浜松市は、一般財団法人日本総合研究所が発表した「全国20政令指定都市の幸福度ランキング2022年度版」で、総合ランキング1位を獲得した理想的な街です。都会の暮らしやすさに加え、海や湖、山という自然に囲まれているため、都会と田舎のどちらも兼ね備えている浜松市。今回は、そんな浜松市への移住を検討している方に、移住へのメリットやデメリット、活用できる支援など、役立つ情報をお伝えします。
静岡県浜松市の基本情報
浜松市は、1911年に誕生した静岡県の西部に位置する県内で最多の人口を有する都市です。
2005年に天竜川・浜名湖地域の12市町村が合併し、県下最大級規模の都市となり2007年に政令指定都市となりました。浜松市は、ほぼ日本の中央に位置し、JR東海道新幹線とJR東海道線、東名・新東名高速道路により東京や名古屋、大阪へのアクセスが良いことでも知られています。
海や湖、川、山などに囲まれ、浜松城をはじめとする歴史遺産、自動車や楽器などの産業など日本の良さをギュッと詰め込んだような街です。
人口:788,985人(令和6年1月1日現在)
世帯数:355,283世帯(令和6年1月1日現在)
面積:1,558.06平方キロメートル
市花:ミカン
市木:マツ
参考:統計情報|浜松市
浜松市へ移住するメリット|浜松暮らしの5つの魅力
認定NPO法人 ふるさと回帰支援センターが発表した、窓口相談者を対象にした地方移住に関するアンケートの結果によると、2022年移住地希望ランキングで静岡県が第1位でした。
そして、県外から静岡県に移住した方の人数が一番多かった市町村は浜松市で、2022年の移住者数は390人となっています。
では、移住者はどのような魅力を感じて浜松市へ移住してくるのでしょうか。
都会と田舎の両方を体験できる
浜松市は全国2位の広い面積で、自然と都会が共存する街。求める暮らし方で住むエリアを選べるのが浜松市の魅力です。
浜松市は大きく分けて、以下の4つのエリアがあります。
- 山里エリア
- 海&湖エリア
- 田園郊外エリア
- まちなかエリア
里山エリアは、浜松市の北部にあります。地域の文化や風習、自然の中で四季の移ろいを感じながら暮らすことができます。
海&湖エリアは、浜名湖や遠州灘に沿っており、マリンスポーツをはじめとしたレジャーが身近です。舞阪漁港や遠州灘では生シラスやクルマエビなどが水揚げされます。
田園郊外エリアは、田畑や果樹園が広がっており、大型商業施設の出店が進み、住環境と産業の調和がとれた暮らしやすさが魅力です。
まちなかエリアは、浜松駅を起点としており、さまざまな都市機能が集まっています。タワーマンションや大型商業施設の立地が進み、バスや鉄道の便が良いため自家用車がなくても生活に困りません。
浜松城公園や安間川など、市民の憩いの場もあるため、自然環境と都市機能のバランスがとれたエリアです。
温暖で過ごしやすい気候
気象庁が発表した「全国気候表2013年(全国154ヶ所を対象に調査)」で、浜松市の年間日照時間は全国第5位でした。そして、2011年には全国第1位、2012年は全国第3位と、安定した日照時間を誇っています。
日当たりの良い環境でのびのび暮らせるのは、浜松市の魅力と言えるでしょう。
また、年間の平均気温は16.6度です。地域によりますが、浜松市の中心から南側の地域では冬でも滅多に雪は降りません。
海・湖・山のレジャーが楽しめる
浜松市は、海や山、湖などの自然に恵まれているため、マリンスポーツやアウトドアなどを楽しむことができます。
また、浜松市には大手楽器メーカーをはじめ多くの楽器関連企業があります。国際的なピアノコンクールや、まちなかコンサートが開催される「楽器の街」としても全国的に有名です。さらに、動物園やテーマパークなど、家族で楽しめるスポットが多くあります。
海産物などのグルメが満喫できる
浜松港や舞阪港からウナギやクルマエビ、ドウマンガニ、トラフグなど多くの魚介類が水揚げされるため、地元のスーパーで新鮮な食材が手に入るのも魅力のひとつです。
また、全国的に有名な浜松餃子は、浜松のご当地グルメとして人気があります。
交通インフラが整っている
浜松市は、交通インフラが整っている点も移住希望者に人気の理由です。市内を横切る形でJR東海道新幹線とJR東海道線が走っていて、東京や名古屋、大阪へアクセスしやすいため二拠点生活を考えている方におすすめ。
また、東名高速道路と新東名高速道路を使った車での移動も可能。静岡県牧之原市の藤山静岡空港や愛知県常滑市の中部国際空港セントレアまでも、車で約1時間から2時間ほどでアクセスできるので便利です。
