夢の北海道移住を手の届きやすいものにしてくれる制度が「空き家バンク」です。この記事では、空き家バンクの内容や利用の条件、メリット&デメリットをご紹介します。空き家バンク制度のあるおすすめ自治体も確認していきましょう。
北海道移住なら空き家バンク。制度の内容・条件は?
雄大な大地の広がる北海道は、国内でも有数の憧れの移住先。その北海道移住の実現に向けて、ぜひチェックしておきたいのが「空き家バンク」と呼ばれる制度です。
物件を貸したい人と借りたい人のマッチングサービス
空き家バンクとは、物件を貸したい人と借りたい人(あるいは売りたい人と買いたい人)のマッチングサービス。
通常は自治体が運営している制度で、物件を持て余している人と求めている人を適切に引き合わせて、空き家を減らしていくことを目的としています。マッチング後は当事者同士で話し合い、お互いに納得できれば契約成立です。
空き家バンクの魅力は、民間の不動産サイトよりも好条件な募集が多いこと。
ときには家賃1万円といった破格の条件で借りられる物件もあり、北海道移住にまつわる費用を大きく節約できます。
(原則として)特別な条件はなく誰でも利用可能!
空き家バンクの利用には、原則として特別な条件はなく、また料金もかかりません。
厳密な流れは自治体ごとに異なるものの、「空き家バンクの利用者登録→気になった物件の内見→契約交渉」と簡単な手順で利用できます。
空き家バンク制度の詳細や北海道以外の物件例については、以下の記事をあわせてご確認ください。
北海道移住に空き家バンクを活用するメリット・デメリット
では、北海道移住に空き家バンクを活用するメリット・デメリットを確認していきましょう。
メリット1:金銭的に有利な形で移住を実現できる
最大のメリットは、やはり金銭面です。
前述の通り、空き家バンクには安価な物件も掲載されやすく、移住の妨げになりやすい住居にまつわる諸費用を節約できます。
また、自治体によっては、空き家バンクを活用する移住者向けの補助金を用意しているケースもあります。
メリット2:民間のサービスにはない物件も見つかる
空き家バンクは、民間のサービスには掲載されていない物件が見つかる点もメリットです。
これは、エリア内の空き家問題の解決を目指し、掲載までの貸し手の作業を自治体が積極的にサポートしていることが背景にあります。
自治体の支援を受けて物件を貸し出す大家さんの中には、「空き家のまま放置するよりは、誰かに大切に住んでほしい」と収益以外の願いを抱いている方もいます。
結果として、リフォームの自由度が非常に高かったり、長期間住むと家がもらえてしまったりといった、民間ではあり得ない募集とも空き家バンクでは巡り会える形です。
デメリット1:新築や築浅の物件は見つかりにくい
一方で、空き家バンクには新しい物件が見つかりにくいという欠点があります。
あくまでも「空き家」を有効活用するための制度であり、新築や築浅の物件を希望する場合は民間の不動産サイトが適しています。
また、空き家バンクの物件の中には「(借り手が)住める状態に自分で修繕すること」を条件に掲載されているものも珍しくありません。
特に北海道の場合は、防寒用の物件修繕費がどの程度になるのか、契約前に見積もりをしておくことが大切です。
デメリット2:すべての自治体が対応しているわけではない
すべての自治体が対応しているわけではない点も、空き家バンクのデメリットです。空き家バンクは全国的に広がりを見せていますが、まだ非対応の自治体もあります。
そのため、「どうしても(北海道内の)このエリアに住みたい」という憧れの地域が決まっている場合は、空き家バンクを使いたくても使えないケースがあります。
空き家バンクのある北海道のおすすめ自治体7選!
ここでは、空き家バンク制度が利用できる北海道のおすすめ自治体をご紹介します。
【空知】深川市(ふかがわし)
まずご紹介するのは、北海道の中部にある深川市。
美味しいソバの生産量が全国2位であるこの町は、伸び伸びと暮らしやすい自然環境の良さと、JRで札幌市まで1時間で向かえる利便性の高さが共存したエリアです。
北海道内で特に空き家バンクの充実した自治体でもあり、2024年5月現在は100件を超える募集が掲載中。
築30年とまだまだ住みやすい戸建てが月額33,000円で借りられるなど、驚くほど安価な物件も見つかります。
【上川】富良野市(ふらのし)
見るものの心を奪う、視界一面に広がるラベンダー畑で有名な富良野市。富良野市では、リビング・フラノというサイトで空き家バンク情報を公開しています。
2024年5月現在は、月額30,000円で借りられる戸建てなどを掲載中。
また、リビング・フラノでは先行移住者の声も公開されており、富良野市に引っ越した後の暮らしをイメージするのに役立ちます。
【上川】下川町(しもかわちょう)
下川町は、人口が約2,800人(2024年5月現在)と小さな町。町の面積のおよそ9割を森林が占める、自然の中で広々と暮らしたい方にぴったりのエリアです。
下川町の空き家バンクでは、賃貸よりも売買を希望する物件が多く掲載されています。なかには10万円と格安で売られている一軒家もあり、北海道移住に興味のある方は必見です。
【胆振】伊達市(だてし)
伊達市は北海道の南西側、海に面している町です。
北海道の中では降雪量が少なく温暖で、またショッピング施設なども充実していることから、居住環境の良い地域として人気を集めています。
伊達市ではこちらのページに空き家バンク情報が掲載されています。
金額は掲載されておらず、貸し手(売り手)の方に問い合わせる形ですが、6LDKのような広々とした物件も募集されており要注目です。
【胆振】室蘭市(むろらんし)
室蘭市は室蘭やきとりや室蘭カレーラーメンに代表される、ご当地グルメの充実した町です。
青森県と直接フェリーで行き来できる港町でもあり、西は伊達市、東は登別市と隣接しています。
室蘭市の空き家バンク情報は、こちらの市の公式サイトに掲載されています。
人気のエリアであることから、2024年5月現在は残念ながら1件しか募集されていませんが、気になる方は小まめに確認してみましょう。
【十勝】音更町(おとふけちょう)
音更町は、北海道十勝平野の中央に位置する温泉地。
美人の湯として知られる十勝川温泉があるこの町は、休日に足を伸ばして湯浴みに行くなど、贅沢な暮らしを実現したい方の移住先に◎。
音更町ではときおり、こちらのページで空き家バンク情報を公開しています。
一度に募集される件数こそ少ないものの、今年度もすでに3件の成約があり、これまで43件の契約がまとまっているなど機能しています。
【オホーツク】湧別町(ゆうべつちょう)
最後にご紹介するのは、チューリップの町として愛されている湧別町。
北海道の北東、オホーツク海沿岸に位置するこの町は、美しい風景に加えて新鮮な海産物(ホタテや毛ガニ、殻付きカキ貝など)を満喫できるエリアです。
多くの自治体と同じく、湧別町の空き家バンク情報は自治体サイトに掲載されています。2024年5月現在は、月額18,000円と驚異的な賃料の戸建てなどが募集中です。
空き家バンクで憧れの北海道移住を叶えよう!
この記事では北海道の空き家バンクについて、その特徴や利用の条件、北海道移住への活用のメリット・デメリット、おすすめの自治体をご紹介しました。
空き家バンクを活用すれば、憧れの北海道移住を金銭的に手の届きやすい形で実現できます。
ぜひ、気になる自治体の空き家バンク情報を小まめにチェックして、魅力的な住居を見つけてくださいね。