リモートワークの普及により、地方への移住を検討している人が増えている。移住してみたいが、実際に住み始めてから「想像していた生活と違った」となるのは避けたいところ。そこでおすすめなのが、自治体が行っている移住体験ツアーだ。今回は、茨城県の自治体が行っているおすすめの移住体験ツアーを紹介する。
茨城県の移住体験ツアーが充実している自治体(市町村)おすすめ5選
ここ数年でテレワークが進み、理想の暮らしをしながら自然の中で仕事をしたいと考える方が増えてきている。住む場所が自由に選択できる今、地方と都会のいいとこどりの茨城県に人気が集まっている。
茨城県は、東京からのアクセスが良く、電車やバスでの移動が便利だ。さらに、高速道路や飛行場があるため自家用車や飛行機での移動もしやすい。
そんな魅力的な茨城県への移住を考える方のために、県では移住をサポートために空き家のリフォームや住まいの所得への補助などさまざまな支援を行っている。その中でも実際に移住の体験ができる「移住体験ツアー」が人気だ。
移住体験ツアーは、その土地で生活してみることで移住後の生活がイメージできるため、移住を検討しているならぜひ体験してみてほしい。
ここからは、茨城県の中で移住体験ツアーが充実している自治体(市町村)を紹介する。
日立市(ひたちし)
出典:ひたちぐらし|日立市移住ポータルサイト
茨城県北東部に位置する日立市は、太平洋を望む市だ。海と山の豊かな自然に囲まれた温暖な気候が特徴で、市内には6つの海水浴場や動物園、科学館などがある。
美しい夕陽が見える駅舎として知られる日立駅や、日本のさくら名所100選に選ばれた公園や日本夜景遺産に選ばれた公園など、四季を通じて楽しめるスポットが多い。
また、鉱工業を中心とした「ものづくりのまち」としても知られる。
日立市では、テレワークをきっかけに県外から日立市へ移住してきた方への支援「ひたちテレワーク促進事業助成」や、日立市に住みたいと考える子育て世帯を応援する「ひたちマイホーム取得助成事業」など、移住者を支援する制度が多くある。
日立市では、日立駅から徒歩10分ほどの場所にある築35年の一軒家をリノベーションした「海の見える家」で移住体験ツアーができる。2階は海が一望できるワンフロアになっていて、太平洋を眺めながらリモートワークや家族との団らんができるようになっている。
名称 | ひたちトライアルステイ「海の見える家」 |
対象者 | 日立市への移住を検討している日立市外在住の方 |
料金 | 住宅使用料、水道料などは無料 |
宿泊日数 | 3泊4日~7泊8日 |
利用人数 | 1人~5人程度(応相談) |
特徴・注意点 | ・現地コーディネーターが日立での暮らしをサポートする。 ・要望に合わせて体験メニューやスポットを観光スポットを紹介してくれる。 |
常陸太田市(ひたちおおたし)
出典:じょうづるライフ|ひたちおおた移住・定住 総合サイト
茨城県の北東部にある常陸太田市は、縄文・弥生時代にはこの地域の中心として栄えていた。江戸時代になると、徳川光圀公が晩年を過ごした西山荘などに代表されるように、水戸藩領地として発展し、明治時代には郡役所の設置、棚倉街道の商業中心都市として栄えてきた街だ。
平野部は温暖で、豊かな自然環境が魅力だ。宿泊施設やハイキングコースが完備されている「竜神ふるさと村」や、茨城百景にも選ばれている「竜神大吊橋」などの観光スポットも有名だ。
常陸太田市は、市内への移住・定住を検討している方へ、常陸太田市わくわく茨城生活実現事業 移住支援金などの支援を行っている。
常陸太田市では「常陸太田市お試し居住!」として、3ヶ所の住宅が利用できる。小菅町にある「jinba」と、久米町にある「勉知庵」は、Wi-Fiが完備されているためリモートワークに適している。町屋町にある「machiya」は広々とした5DKの平屋造りなので、家族や仲間との移住体験に使えそうだ。
名称 | 常陸太田市お試し居住! |
対象者 | 常陸太田市への移住を考えている市外の居住者 |
料金 | 1日 2,000円、8日目以降は1日1,000円(光熱水費込み) |
宿泊日数 | 記載なし |
利用人数 | 単身または家族、親族での参加を基本とする |
特徴・注意点 | ・事業の趣旨に賛同し、日誌の記入やアンケート調査に協力すること。 ・WEB媒体への写真掲載、調査データの活用、またマスコミの取材に協力できること |
笠間市(かさまし)
出典:sumusumu笠間|茨城県笠間市移住・定住ポータルサイト
笠間市は、茨城県の中央に位置している。都心へのアクセスは電車で60分~90分ほどだ。豊かな自然と歴史を感じながら快適に暮らせる「ちょうど良い田舎」である。
