2025年3月8日(土)に東京都内で熊本市が主催する「くまもと移住ラボ@東京2024」が開催。今回のイベントは“移住女子”がテーマとなっており、熊本へ移住した2人の女性のリアルな体験談を聞くことができました。そんな当イベントの模様をレポートします。
「くまもと移住ラボ@東京2024」移住女子編 レポート
「くまもと移住ラボ」は、熊本市主催でさまざまな角度から熊本移住について深堀りしていく企画で、「くまもと移住ラボ@東京2024」では「お仕事編」「Uターン編」「移住女子編」の3つがテーマに。今回の「移住女子編」では2人の“移住先輩”が登場し、熊本での暮らしの様子や就職事情など、気になる話を色々聞くことができました。
ゲスト①:初熊本から2か月で移住!熊本県の雰囲気と人柄に惹かれ即決


ゲスト1人目は、静岡県出身で東京を経由して社会人4年目にして熊本へ移住した矢野仁穂さん。編集業も行うフリーライターとして働き、現在は熊本市内に住んでいます。それまでは東京都の会社に新卒入社し、3年間勤めていたそうです。自分のやりたいことを見つめ直したいと思い立ち、九州旅行をしたのが熊本移住のきっかけとのこと。
「退職時に有休があるからどこか行こうと思って、飛行機代の安かった九州にしました。これまで行ったことなかったので、あまり知らない場所に行ったら何か変わるんじゃないかという気持ちもありました。
福岡と熊本と佐賀を巡ったのですが、熊本では市内の雰囲気や、ふらっと入ったお店で話してくれるマスターの空気感がすごく良くて。知らない人にも親切にしてくれるのが居心地がいいので都会よりもこっちの方が自分には合っているのかもしれないなって」
熊本県で出会った人の人柄に惹かれた矢野さん。新しく何かを始めるにあたり、東京都のようにすごく目立つ同世代がおらず、SNSを見て焦ったりせずに自分に集中できそうな熊本の雰囲気も気に入って移住を即決したとのこと。次の就職先がまだ決まっていなかったこともあり、帰りの飛行機で移住を心に決め、帰宅と共に自宅の解約を申し込んだそうです。


そして、旅行時にワインバーで知り合ったオーナーの紹介で移住後の住まいや仕事を探し、2か月後には熊本県への移住を果たしました。東京都の会社で勤務していた時は24時間気の抜けない日常を過ごしていたそうですが、熊本県に移住してからは時間に追われずに働いたり暮らせる環境に感動したとのこと。フリーライターという職業柄もあり、時間と人に縛られず、自分のペースを大切にできることが何よりも嬉しかったようです。
運命的な巡り合わせで心落ち着く場所に辿り着けた矢野さん。さまざまな可能性を模索し、慎重に自分の将来と向き合うことはもちろん大事ですが、時にはビビッと感じた運命に身を委ねることも大切なんだと感じさせる体験談でした。
ゲスト②:阿蘇の自然に魅了され移住を決意!


ゲスト2人目は、長野県出身で大学の入学を機に上京後、約10年不動産やコンサル業務に従事してから、熊本県へ移住した東有美さん。2019年に仕事で初めて熊本県南阿蘇村を訪れた東さんは、コロナ渦にもかかわらず明るく迎え入れてくれた地元の人や阿蘇の自然に魅了されたそうです。
「自由に色々できることが都会にいるメリットだと思っていたんですけど、コロナで外出できず、地方に行くことも気軽にできませんでした。それですごく寂しい日々を過ごすことになり、長野の実家に帰ろうか、どこか違う田舎に行こうかと思っていた時に熊本出張に行くことになったんです。それまでコロナの影響で都会から地方へ行くとあまりいい顔はされなかったのですが、『ようこそ!』といった感じで受け入れてくださって。
熊本地震の被害があった場所に行ったのですが、災害への向き合い方などに色々感銘を受けました。自然の豊かさにも感動して、すごく救われた気持ちになったんです。それで南阿蘇のために何かできないかと思い始めて。当時は独り身だったのもあり、一人で死んでいくなら大自然の中がいいなという密かな思いも持ちつつ(笑)、ここに移住しようと決めました」
地方での暮らしには車での移動が必須と考えていた東さんは、免許を持っていないという不安もあり、移住相談窓口を訪れるようになったそうです。最初は南阿蘇への移住を考えていたものの、なかなか仕事の面で条件が合わずに熊本市への移住を検討。部屋探しをする際に初めて熊本市を訪れたそうで、程よい都会感と県民の親切な人柄を見て「ここなら住めるな」というイメージが自然と出てきたそうです。


東さんは当時勤めていた会社の支社が熊本にあったものの、事務の仕事だったため金銭面で不安があり新たに仕事を探し始めました。リモート面接に対応してくれる企業が少なく苦戦したようですが、宅建士の資格を持っていたため、水準をあまり下げずに転職先を見つけられたそうです。
移住して1年目は、東京とは違う人との距離感や価値観に戸惑ったり上手くいかないこともあったようですが、その後、熊本で出会った男性と結婚。余裕の生まれた環境で新たな趣味を見つけ、充実した毎日を過ごしているそうです。南阿蘇への思いは今も変わらず、休みがあれば出かけているとのことでした。
熊本移住を検討している方は「熊本はどう?」を要チェック!


今回のイベントでは、矢野さんと東さんのトークセッションのほか、熊本県へ移住して夢を実現するためにはどうすればいいのかを考えていくワークショップなども開催。また、会場には熊本県のおいしいお菓子やコーヒー、さらに移住者がおすすめのスポットを紹介するマップが飾られ、多角的に熊本県の魅力を知ることができました。


イベントを主催した熊本市雇用対策課のUIJターンサポートデスクは、オンライン相談会も定期的に開催。熊本市公式移住情報サイト「熊本はどう?」では、支援制度の一覧やイベント情報と、移住に必要な情報がたくさん掲載されています。興味のある方はぜひチェックしてみてください。