文豪とゆかりのある宿5選!一度は泊まってみたい極上の癒し空間

旅館、男性

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文豪が執筆活動のために宿に籠る…というのは、よく聞く話。気分転換になって新たなひらめきが得られたり、集中力が上がったり、自宅や作業場とはまた違う空間だからこそ、名作を生み出すことができたのかもしれません。

この記事では、いつかは泊まってみたい、日本文学史を彩る文豪たちとゆかりのある宿を厳選して5つご紹介します。

目次

おちあいろう【静岡県/伊豆・天城湯ケ島温泉】

1874年(明治7年)創業のおちあいろうは、登録有形文化財である老舗温泉旅館。明治、大正、昭和、それぞれの時代に素晴らしい作品を残した名だたる文豪たちが、この場所で執筆に耽っていたといわれています。

それぞれに意匠の異なる15の客室は、ゆったりとくつろげる極上の癒し空間。館内には、文豪たちの蔵書が並ぶノスタルジックな読書室や、穏やかに流れる川を目の前に風や水の音を感じられる船着き場など、読書をするのにおすすめのスポットもあります。物語の世界や作者に想いを馳せながらページをめくる時間は、文学好きにとってはこれ以上ない幸せな瞬間かもしれません。

さらに、2024年に創業150周年を迎えたおちあいろうは、12月より一棟貸切での利用ができる別邸「しゃくなげ」をオープン。創業家が暮らしていた3階建ての居住棟が、露天風呂やサウナを備えた特別な空間に生まれ変わり、宿泊客の来訪を待っています。

ゆかりのある文豪:田山花袋、島崎藤村、川端康成、梶井基次郎、若山牧水、北原白秋 ほか

公式サイト:https://www.ochiairo.co.jp/

三木屋【兵庫県/但馬・城崎温泉】

開湯1300年の歴史を持つ兵庫県随一の名湯地、城崎温泉街にある三木屋。約300年の歴史を持ち、前項のおちあいろうに続いてこちらも登録有形文化財です。

明治から昭和にかけて活躍した白樺派を代表する小説家の一人で、“小説の神様”とも称される志賀直哉の短編小説「城の崎にて」は、この旅館から生まれました。1913年(大正2年)、山手線に轢かれて大怪我を負った志賀が、養生のために約3週間を過ごしたのが三木屋です。その間に、生き物(蜂、ネズミ、イモリ)の死を目の当たりにし、九死に一生を得た自分と照らし合わせて「城の崎にて」を執筆。それ以来、すっかり三木屋のお得意さまとなった志賀は、さまざまなシチュエーションでたびたび宿を訪れたといいます。

志賀の代表作「暗夜行路」に描かれたままの姿を残す約300坪の日本庭園や、志賀が「おいしい日本海の魚を毎日食膳に出し、客を楽しませてくれる」と舌鼓を打った四季折々の山海の幸を使った食事をはじめ、日本が誇る最高のおもてなしを体感できる、憧れの旅館です。

ゆかりのある文豪:志賀直哉

公式サイト:https://kinosaki-mikiya.jp/

塵表閣本店【長野県/下高井郡・上林温泉】

1901年開業の塵表閣(じんぴょうかく)本店は、地獄谷から湯を引き、加水・加温なし、源泉100%の温泉を満喫できる宿。落ち着いた離れの客室が自慢で、夏目漱石をはじめとする文人墨客や、武人、政治家などに愛されてきました。

りんごで育った信州牛や木島平産のコシヒカリをはじめとした地元の食材を使い、丁寧に手作りされる女将こだわりの創作料理も好評。田舎の良さを活かした自然体なおもてなしの心に溢れ、女将の手仕事が感じられます。派手さや華やかさというよりも、故郷に帰ってきたときのような素朴な安らぎが、そこにはあります。

近くにある「地獄谷野猿公苑」では、寒さの厳しい冬になると温泉に入るニホンザルたちを見ることができます。この珍しく興味深い生態を間近で観察できる場所は、世界的に見てもここだけ。塵表閣本店に宿泊した折には、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

ゆかりのある文豪:夏目漱石、与謝野晶子、林芙美子、川端康成

湯元 不忘閣【宮城/柴田郡・青根温泉】

今回紹介する宿の中で最も長い、約480年もの歴史を誇る湯元 不忘閣。その名称は、伊達政宗が訪れた際に、滞在の感動と喜びを忘れまいと“不忘”と名付けたことに由来するといわれています。

敷地内には、芥川龍之介が滞在した土蔵や、歴史小説「樅ノ木は残った」の執筆時に作者である山本周五郎が眺めていたという樅の木がそのまま残っています。また、本館、離れ、門、蔵を含む計7棟が登録有形文化財に指定されており、そんな歴史ある空間で過ごすひとときは、まるでタイムスリップしたかのような非日常を味わうことができます。

また不忘閣では、6つのお風呂を完備しています。四季を感じられる半露天風呂、伊達政宗の時代から存在する石風呂をそのままに、伝統建築の手法を用いて建て直された金泉堂など、それぞれに豊かな表情を持つ温泉にゆっくりと浸かる時間は、忘れられないほどに素晴らしい体験となることでしょう。

ゆかりのある文豪:芥川龍之介、山本周五郎、与謝野晶子、田山花袋 ほか

公式サイト:https://www.fubokaku.com/

旅館たにがわ【群馬県/利根郡・水上温泉】

名峰・谷川岳の麓に佇む旅館たにがわは、春夏秋冬それぞれの趣をたたえる谷川岳の景観を満喫できる温泉宿。“谷川岳に手が届きそう”というキャッチフレーズの通り、豊かな自然に囲まれた立地ですが、東京駅から新幹線に乗って2時間弱、車ならおよそ2時間半と、都内からのアクセスも比較的良好です。

全室に源泉かけ流しの露天風呂を備えるこの旅館は、太宰治ゆかりの宿としても知られています。1936年(昭和11年)、パビナール中毒の転地治療を勧められた太宰は、現在の旅館たにがわの駐車場にあたる場所に建っていた川久保屋に1ヶ月近く滞在しました。そこで執筆したのが、「創世記」です。館内には太宰治文学資料室があり、貴重な資料を見ることができるほか、和室部分には彼が宿泊した客室が再現されています。

「お客様にとっての“第二の我が家”を目指す」という経営方針のもと、徹底したおもてなしを心がけているという旅館たにがわ。口コミを見てみると、そのホスピタリティの高さが多くの人に支持されていることが分かります。

ゆかりのある文豪:太宰治

公式サイト:https://www.ryokan-tanigawa.com/

ペンを持つ手、紙

素晴らしい宿泊体験は多拠点生活の第一歩

泊まってみたい!と思う宿は見つかりましたか?

ゆっくり休息を取るために訪れるのももちろん良いですし、執筆活動に勤しんでいた文豪たちのように、贅沢なワーケーション先として利用するのも素敵かもしれません。

宿泊を通して、今の自分の生活圏のほかに、また別の“自分だけの落ち着ける場所”を探してみてはいかがでしょうか?

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