浜松市へ移住するデメリット|知っておきたい3つのポイント
移住するためにはメリットだけでなく、デメリットも知っておくのが重要です。
車がないと不便さを感じる
浜松市は、市街地なら交通インフラが整っているため利便性に優れた街と言えます。しかし、北部のエリアは鉄道やバスの本数が少ないなど、不便さを感じることも。
自家用車での移動が不可欠なエリアもあるため、移住先を検討する際に気を付ける必要があります。山や川に囲まれて自然の中で穏やかに暮らしたいという方は、自家用車での移動が多くなることを視野に入れて検討してみてください。
地域により暮らしやすさが異なる
浜松市のメリットでもお伝えしましたが、市内でもエリアによって住環境が異なります。市街地は比較的便利な暮らしができますが、地域によっては店や病院が少ない場所も。
また、天候も地域によって変わってくることも頭に入れておきましょう。街の中心地から南側の地域は、温暖な気候で冬も雪が降ることはほとんどありません。しかし、北側の山間部では、冬は雪が降るため寒さ対策が必要です。
浜松市への移住を考えるときは、生活環境や交通の利便性のほか、気候の違いにも考慮しながら探すようにしましょう。
海が近いため津波のリスクがある
浜松市の魅力のひとつである海が近い環境ですが、一方で震災時の津波被害の可能性があることも知っておかなければなりません。
浜松市では、市のホームページでハザードマップを作成して河川の洪水や津波の浸水について確認できるようにしています。
浜松市への移住を検討しているなら、このような情報も確認して移住場所を決めるようにしてください。
浜松移住の支援・サポート制度
浜松市には、移住・定住を希望する方に嬉しい支援やサポート制度が多くあります。その中から代表的なものをいくつかピックアップしてご紹介します。
東京圏からの移住で使える支援・サポート
東京圏から浜松市へ移住して就業・起業した方におすすめなのが、浜松市はじめようハマライフ助成事業費補助金制度です。これは、自治体運営のマッチングサイトから支援金対象求人に申し込んだ方が活用できる制度。
単身の場合は60万円が、2人以上の世帯には100万円の補助金が支給されます。18歳未満の子供がいる場合は、1人あたり100万円が加算されるため、家族での移住を検討している方には嬉しい制度ですね。
住宅に関する支援・サポート
浜松市の住宅に関する支援やサポートには、市外からの移住者に対し、住宅取得等にかかる費用に最大100万円の補助金が出るハマライフ住宅取得費等補助金や、電気自動車や創・省・蓄エネルギーシステム、エネルギーを賢く利用した次世代型住宅の導入費の一部を市が補助してくれる浜松市スマートハウス・EV補助金などがあります。
また、浜松市のFSC認証林から生産されて浜松市内で製材・加工された天竜材を一定量巣用下住宅を建築した場合、上限30万円の補助金が支給される天竜材の家百年住居る助成事業費補助金もあるので、気になる方はご確認ください。
創業・産業・ビジネスに関する支援・サポート
浜松市では、働く人のためにさまざまなサポートをしています。
中山間地域コミュニティビジネス等起業資金貸与事業では、都市計画区域を除いた中山間地域に移住・定住または移住して3年未満の方がコミュニティビジネス等を始める際に、初期費用として最大100万円を貸与しています。
また、浜松市は市内で初めて会社を起業する方や、浜松市でものづくりに係る創業を行う方へ補助金や低金利の融資を行い応援しています。
子育てに関する支援・サポート
浜松市は子育てしやすい環境づくりのために、浜松市子育て情報サイト「ぴっぴ」を立ち上げ、妊娠・出産・子育てに関するさまざま情報を掲載して市民を応援しています。
さらに、妊娠・出産時の手当や助成など、多くの手当や助成金で子育て世帯をサポートしているため、子供を連れての移住も安心です。
暮らしやすい街、浜松への移住を検討しよう
日本の良さをギュッと詰め込んだような浜松市は東京や名古屋、大阪へのアクセスも良い街です。子育て支援も充実しているため、家族での移住を検討している方へもおすすめ。
浜松市への移住を考えている方は、移住・定住サイト(はじめよう、ハマライフ)などを上手に活用して不安や心配を解消しましょう。
市では積極的に市役所内や東京のふるさと回帰支援センターなどで、移住に関する相談会や移住イベントを開催しています。移住に関することを相談し、浜松市への移住を実現させてください。