明石市は兵庫県にあり、自然豊かな環境が魅力的な街。子育て支援に力を入れていたり、おでかけスポットが充実していたりと人気があり、近年移住者が増加しています。今回は、兵庫県明石市に移住をおすすめする理由や支援制度についてご紹介。明石市の特徴を知りたい方や明石市への移住を計画している方はぜひ参考にしてください。
明石市の基本情報
出典:撮れたて情報 明石公園の桜|明石市
明石市は兵庫県南部に位置し、瀬戸内海に面した自然豊かなエリアです。令和6年3月時点での人口は305,867人、2020年の国勢調査では人口増加率が全国の中核市内で第1位を記録しました。
そのほか、「本当に住みやすい街大賞2022in関西」では明石市内にある西明石が第1位に輝くなど、注目を集めている地域です。
参考:推計人口|明石市
明石市への移住がおすすめな理由
出典:撮れたて情報2024年3月11日「瀬戸内に春 イカナゴシンコ漁解禁」|明石市
明石市への移住がおすすめな理由は、主に3つです。それぞれについて詳しく解説します。
おでかけスポットが豊富
明石市には、魅力的なおでかけスポットがたくさんあります。特に、のびのびと遊べる公園がいくつもあり、無料で楽しめるため子ども達に大人気です。
明石公園 | 図書館やスポーツ施設も併設/「さくら名所100選」にも選ばれている |
---|---|
松江公園 | タコに見立てた遊具で遊べる |
石ケ谷公園 | 恐竜に見立てた大型遊具が人気/約80種類のハーブが楽しめるハーブガーデン |
公園の数は、県内でトップクラスを誇ります。また、令和5年4月には「17号池魚住みんな公園」ができました。子どもたちが思いっきり身体を動かして遊べる場所が多いのは、明石市の魅力のひとつといえるでしょう。
そして、天文や宇宙の知識を深められる「天文科学館」では日本最古のプラネタリウムが楽しめ、「文化博物館」では明石の歴史を学べます。子どもはもちろん、大人も楽しめる施設が充実しています。
海が近く新鮮な魚介が手に入る
「海峡のまち」ともいわれる明石市は東西15.6kmに海岸が続き、夏は海水浴を楽しむ人で賑わいます。マリンスポーツのサーフィンやジェットスキーなど、レジャーを思い切り満喫できるでしょう。
そして、海に面した地域ならではの魅力として、新鮮な魚介が手に入れられるのも嬉しいポイントです。明石市では海の幸が豊富に獲れるため、お手頃価格で魚介を楽しむことができます。
家でじっくりと海鮮を楽しみたい方には「魚の棚商店街」がおすすめです。名物の明石焼をはじめ、明石だこや焼きあなごなどを堪能できます。JR明石駅から徒歩3分ほどの場所に位置しアクセスは良好。地元の方のみならず、県外や市外から訪れるたくさんの観光客で賑わっています。
大都市へのアクセスが良く仕事を続けやすい
明石市は電車が東西に通じているため、大都市への移動がしやすいのが大きなメリットです。電車で市街へアクセスする際にかかる時間は、主に以下のとおりです。
- 兵庫県神戸市「三宮駅」まで:約15分
- 兵庫県姫路市「姫路駅」まで:約25分
- 大阪府「大阪駅」まで:40分弱
また、明石市には東海道・山陽新幹線が停車するJR西明石駅があるため、新幹線を利用して訪れることもできます。新幹線を利用して明石市を訪れる際にかかる時間は、主に以下のとおりです。
- 大阪から:約40分
- 博多駅から:約2時間半
- 東京から:約3時間
そして、明石市の近くには神戸空港があるため、飛行機を利用して多方面へアクセスしたり他県から明石市に訪れることもできます。飛行機を利用して明石市を訪れる際にかかる時間は、主に以下のとおりです。
- 神戸空港まで:約30分
- 大阪国際空港から:約1時間
- 関西国際空港から:約1時間20分
大都市へのアクセスが良好であれば、交通面での仕事への影響を抑えられるでしょう。仕事を続けやすいのもポイントです。
