美ら海に囲まれたうるま市の島で移住体験!島暮らしのリアルに触れるツアーに参加しよう

美ら海に囲まれたうるま市の島で移住体験!島暮らしのリアルに触れるツアーに参加しよう

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地方移住への関心が高まるなか、多くの自治体がお試し移住などの取り組みを実施しています。沖縄県うるま市では、島ならではの暮らしや体験参加者自身の物語(理想の暮らし)にフォーカスした移住体験ツアーを開催。

美しい海に囲まれたうるまの島々で、どのような移住体験ができるのでしょうか。詳しくお話を聞いてみました。

目次

美しい自然と伝統が息づくうるま市

「サンゴの島」という意味を持つ沖縄の言葉「うるま」から名付けられたうるま市。

その名の通り、コバルトブルーの海に囲まれた島々と美しい橋『あやはし』で結ばれる、海・橋・空が調和した風光明媚な市として知られています。

そう教えてくれたのは、うるま市の移住体験ツアーを担当するうるま市役所の嶺井さん。

透き通るような青い海、水平線からのぼる幻想的な朝日、夜空にきらめく満点の星。

そんな豊かで美しい自然とともに暮らせるのが、沖縄県うるま市の魅力です。

南国らしい自然を満喫できるうるま市ですが、実は、古くから沖縄に伝わる文化・芸能が多く残る地域でもあるそうです。

うるま市には世界遺産である『勝連城跡(かつれんじょうあと)』をはじめ、歴史的な遺跡も多く点在しています。

沖縄の伝統芸能『エイサー』や『獅子舞』なども盛んで、沖縄県随一の『闘牛どころ』としても知られています。

さらに、2023年4月には全国初の「感動産業特区」宣言を行うなど注目を集めています。

移住体験ツアーの舞台となる「島しょ地域」とは

うるま市の移住体験ツアーの舞台となるのは「島しょ地域」と呼ばれるエリア。

まずは、島しょ地域とはどのような場所なのかを聞いてみました。

懐かしい沖縄の原風景が今も残る場所

沖縄県本島中部の東海岸に位置するうるま市は、県内最大の経済特区である工業団地を有しており、賑わいを見せる市街地とドライブコースとして有名な「海中道路」から繋がる離島エリアがあります。

離島エリアには5つの有人島があります。

【うるま市離島エリアにある5つの島】

  • 平安座島(へんざじま)
  • 宮城島(みやぎじま)
  • 伊計島(いけいじま)
  • 浜比嘉島(はまひがじま)
  • 津堅島(つけんじま)

この5つの島があるエリアが「島しょ地域」と呼ばれる地域で、赤れんがの古民家や琉球石灰岩の石垣など、昔懐かしい沖縄の原風景が今も残されています。

5島のうち、本島と陸路でつながっているのが、平安座島・宮城島・伊計島・浜比嘉島の4島。津堅島へのアクセスにはフェリーが運行されています。

島しょ地域が直面している課題

沖縄の昔ながらの風情が残る島しょ地域ですが、近年では著しい人口減少に直面しているとうるま市役所の嶺井さんは言います。

沖縄県うるま市の人口は約12万6,500人(2024年2月1日時点)。

沖縄県内で3番目に人口が多い自治体ですが、実はうるま市の島しょ地域においては、この10年の間に人口が約20%も減少しています。

その数は、ひとつの島の全住民数に相当するものとなっています。このように、急速な人口減少問題を抱える島しょ地域においては、今まさに「地域の担い手不足や地域コミュニティの維持が課題となっている」そうです。

地元住民や移住者による地域活性化の取り組みも

そんな島しょ地域では、地元住民や移住者の方々による地域活性化のための取り組みも行われています。

例えば、宮城島では、古民家を地域住民の手でDIYして「あごーりば食堂」をオープン(「あごーりば」は宮城島の方言で「召し上がれ」という意味)。

築60年の古民家を、沖縄料理が楽しめる島民の憩いの場として生まれ変わらせました。

あごーりば食堂

近海で獲れた新鮮な魚料理が食べられる「海畑食堂てぃあんだ」も、地元出身者と移住者が漁港前の空き家物件をDIYして作り上げた食堂です(「てぃあんだ」も「手間ひまをかける・愛情を込める」という意味の沖縄の方言)。

海畑食堂てぃあんだ

そして、伊計島にも、古民家をリノベーションし、旬の野菜を中心にエネルギー溢れる料理を提供するカフェ&宿「のあの土」がオープンしています。

のあの土

平安座島にある、A5ランク宮崎牛のみを使用した料理をメインに楽しめる「肉や食堂inへんざ」は、もともと大阪で肉屋を営んでいた方が始めたお店。

島の人々の協力もあり、今では県内外から多くのお客さんが訪れる人気店になっているそうです。

肉や食堂inへんざ

過疎化が進む一方で、「島のために」とさまざまなチャレンジが行われている島しょ地域。

移住体験ツアーの舞台となるうるまの島々は、そんな地域を想う人々のエネルギーを感じられる場所でもあるようです。

リアルな「島暮らし」を体験できる2つの移住ツアー

2022年から始まったうるま市移住定住促進事業は、お試し移住ツアーの発展系で、参加者の生活に焦点をおいたツアーとなっています。

沖縄ならではの原風景が残るうるま市島しょ地域を舞台とする『島百姓体験ツアー』と『課題解決型ツアー』からなる短期の移住体験プログラムです。

島百姓体験ツアーでは、島民との交流や自治会の集落作業、農作業などのお手伝いをすることで、島しょ地域の日常にフォーカスした島ならではの暮らしを体験できます。

【宮城島】ヘナの刈り取り作業
【宮城島】
ヘナの刈り取り作業。ヘナは白髪染めにも使われる植物で、髪や頭皮を健やかに保つのにも役立ちます。
【宮城島】サトウキビの刈り取り作業
【宮城島】
サトウキビの刈り取り作業。沖縄にふり注ぐ太陽の光をたくさん浴びて糖分をたっぷりと蓄えたサトウキビは、私たちの生活に欠かせない砂糖の原料に。

