、移住先で気になるポイントではないでしょうか。
佐久市を含む軽井沢エリアでは、医療機関が整っています。総合病院や専門病院も多くあるので、家族移住も安心です。
四季の移り変わりが楽しめる
軽井沢は標高が高く、四季それぞれに美しい自然の変化が見られます。
春には新緑と桜、夏は涼しい気候の中でアウトドア活動が楽しめます。秋には色鮮やかな紅葉、冬は雪景色が広がってスキーや雪遊びなど、季節ごとの楽しみが豊富です。
こうした自然環境のなかで子育てできる軽井沢。子どもたちは季節の変化を五感で感じることができ、自然の大切さを学ぶ機会を得ることができます。
また、家族でのアクティビティが充実しており、季節によって異なる楽しみを共有することで、親子の絆が深まるでしょう。
参考元:軽井沢移住の人気4エリア(追分・中軽井沢・風越・御代田)を「子育て目線」で紹介します
軽井沢や周辺エリアに移住する際に利用できる支援制度(補助金)
ここからは、軽井沢町や周辺エリアの自治体が実施している支援制度を紹介します。
残念ながら軽井沢町や隣の御代田町では、国が実施している「移住支援金事業」は実施されていません。
移住支援金とは、移住先の中小企業への就業や新しく起業する移住者を支援する制度で、最大100万円の支援金が受け取れるものです。
どうしてもその移住支援金を受け取りたいという場合は、軽井沢町だけを移住先として検討するのではなく、周辺の自治体にも目を向けてみましょう。
近隣の小諸市や佐久市では「移住支援金事業」を実施しているので、確認してみてはいかがでしょうか。
参考元:移住支援金|地方創生
なお、長野県が実施する子育て事業「ながの子育て家庭優待パスポート」は、軽井沢町でも実施されています。
「ながの子育て家庭優待パスポート」とは、子育て家庭が買い物やサービスを受ける際にカードを提示することで、割引や各種サービスが受けられるものです。県内や一部県外の施設でも利用できます。
軽井沢町(かるいざわまち)の支援制度
出典:補助金|軽井沢町
「移住支援金事業」は実施されていない軽井沢町ですが、実際に暮らしていくにあたって活用できる便利な支援制度はたくさんあります。
たとえば、住宅用の太陽光発電システムや蓄電システムなどを設置した場合に受け取れる「住宅用太陽光発電システム等導入促進事業補助金」や、長野県が交付する「環境配慮型住宅助成金」、「信州健康エコ住宅助成金」に上乗せして最大40万円を受け取れる制度など、住まいに関する支援制度が充実しています。
また、幼児2人が同乗できる自転車を購入する場合に最大5万円を受け取れる「幼児2人同乗用自転車購入費補助」や、不妊治療をする夫婦が受け取れる「不妊治療補助金」など、妊娠や出産、子育てに関する支援にも注目しておきたいところです。
その他、国際交流補助や生ゴミ処理機などの購入補助など、ユニークな支援もたくさんあります。
<問い合わせ先>
軽井沢町役場
電話番号:0267-45-8111
御代田町(みよたまち)の支援制度
軽井沢町の西に位置する御代田町は、軽井沢と同じように豊かな自然環境を持ちながらも利便性の高い生活ができる人気の移住先。
移住支援にも積極的で、さまざまな支援制度が活用できます。
例えば、空き家の紹介を行う「空き家バンク」や、空き家を改修する際に最大20万円を受け取れる「空家改修等補助事業」、指定のエネルギー設備を導入する際に活用できる「御代田町新エネルギー導入奨励金」など。
「不妊治療費助成事業」や「産後ケア事業」「出産祝金」など、出産や子育てに関する支援も充実しています。
<問い合わせ先>
企画財政課 地域振興係
電話 : 0267-32-3112
佐久市(さくし)の支援制度
軽井沢町や御代田町の南に位置する佐久市は、晴天率が高く自然災害が少ない町。地域医療が発達していて子育て支援も充実しています。さらに、移住支援にも積極的な自治体です。
国が実施する「移住支援事業補助金」を受けられる自治体のひとつ。
また、移住を検討している人が、実際に佐久市に滞在する際にかかる交通費や宿泊費の一部を補助してくれる「佐久市移住検討者滞在費補助金」や、市内で住宅を購入する際に受けられる「佐久市移住促進住宅取得費等補助金」など、移住に関する支援が充実しています。
佐久市では、移住情報サイト「佐久にくらす」で移住に関するさまざまな情報を発信しています。移住に関する質問をお問い合わせフォームで随時受け付けているので、気になることや知りたいことがあったら問い合わせてみましょう。
また、東京での移住セミナー&個別移住相談会を実施していたり、オンライン移住相談をしていたり、空き家バンクの登録物件の内覧もできたりするので、気になる方は一度問い合わせてみましょう。
<問い合わせ先>
移住交流推進課
電話:0267-62-4139
軽井沢町・御代田町・佐久市の支援制度まとめ
以下は、軽井沢町・御代田町・佐久市の支援についてまとめた表です。
軽井沢移住を実現するためにしっかり情報を集めよう!
避暑地や観光地として有名な軽井沢は、今や移住地としても人気があります。清々しい高原リゾートで暮らすのをイメージするとワクワクしてくるでしょう。
ただし、移住前にはメリットだけでなくデメリットもしっかりと頭に入れておかなければなりません。条件によっては、軽井沢町だけを移住候補にせず、周辺の市町村へ目を向けてみるのもおすすめです。
後悔のない移住を実現するためにも、まずは情報収集をしたり実際にお試し移住体験をしたりして、移住後の生活をイメージしながら移住先選びをしましょう。