2023年12月1日（金）、六本木ヒルズ森タワー31階の会場で、「働く」をテーマに富山県西部地域の魅力を伝えるイベント『【豊かな生活へのinvitation】Discover とやまWEST Life～移住先で私らしく働く～』が開催されました。その模様を詳しくご紹介します！
とやまWESTのご紹介
今回紹介する「とやまWEST」とは、高岡市、射水（いみず）市、砺波（となみ）市、南砺（なんと）市、氷見（ひみ）市、小矢部（おやべ）市の6市で構成されたエリアのこと。富山県の中央部に位置する呉羽（くれは）丘陵の西部にあたるため、地元では「呉西（ごせい）地域」と呼ばれています。
とやまWESTには、山から海に至る豊かな自然はもちろん、伝統・文化資産がいっぱい。また、北陸新幹線や北陸自動車道をはじめとする交通網も幅広く整備されています。
そんな、とやまWESTの魅力を掘り下げるイベントのMCを務めるのは、自身も愛知県から富山県に移住したアナウンサーの山本愛美さん。TV番組の取材などで県内各地を巡っている山本さんが、とやまWESTや各市の特徴や魅力について、わかりやすく紹介してくれました。
2024年2月23日（金）には第2弾として「家族で移住」をテーマにお届けます！自然溢れたとやまWESTの魅力を感じに、ぜひイベントへお越しください！
個性豊かな6市の魅力
高岡市
北陸新幹線の新高岡駅がある高岡市は、とやまWESTの交通の拠点。全国的に知られる高岡銅器など、鋳物の生産が盛んです。2023年には起業支援のための拠点「高岡まちなかスタートアップ支援施設 TASU（タス）」がオープンし、起業・創業に関する様々な情報提供やセミナーなどが行われています。
射水市
紅ズワイガニやシロエビなど、豊富な海の幸がクローズアップされることの多い射水市。ノスタルジックな雰囲気の港町から、便利な商業施設が立ち並ぶ地域、自然が多く残る里山までがコンパクトにまとまっているのも特徴です。子育て支援などが充実した射水市から、近隣の富山市や高岡市へ通勤する方も多いです。
砺波市
広々とした散居村の中に、大型ショッピングセンターや病院といった生活関連サービスが充実した「便利な田舎」です。秋空をカラフルな熱気球が彩る「スカイフェスとなみ」や、国内外から約30万人が訪れる「となみチューリップフェア」、高さ6mを超える見事な夜高行燈が町を練り回る「となみ夜高祭り」も有名です。
南砺市
白山国立公園や五箇山の合掌造り家屋などで知られる南砺市は、様々な伝統産業が引き継がれている場所です。特に高度な技術を誇る井波彫刻は、文化庁による「日本遺産」に認定されています。伝統文化が色濃く残る南砺市は、ある雑誌が発表している「住みたい田舎ベストランキング」で、北陸エリアで8年連続1位に輝いている人気のエリアです。
氷見市
日本海側有数の氷見漁港を擁する氷見市は、なんといっても魚介類が豊富。なかでも、現在シーズン真っ最中の寒ブリは全国的に有名です。氷見市は、継業（けいぎょう）にも力を入れていて、移住に関する支援も充実。「氷見市IJU応援センター・みらいエンジン」や、継業も含む仕事情報発信サイト「TomorrowWorks.｜氷見で探す、未来の仕事。」などが注目を集めています。
小矢部市
富山市と石川県・金沢市とのちょうど中間に位置する小矢部市は、2015年に日本海側初となるアウトレットモールが誕生したことで話題になりました。また、交通の便が良い小矢部市は、3大都市（東京・大阪・名古屋）へそれぞれ約3時間で行くことができ、あるサイトでは「テレワークが中心となったら住むべき街4選」に選出されるなど、リモートワークに向いています。
先輩移住者に聞く
各市の魅力を紹介した後は、とやまWESTで実際にお仕事をされている方々に、ご自身の移住のきっかけや、働く場としてのとやまWESTの魅力について語っていただきました。
片山俊介さん
片山俊介さんは神奈川県から地元・小矢部市に移り住んだUターン組。不動産業や建設業の会社を営みながら、2023年夏にカフェ×サウナ×シェアオフィスの「サ・ワーク」を開業しました。
大学進学を機に上京し、東京で就職した後は丸の内や赤坂のオフィスで連日、終電近くまで働いていたという片山さん。しかし、20代後半で子育てが始まった頃から、里帰りを意識するようになったといいます。
「子どものために家の購入を検討した時、さてどこに住もうかと考えると、そもそも都会の生活を望んでいないことに気づいてしまって（笑）。そんな折、東日本大震災があったことも契機になって実家に帰ることにしたんです」