課題解決型ツアーでは、島の住民とツアー参加者が協力し合って地域が抱える課題に取り組みます。

「島しょ地域に関わりたい」「移住を検討したい」といった関係人口を生み出し、島しょ地域の活性化につなげることを目的にしているのだそう。

【宮城島】住民の方がウシデークを披露(プロジェクト型ツアー)
【宮城島】
住民の方がウシデークを披露(プロジェクト型ツアー)。ウシデークは約400年前から宮城島で受け継がれる、五穀豊穣と集落の繁栄を願う祭祀舞踊。2005年にはうるま市の無形民俗文化財に指定されています。

過去に開催されたツアーの様子を伺ってみました。

島百姓体験ツアーには9世帯が参加し、地域住民の方とより濃密な交流を育むことができました。

課題解決型ツアーでは、島ごとに1件ずつプロジェクトを創出。

それぞれ1~2組が参加して、地域事業者や住民とともにプロジェクトに取り組み、新しい出会いからさまざまなアイディアが生まれました。

例えば、沖縄音楽発祥の地として知られる津堅島の課題解決型ツアーでは、「ミュージックアイランド計画」を推進するための資金集めとしてクラウドファンディングに挑戦。無事目標金額を達成できたそうです。

ツアーを通して島しょ地域住民と濃密な交流を育み、課題への取り組みに向けた新しいアイディアをともに生み出しながら、島しょ地域の暮らしを体験してもらっています。

【宮城島】集落散策の様子
【宮城島】
集落散策の様子。
津堅島 小学校
【津堅島】
ツアーでは小中学校の運動会見学も。学校の様子を知ることができるのは、子育て世帯にとって嬉しいメリットです。

移住体験ツアーに参加された方々の声

島百姓体験ツアーと課題解決型ツアー、それぞれに参加された方からはどのような感想が寄せられているのでしょうか。

【島百姓体験ツアー参加者の感想】

“個人のツアーでは触れることのできない地元の方々との交流が持てて大変勉強になりました。”

“自治会長さんのお話を聞くことができ、島の学校の運動会に参加でき、自身が移住した際のイメージをすることができました。”

“夕食の食材を自分で採取し、食べられるものを教わり、実際食べて貴重な体験でした。”

【課題解決型ツアー参加者の感想】

“島にお伺いしてから、島の動向には目が行くようになりました。また、機会を作って島に行きたいと思います。”

“プロジェクト後も希望に応じてサポートしながら、関わりを持ちたいと考えております。”

“島しょ地域の皆さんと関わらせてもらい、一番驚いたのは島のみなさんの精神的なつながりでした。

お互いが助け合って暮らしていけるという意識が当たり前にあり、だからこそみんなで一緒に課題を解決しようとする様がとても温かく感じました。

ただ、島に滞在するだけではわからなかったことを、学ばせていただき、本当にありがとうございました。”

農作業など、観光するだけでは味わえない体験を通して地域住民と交流できること」が移住体験ツアーに参加するメリットだと、うるま市役所の嶺井さんは言います。

体験先はコーディネート事業者によるアテンドがあります。

島しょ地域内で魅力的な活動をしている事業者や住民の方も多く、ツアーを通して地域のイメージをつかむことができます。

また、コーディネート事業者と協力して島の課題に取り組めるのも、ツアーならではの大きなメリット

地域やそこで頑張る事業者の抱える課題にともに取り組むことで、自分ごととしての達成感を味わうことができます。

実際にその島に住む地域住民と関わることができるので、今後の展開につながる新しい関係を築くことも可能です。

ツアーに参加してうるまの島暮らしを体感してみよう!

「島暮らしに興味があるけど、生活環境などがいろいろと不安」
「島に移住して、地域のコミュニティに溶け込めるだろうか……」

島での生活になんとなく憧れはあるものの、いざ住み慣れた地域を離れて移住するとなると、さまざまな不安・心配事が頭をよぎります。

それなら、実際に現地を訪れて、うるまの島の風土やそこに住む人々と触れ合ってみるのもひとつの方法です。

令和6年度も引き続き、移住定住促進事業を実施する予定です。うるま市島しょ地域に興味をお持ちの方は参加のご検討をお願いします。

すぐに移住は難しくとも、まずは、島しょ地域の良さを知っていただき、関わってもらい、地域活性化の一助となるような関係性を築いていただけることを期待します。

うるまで暮らす」にて、移住体験ツアーに関する情報を掲載する予定です。ぜひご確認いただき、観光だけでは味わえない体験をしてみてはいかがでしょうか。

島での生活を体験するなかで、その地域で生き生きと暮らす自分や家族の姿がイメージできたら、それはきっと島への移住に向けての大きな一歩となるはずです。

島暮らしに少しでも興味があるなら、ぜひうるま市の移住体験ツアーに参加して、島しょ地域ならではの暮らしを体感してみてください。

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