また、市内の移動は2本の在来線が利用でき、徒歩でも移動しやすく通勤や通学だけでなく買い物に困ることなく過ごせます。
子育て支援は全国トップクラス
明石市では「5つの無料化制度」などで子育て支援を行っています。また、保育園では使用済み紙おむつを保護者が持ち帰る制度を廃止し、保護者の負担を減らす取り組みが充実しています。
子ども食堂や小学1年生と中学1年生を対象とした少人数学級など魅力的な支援制度が多くあります。
明石市の人口増加傾向を見ると、0~4歳と25〜39歳の範囲で転入が増加傾向にあり、子育て世帯が増えていることが分かります。明石市の子育て支援が多くの支持を得ているといえるでしょう。
明石市に移住する際に注意しておきたいデメリット
明石市への移住を検討している方は、いくつかの注意点を把握しておくのも大切です。それぞれについて詳しく解説します。
坂道が多い
明石市の住宅街の多くが傾斜面に沿って建てられています。そのため、場所によっては自宅に帰るのに坂の頂上まで登る必要があるでしょう。
人口増加に伴い地価が上がっている
明石市は、年々人口が増加しており令和6年4月現在で306,091人を記録しています。神戸新聞NEXTでは、明石市内の全調査地点30カ所で地価の上昇が見られたと報告もされており、人口増加に伴って地価が少しずつ上昇傾向にあることが分かります。
土地の価格が上がると、住宅や賃貸の価格も上がるため、以前の価格で購入できないなどが起こるでしょう。ただし、住宅の購入は資産価値が上がるとメリットになる場合も。
明石市に移住を計画する際は、今後の地価の上昇を考慮する必要があります。
移住支援金事業は令和4年に終了
明石市では、関東圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)から就職などで移住する方を対象として支援金事業を行っていました。
世帯で移住をした場合は100万円、単身で移住した場合は60万円が支給され、支援の対象となる求人へ就職をした方などに限り実施。
主に、移住者の支援と明石市の中小企業の人手不足を改善するための取り組みとして行われていました。しかし、人口増加に伴い人手不足が解消されたため、現在は移住支援金事業を終了しています。
明石市の移住支援制度
出典:撮れたて情報 2023年6月10・11日「時のウィーク2023」明石公園で開催|明石市
移住支援金事業は終了しましたが、そのほかにも魅力的な支援制度が充実しています。
特に、子どもの将来を見据えた制度や子育て世代を支援する制度などに力を入れており、子どもの未来を考えたまちづくりが特徴のひとつです。
「5つの無料化制度」で子育ても安心
明石市では、他の県にはない独自の子育て支援制度を行っています。「5つの無料化制度」は、該当する対象者は無料で支援が受けられます。
高校3年生まで医療費が無料
明石市では、令和3年7月より子ども医療費助成制度を拡充しました。子ども医療費助成制度とは、子どもが病気などで医療機関を受診した際に必要な医療費(保険診療分)を援助する取り組みです。
- 0歳から高校3年生(18歳になった最初の3月31日まで)
- 外来・入院医療費の負担がない
- 所得制限の負担がない
以前は中学生までの子どもを対象としていましたが、子育て世代の負担をより軽減するため、「高校生まで無料」に対象年齢の範囲を拡大しました。
上記は、全国の中核市以上の市ではじめて実施された取り組みです。年齢による制限のため、中学卒業後に高校へ進学せず就職した方なども対象となります。
薬代や病院の受診代、夜間の救急などでかかる医療費がすべて無料になるため、子どもが多い家庭は特に嬉しい制度でしょう。
ただし、医療費の助成を受けるためには「こどもの住所が明石市内にあること」など受給要件を満たす必要があるため注意しましょう。
第2子以降の保育料が無料
