【岐阜県大垣市】「子育て日本一」を目指し共働きや妊娠中の世帯も安心できる支援が充実

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大垣市のシンボル、大垣城。戦災に遭ったが昭和34年に再建された

DATA
人口:16万485人(令和3年3月末現在)
面積:206.57km2
概要:岐阜県の南西部に位置し、名古屋からは鉄道で約30分。800m級の山に囲まれ、揖斐川、牧田川など15 本の一級河川が流れる。湧水も豊富で、「水の都」と呼ばれる。夏は高温多湿、冬は積雪もある。
保育園・幼稚園・認定こども園等:
保育園は市立9か所、市立幼保園保育園部7か所、私立8か所、認定こども園7か所、小規模保育事業所2か所。幼稚園は市立8か所、市立幼保園幼稚園部7か所、私立3か所。認可外の保育施設は4か所。待機児童は0。
小中学校:小学校22校、中学校11校。各学区に対応した留守家庭児童教室
(放課後児童クラブ)は19か所。


目次

子育て世代への施策に注力し、移住者が3倍に

愛知県名古屋市から鉄道で約30分、車でも1時間程度の立地で、名古屋のベッドタウンでもある大垣市。岐阜県では、岐阜市に次いで人口が多い市だ。

16世紀半ばに、大垣城、墨俣(すのまた)一夜城が築かれ、城下町として発展。また、東海道と中山道を結ぶ美濃路が通り、宿場町としても栄えた。松尾芭蕉が『奥の細道』の旅を終えた「むすびの地」でもあり、現在も多くの歴史・文化資産が残る。

一方で、豊かな自然もまた大垣市の魅力だ。とくに、南西部の飛び地である上石津地域は、約85%が山林。川沿いに田畑が並び、絵に描いたような里山の風景が広がる。

大垣市は岐阜第2の都市ではあるものの、人口は、平成17年をピークに減少傾向にある。高齢者は増加しているが、子育て世代と出生数が減り、少子高齢化が進んでいる。この人口バランスを改善するため、市では、「子育て日本一」を目指してさまざまな施策に取り組んでいる。

平成21年には、子どもを産み育てたくなるまちづくりについて研究する「都市みらい戦略会議(のちに「子育て世代に選ばれる都市戦略会議」に改称)」を設立。平成26年に、子育て世代の移住・定住促進を目指し、子育て支援策や暮らしの情報を発信する「都市プロモーション室」を立ち上げた。

その影響もあって、平成26年度には50世帯164人(県外からは20世帯59人)であった移住者は、近年は約150世帯、500人前後( 県外からは約60世帯、約200人)まで増加。転入者数が転出者数を上回るようになった。

大垣城を囲む外堀は舟下りやたらい舟が楽しめる
地下水が豊富で市内24か所に湧き水がある

どんな子育て世帯でも充実の支援で支える

大垣市の子育て支援の一部を紹介しよう。初めての子育てに役立つのが「子育て支援センター」。子ども同士・保護者同士が交流したり、子育て情報を取得したりできる。専門施設2か所のほか、市内6か所の保育園内にも設置されている。

また、共働きやひとり親にもうれしいサービスが、公的に用意されていることも魅力だ。放課後や休校日に子どもが利用できる留守家庭児童教室、病気の子どもを預けられる病児保育室、家事や育児を手伝ってくれるエンゼルサポーター事業など、仕事を続けながらの子育てを支えてくれる。

さらに、いま子どものいる家庭だけでなく、不妊治療費の助成や、妊娠中に利用できる支援(エンゼルサポーター事業、親子バス利用支援事業など)があることも、今後の出産を望んでいる人には心強いだろう。

子育て世帯にうれしいサポート

子育て世帯に向けたさまざまなサポート内容を、詳しく見ていこう。

妊婦と、小学生以下の子連れは路線バス無料

小学校6 年生以下の子どもが市内で路線バスを利用する際、一緒に乗車する同一世帯の保護者1名の運賃が無料となる。また、妊婦と同一世帯の配偶者等1名も無料で利用可能。事前に市に申請し、チケットを受け取る。