家業を継いだ現在、のどかな場所での子育てを満喫している片山さんは、「ここではタイトなスケジュールに追われることもなく“今日は天気がいいからスキーに行こうか”というのが当たり前。家族と過ごす時間は格段に増えました」と話します。
さらに、「富山県は県知事を筆頭に県全体でスタートアップ支援に注力しているので、起業に向けてのサポート体制は万全。同時に、いわゆる空き家バンクの“登録数”のみならず“成約数”も順調に伸びていて、移住への実現性も高い。富山県の家は全国的に見ても大きい傾向があるので、リモートワークに必要なスペースも容易に確保できますよ」と、アピールしてくれました。
五来（ごらい）未佑さん
東京を中心に業種や地域の垣根を越えて企業の広報の仕事を行う五来未佑さんは、高岡市と東京の2拠点生活を実践中。高岡市との出合いは「旅行で魚津市に行く際、たまたま降りたのが高岡だった」のだとか。
「一人旅で町歩きをしていたら、高岡の若手職人の団体・高岡伝統産業青年会のメンバーと知り合う機会があり、その職人という生き方に魅了されてしまったんです。そこから、彼らの“推し活”のようなかたちで高岡に通いだし、街のイベントの実行委員会に携わるなど約8年。皆さんが私を快く受け入れてくれて高岡を好きになったように、“今度は私自身が街の作り手側になろう”と思って、高岡に拠点を構えました。今は、高岡伝統産業青年会で広報をしながら、月の半分ずつ高岡と東京を行ったり来たりの日々です。新幹線で過ごす2時間半はガッツリ仕事ができるので、移動はさほど苦になりません」
そんな五来さんが、とやまWESTの推しポイントとしてあげたのは「関わりしろがある点」。「地域の人々が気づいていない魅力に、気づき、自分のアイデンティティを生かしたアイデアを実現することができます。皆で何かを一緒につくることが好きな人を街も求めています。ぜひ、とやまWESTで自分らしい働き方や暮らし方を見つけてくださいね！」
遠藤あずささん
「20代の頃から田舎暮らしに憧れていた」という千葉県出身の遠藤あずささんは、29歳の時に一念発起し「ゼロからの移住先探し」をスタート。全国各地の移住関連イベントに参加して、最終的に「縁もゆかりもない」南砺市に住むことを決めたといいます。
「南砺市に関していえば、とにかく外部の人間に優しいのが魅力です。それまでなんの繋がりもなかった私を受け入れてくれて、仕事のオファーまでくれるという嬉しい状況。南砺市を選んで本当によかったと思っています」
現在は、継業のマッチングをサポートする「ケイギョーラボ」の代表を務める遠藤さん。「後継者はいないけれど地域にとってなくてはならない事業を守っていくこと」にやりがいを感じているそうです。
「先日も、井波にある彫刻刀専門店・匠雲（しょううん）堂さんに、後継者候補となる方を繋ぐことができました。地域の誇りである井波彫刻を残していくためにも、匠雲堂さんをつぶすわけにはいかない。今回、モノ作りに情熱を持った若い方の入社が実現したことは本当に嬉しいです」
最後に遠藤さんがあげてくれた、とやまWESTの推しポイントは「地元を誇りに思える点」。「特に伝統工芸が根付いた南砺市が地元になって、自分のアイデンティティーが見つかったような気がします」と笑顔で語ってくれました。
相談会・交流会の様子
休憩を挟んだ後は各市ごとの相談会・交流会が行われ、参加者は思い思いのブースに移動。各市のブースには「起業」「継業」「リモートワーク」というキーワードが掲げられ、具体的な支援策などが説明されていました。
さらに、とやまWESTの地酒として日本酒「曙」や梅酒「UMESKY」、郷土の味として「笹寿司」や「はべん」（かまぼこの一種）、白えびのおかきなどがふるまわれました。
交流会では各市の担当者だけでなく、先程、登壇した移住経験者の方と直接、話ができる機会もあり、熱心に質問をぶつける参加者の姿も見受けられました。
まとめ
終了後には、
・富山県を移住先の候補にしているが、今日の話を聞いて、やっぱり魅力的だと思った
・今回、初めて知った自治体もあったけれど興味が湧き、とやまWESTへ遊びに行きたい！
・ぼんやりと「どこかに移住したいなぁ」と思っていたけれど、具体的なイメージが浮かんできた
・富山県出身なので地元の話が聞けると思って来たが、Uターンという選択肢もありだと思った
・富山県のことは知っているつもりだったけれど、見たことのない景色がまだまだあることに気づいた
など、様々な意見があがっていました。
2024年2月23日（金）には第2弾のイベントを開催します。
次回は「家族で移住」をテーマにとやまWESTの魅力をお伝えします。ご家族での移住を検討されている方必見です！楽しみにしていてください！