明石市では、平成28年9月から第2子以降の児童の保育料が無料になる制度を実施しています。
主な制度の内容は、以下のとおりです。
- 保育園や幼稚園、市外の施設も対象
- 兄弟姉妹の年齢は関係ない
- 親の収入額も影響しない
- 手続きは原則不要
国や県で実施されている保育料の軽減制度では、第1子の年齢制限や親の所得制限が影響する場合がありますが、明石市では独自の保育料制度を実施し、関西では初めての取り組みとなりました。
上記の制度は「市内に住民登録のある児童」など条件を満たす必要があります。
また、令和1年10月から保育料無償化に伴い第1子の補助金制度も始まり、より子育て世帯が生活しやすくなってきています。
おむつ定期便
明石市の子育て支援の取り組みとして人気なのが「おむつ定期便」です。令和2年10月からスタートした取り組みで、対象年齢児であればどの家庭でも無料で利用できます。
- 毎月自宅まで無料で配達をしてくれる
- 生後3ヶ月から満1歳の誕生月まで
- おむつは毎月3,000円分、計10回
- ミルクに変更も可能
用品の配達は、見守り支援員と呼ばれる配達員が行います。紙おむつやミルクなど費用が嵩む赤ちゃん用品代をサポートしてくれるため、経済的な負担を減らせるでしょう。おむつ定期便を利用する場合は、申請期間内に申請書の提出が必要です。
また、おむつ定期便の嬉しいポイントは、金銭的負担の軽減だけでなく子育てに関わるお母さんのメンタルサポートにもつながる点です。
子育てに関する情報誌の配布を行い、子育ての悩みを解決したり情報を提供したりと、さまざまな不安の解消をしてくれます。
ときには、子育ての知識が豊富な配達員がお母さんの悩みを聞いて、赤ちゃんとお母さんに優しく寄り添ってくれることも。育児に不安を抱いたり子育てに負担を感じたりする時期だからこそ、家族以外の人とのコミュニケーションも大切にしてくれる取り組みです。
相談内容に応じて、市の子育て関連施設や関係部署につなげてくれるため、安心して子育てができるでしょう。
中学校の給食費が無料
明石市立の小学校や中学校の昼食は全校給食制度を実施しています。そして、令和2年4月より中学校の給食費が無料に。
高校受験などの教育費がかかる中学生をもつ世帯の経済的負担の軽減を目的とし、教育環境の充実を目指した制度です。
手続きは不要で、所得制限もありません。明石市の中学校や養護学校中等部に在籍している方であれば、誰でも給食費無料制度の対象となります。
バランスの整った給食はもちろん、寒い時期に温かいものが食べられたりお弁当を準備する手間が省けたりとさまざまなメリットがあるでしょう。
公共施設の多くが小学生以下の入場無料
明石市では、市内で人気の高い公共施設の入場料が無料です。
施設名 | 無料の対象者 | 補足 |
---|---|---|
明石海浜プール | 小学生以下 | 市内在学または在住している方 |
親子交流スペース「ハレハレ」 | 小学生以下とその保護者 | 市内在住の方 |
明石市立文化博物館 | 中学生以下 | 市内外関係なし |
明石市立天文科学館 | 高校生以下 | 市内外関係なし |
多くの施設で小学生以下は無料で利用することができます。室内遊びも暑い日のプールも無料で遊べるのは嬉しいですね。身体を使って遊んだり室内でキレイな星を眺めたり、家族みんなで楽しめるでしょう。
暮らしやすさを追求する明石市の3つの取り組み
明石市独自で行っている魅力的な取り組みは、ほかにもたくさんあります。ここからは、暮らしやすさを追求する明石市の3つの取り組みについて詳しく解説します。
保育所定員の拡大を推進
近年では、子育て世代の増加や共働き家庭の増加に伴って、保育所に通園を希望する子どもの数も年々増加しています。