新築住宅の取得に対して利子補給金を助成

中学生以下の子ども(妊娠中を含む)がいる世帯、または配偶者のいずれかが40歳未満の場合、市内で居住用住宅を新築または購入した際の利子を年1回上限10万円、最大3年間30万円助成する。その他、条件あり。

18歳の年度末まで医療費無料

18歳の3月31日まで、医療機関等の通院や入院にかかる医療費・療養費(自己負担相当額)を助成する。岐阜県内では「子ども医療費受給者証」を提示すれば無料に。県外の医療機関にかかった場合でも、後日払い戻しの申請ができる。

そのほかの主な支援

  • 妊婦の健康診査にかかる費用の一部を公費で負担し、自己負担を軽減
  • マタニティ教室・もうすぐパパママ教室を開催
  • 第3 子以降の出産に対し、出産祝い金5 万円を支給
  • ひとり親家庭において一時的に生活援助が必要な場合に支援員(ヘルパー)を派遣
  • ひとり親家庭の小学生を対象に、毎月第2・4 土曜に大学生が学習を補助
  • 指定の店で特典を受けられたり、ミルク用のお湯の提供、ベビーカーの無料貸し出しなどのサービスが受けられる「ぎふっこカード」「ぎふっこカードプラス」など

移住のための活動にも補助金やサービスが

移住に向けては、検討段階でかかる手間や費用も気になるところ。大垣市ではどのようなサービスがあるのか、都市プロモーション室の中島康路さんに聞いた。

「岐阜県外からの移住を検討されている子育て世代には、『移住定住活動費事業補助金』がおすすめです。移住前に住居や仕事を探すための交通費や宿泊費が、1世帯当たり6万円まで補助されます」

また、コロナ禍でも安心して移住を検討できるよう、オンラインでの移住相談も行っている。「子育て支援を知りたい」「古民家を購入したい」など事前に伝えておくと、それぞれの担当者に直接話を聞くことが可能。空き家のオンライン内覧もできる。

「相談者には、記念として市の特産品も用意しています。まずは気軽にご相談ください」(中島さん)

毎年5月に開催される大垣まつり。ユネスコ無形文化遺産に登録されている
木下藤吉郎(豊臣秀吉)が築いたとされる墨俣一夜城の跡に建てられた歴史資料館

子育てに役立つ&楽しいオススメ施設

乳幼児ファミリー交流の場「キッズピアおおがき」

乳幼児と保護者が利用できる子育て支援センター。絵本やおもちゃで自由に遊べ、大人同士が交流できる「おしゃべり会」、遊びのイベント、専門家による講座や相談会なども実施。生後2か月~小学校就学前の子どもの一時預かりも行う。

プレーリーダーが遊び方を教える「大垣公園」

市の中心部にある約3.1ha の公園。敷地内には大垣城がある。ピクニックにぴったりな芝生広場、市内一大きい複合遊具は、子ども連れに大人気。また、遊びの指導員「プレーリーダー」が常駐し、さまざまな体験活動を実施している。

プラネタリウムや図書館を備える「スイトピアセンター」

ホールや展示室のある文化会館、児童閲覧室が設けられた図書館、科学館や学習室のある学習館が入った複合施設。科学館「こどもサイエンスプラザ」には体験型展示が充実し、プラネタリウムや天体観測室もある。

移住相談窓口

移住・定住をサポートするウェブサイト「大垣暮らしのすすめ」で、大垣市の特徴や支援策を紹介。電話やメールで相談に対応している。地域散策や空き家見学、移住者との交流ができる移住体験ツアーも用意(実施状況については要問い合わせ)。

※この記事は、『複住スタイルVol.3』の記事を再編集して掲載しています。記載されている内容が本誌掲載時と異なる場合があります。

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