交通に関しては、常磐線の特急が停まる友部駅、常磐線と関東自動車道の分岐点やインターチェンジがあるなど、アクセスの良さも魅力だ。
笠間市では、移住を検討している方へオンライン移住相談など、さまざまなサポートを行っている。
笠間市で利用できる移住体験施設は、笠間市笠間地内にある「かさちょこHOUSE」。Wi-Fi完備でリモートワークや移住後の仕事・住まい探しに便利だ。
施設は木造平屋の2DKで、都会ではあまりない広縁が魅力的。床暖房付きのバスルームや長期滞在にも安心の広い収納など、快適に過ごせそうだ。
名称 | 笠間市移住体験施設「かさちょこHOUSE」 |
対象者 | 笠間市への移住を検討している市外に在住している方(申請者は20歳以上) |
料金 | 6,000円~(1組につき1泊2,000円、光熱水費として) |
宿泊日数 | 3泊4日以上2週間(13泊)以内 ※年度内2回を上限、通算利用回数4回を上限とする |
利用人数 | 記載なし |
特徴・注意点 | ・基本的に車で行く。 ・事前にヒアリングを行い、企業誘致 ・移住推進課職員が利用期間中に市内を案内する。 ・利用終了日にレポートを提出する。(2回目以降の利用の場合は、市内の住宅調査の結果を報告する) |
那珂市(なかし)
那珂市は、茨城県の中央よりやや北寄りに位置している。県庁所在地である水戸市に隣接している市だ。
市の中心に常磐自動車道那珂インターが、南北に国道やJR水郡線が走る。都心へは電車で約1時間半、車で約1時間とアクセスも良好だ。
那珂市には目立った観光スポットはないが、車で約20分ほどでネモフィラやコキアで有名な「国営ひたち海浜公園」がある。
那珂市への移住については、東京圏から移住してきた方を対象にした那珂市わくわく茨城移住支援金などさまざまな支援金やサポートを行っている。
那珂市で利用できるお試し居住施設は、那珂市の上菅谷駅から車で約5分の場所にある。2LDKの広々した部屋で、Wi-Fi完備で仕事や移住後の住まい探しなどに便利だ。近くにはスーパーや図書館、公園もあるので那珂市での暮らしをイメージしやすいだろう。
名称 | お試し居住施設「いぃ那珂暮らしハウス」 |
対象者 | 那珂市への移住・二地域居住を検討している市外にお住いの方 |
料金 | 3日目まで5,000円(4日目以降、1,500円加算) |
宿泊日数 | 2日以上14日以内 |
利用人数 | 記載なし |
特徴 | ・那珂市の暮らしを楽しんでもらうため、車で来訪すること。 ・滞在中は、移住相談員との面談、住居探し、移住の検討に関する活動を行うこと。 ・アンケートの協力に応じること。 |
行方市(なめがたし)
出典:なめがた移住定住促進サイト|行方市公式ホームページ
茨城県の東南部にある行方市は、東京から約70km、水戸市からは約40kmの距離に位置している。北に小美玉市と鉾田市、南に潮来市に隣接。市内に霞ヶ浦と北浦という2つの湖がある。霞ヶ浦湖岸の一部は水郷筑波国定公園に指定されていて、素晴らしい自然景観が楽しめる。
行方ブランドとして全国有数の生産量を誇るサツマイモやチンゲン菜など、伝統的に行われている湖の漁業なども有名だ。
行方市では、移住を検討している方へ行方市定住応援助成金などの他、移住体験ツアー「ゆるり行方暮らし」が利用できる。
お試し住宅は、手賀にある広い3DKの平屋だ。仕事や住まい探しに便利なWi-Fi完備で、リモートワークをしながら移住体験が可能。何名で利用しても1日1,000円という格安な料金で利用できるのが魅力だ。
名称 | ゆるり行方暮らし |
対象者 | 行方市への移住・二地域居住を検討している方 |
料金 | 1日1,000円 |
宿泊日数 | 1泊2日(2日間)~5泊6日(6日間)まで(年間15日を上限とし最大3回まで申請可) |
利用人数 | 記載なし |
特徴・注意点 | ・市民との交流、市内の景観に触れる、住居探しなど7つの体験プログラムの中から、一つ以上を体験すること。(内容は相談のうえ決定) |
茨城県の移住体験ツアーで移住後の生活をイメージしよう
都心へのアクセスが良い茨城県は「ちょうどよい田舎」として、都会からの移住を検討している方に人気がある。
移住を検討しているなら、利用できる支援制度やサポートなどがないか調べてみると良いだろう。そして、移住体験ツアーに参加することで、移住後の生活をイメージできるとともに先輩移住者との交流会などの体験プログラムで実際の生活について知ることができる。
茨城県への移住を検討しているなら、移住先のことを知るためにも移住体験ツアーに参加してみると良いだろう。