明石市では待機児童0を目指した取り組みを実施。保育所などの新設や増設、施設整備で2,000人規模の受け入れ枠の拡大を目指しています。先駆けとして、JR大久保駅前に200人定員の保育園を開園。
また、上記の保育施設では、送迎で使用した車を保育所の駐車場に置いて通勤ができる「パーク&ライド専用駐車場」を設置し、より子育てと仕事の両立がしやすい環境を整えています。保育所と家の距離が遠い方でも通いやすいのが嬉しいポイントです。
明石サポート利用券を市民に配布
明石市では不定期で「明石サポート利用券」が配布されます。明石サポート利用券は明石市内の飲食店などで利用ができる金券です。
- 明石市民が対象
- 年齢や所得に制限はない
- ひとりにつき500円券を4枚配布(2,000円分)
上記の利用券は、物価高騰による負担軽減を目的として実施されており、最近では2023年9月に配布されました。
JR西明石駅前が2026年完成予定でより住みやすくなる
JR西明石駅は歩行者が多い、駅までの道路が狭いなど、運転する方にとっては負担になる場所でした。
そこで、南側を2026年完成に向けて再開発。駅ビルや図書館、広いロータリーなどが設置される予定です。
また、エレベーターを設置しバリアフリーを意識した環境整備を推進。誰もが心地よく暮らせるエリアが増えれば、明石市の魅力がより増すでしょう。
明石市でおすすめの移住エリア
出典:撮れたて情報2024年3月1日 「完全な姿は7年ぶり!夕焼けパンダ現る」|明石市
明石市にはおすすめのエリアがたくさんあります。エリアによって特徴も異なるため、理想の暮らしを手に入れるためにもエリアごとの雰囲気なども把握しておくと良いでしょう。
明石市は主に6つのエリアに分かれています。
エリア名 | エリアの特徴 | 主な施設 |
---|---|---|
明石 | JRと山陽電車の明石駅を中心とし多くの人でにぎわうエリア | 親子交流スペースハレハレ 文化博物館 天文科学館 あかし市民図書館 年間200万人が訪れる明石公園 魚の棚商店街など |
朝霧 | 市の東部に位置するエリア | 北側には住宅街が広がっている 南側には大蔵海岸公園 (明石海峡大橋を一望でき海水浴やバーベキューなどが楽しめる) |
魚住 | 住宅と田園が広がり伝統文化も残る郊外エリア地形は坂が多い | 大きな公園からこじんまりした公園まで自然豊かな公園がある 2023年17号池魚住みんな公園オープン 住吉神社など文化施設が充実 |
大久保 | 市内でとくに人気の高いエリア | 大型商業施設や商店街がある 周辺では大型マンションの住宅建設が進み医療センターなどが充実 北部には芝生で遊べる石ケ谷公園 南部には江井島海岸があり自然豊か |
西明石 | 新幹線と在来線が利用可能な西明石駅のあるエリア | 新快速も停車するため通勤や出張、旅行に便利駅を中心に住宅や商店が広がっている タコをイメージした遊具がある 松江公園林崎松江海岸がある |
二見 | 生活に不便を感じないエリア | 明石海浜公園(市民プールやテニスコートなどあり) 大型ショッピングセンターもあり 沖合の東二見人工島ではさまざまな工場が稼働 |
住宅街が広がるエリアや自然が楽しめるエリアなどそれぞれに特徴が異なるため、実際に足を運んでみると雰囲気が分かるためおすすめです。
通勤に便利な場所や子どもがのびのびと遊びやすい地域など、理想のくらしに合うお気に入りのエリアを見つけてみましょう。
子育て支援が充実している明石市へ移住して新生活をスタートしよう
自然豊かな環境が魅力的な明石市は、おでかけスポットが充実していたり新鮮な魚介類が楽しめたりと人気を集めています。
また、中学校の給食費が無料など、子育て制度の充実で移住者が増加しており、近年では人口増加率が全国の中核市内で第1位を記録しました。
明石市はエリアによって買い物のしやすさや自然の豊かさなど特徴が異なります。生活に合わせたエリア選びで快適にのびのびと暮らしましょう!