【益子町・真岡市編】都会と自然が共存する「とかいなか」栃木県で移住したくなるまちを探そう!

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東京圏からも好アクセスなので働くにも遊ぶにも便利で、さらに都会的な街並みと自然が程良く共存していて子育てにもぴったりということもあり、移住を考える人たちから今注目されているのが北関東の栃木県です。

しかし、東京圏在住でも栃木県をゆっくりと訪れたことがないという人が案外多いという課題も。そこで開催されたのが、栃木県の県庁所在地である宇都宮市と、県東部の茂木町・益子町・真岡市の計4市町を実際に訪れて暮らしを体感する「ワクワクSummerとかいなか体感ツアー4日間」です。東京圏在住の5組14人の家族が、4日をかけて4市町での暮らしを体験。1回目では宇都宮市と茂木町での滞在に密着しました。2回目となる今回は、益子町と真岡市でのツアーの様子をお伝えします!

目次

【益子町】「益子焼」の産地は、移住希望者に優しく寄り添ってくれる町

益子町

益子町はどんなところ?

益子町があるのは、栃木県の南東部。前回レポートした茂木町の隣町にあり、東京との距離は意外と近く、高速バスなら約2時間30分で行き来可能です。町内には栃木県の茂木町から茨城県の筑西市を結ぶ真岡鐡道が走っていて益子駅や七井駅から乗車できるため、真岡鐡道とJR水戸線・宇都宮線などを乗り継げば、東京まで約2時間30分と高速バスとほぼ同じ時間で往来できます。宇都宮駅まで約45分かけて車で向かい、そこから東北新幹線に乗車するというルートも選べます。

益子町の最も有名な特産物といえば「益子焼」が挙げられます。昭和初期に民藝運動が拡がり、人間国宝の故・濱田庄司氏が益子町に窯を開くと、益子の土と釉を生かした壷、皿、食器をつくり始め、日用品だけではなく民芸品としての側面も持つようになり、今に至っています。その濱田氏は実は益子町出身ではなく、移住者。このことから、益子町は古くから移住者を受け入れ、歓迎してきた土壌があることが分かります。

益子町の人口は約20,000人。町民の約6割が近隣の市町の会社などに勤める人で、その次に多いのが農家や製陶業、自営業です。昔から陶芸家を迎え入れてきた風土からか移住者も多く、近年では陶芸だけでなく、パン屋、カフェ、古道具店などのスモールビジネスを営む人が増えてきています。

益子焼の名産地
益子焼の釜

益子町での余暇・レジャー

「益子焼」のイメージどおり、メインストリートの城内坂をはじめ、町の至る所に窯やギャラリーが並んでいます。益子焼を求め訪れる人が多いためか、オシャレなカフェやパン屋、小道具店も多いのも益子町の特徴です。自分好みの器を探しながら、疲れたらカフェでスイーツや名物グルメ「ビルマ汁」をいただくのもおすすめです。「ビルマ汁」は夏野菜がたくさん入ったスパイシーなスープで、暑い夏場は体にうれしい一品。例年春・秋に開催される「益子陶器市」には、春は約40万人、秋は約20万人の観光客が訪れ、にぎわいます。

また、農業が盛んで、町内のあちこちに田畑が広がる「古き良き日本」の原風景を楽しむことができるとともに、「道の駅ましこ」や多くの農園があり、採れたての農作物を購入できるのも魅力です。

今回のツアーでは、参加者たちは町内にある観光農園「ブルーベリーと里山と」を訪れ、ブルーベリー狩りを楽しみました。

益子町内にある観光農園「ブルーベリーと里山と」を訪問
益子町内にある観光農園「ブルーベリーと里山と」を訪問

「ブルーベリーと里山と」を営むのは、2021年に益子町に移住して起業した金子太さんと幸代さんの夫妻です。金子さん夫妻はそれまで東京・富山で会社員生活を送っていましたが、会社に縛られずに家族との時間を大切にできる暮らしを求めて益子町に移住し、観光農園を開きました。「農業での起業ありきで移住先を探していたため少し特殊な条件だったのですが、一番スムーズに話が進んだのが益子町でした。」と、太さん。

金子さん夫妻は起業からわずか3年ながら、約40種ものブルーベリーの養液栽培を行っています。「青くてぷっくりしたブルーベリーが食べ頃ですよ。」という幸代さんのアドバイスに従って、ツアー参加者たちは思い思いにブルーベリーの実を摘み、「おいしい」「甘い」と感激しながら口に運んでいました。

益子町での子育て

移住者を歓迎する風土が根付く益子町は、もちろん子育て支援も充実しています。妊娠・出産時には各種補助金や助成金を用意しているほか、栃木県の市町としては初となる、0~5歳の全ての子供の保育料を無償にする「保育料無償化事業」も行っています。

子供が乳幼児期・学齢期を迎えても、体操着などの購入費用に使える地域通貨を支給する「子育て応援手当」や、第2子以降の副食費(おかず・おやつ代)が免除になる「副食費免除事業」、子供が18歳になる年度末までの期間の医療費の自己負担額を全額助成する「こども医療費助成」など、盛りだくさん。

益子町での子育て事情
益子町での子育て事情

子育ての支援は、費用面だけではありません。子育て支援の拠点施設「ましコッコハウス」には、読み聞かせを行う「絵本コーナー」や「ままごとスペース」、「クライミングボード」などの遊具が備え付けられ、さらには世代を超えて交流できるスペースも用意。子供と大人が地域の中で遊びながら一緒に育つ「共育ち」の場所として、町民に活用されています。ツアー参加者たちも「ましコッコハウス」を見学。入館するなり早速遊具で遊び始める我が子を見つめながら、「共育ち」の大切さについて学んでいました。

益子町の住まい

益子町は子育て世代の家族に向けた補助金も充実しています。「若年子育て世帯家賃補助金」は、借主が40歳未満で中学生以下の子供と同居し、益子町内のアパートなどの賃貸住宅に転入・転居した人や、益子町内の賃貸住宅で暮らしながら新たに子育て世帯になった人に対し、家賃の半額(上限20,000円、最大2年間)を補助する仕組みです。

また、40歳未満の施工主には新築・建売住宅の購入時に補助金を支給する事業や、空き家・空き地バンクの運営も行っています。さらに益子町への移住希望者に対しては、相談や見学だけではなく「先輩移住者訪問」や「農業・職業体験」など個別のニーズに沿った暮らし体験ができる「オーダーメイドツアー」も実施しています。益子町に興味が湧いたら、訪れて利用してみるのがいいかもしれませんね。

【真岡市】ちょうどいい「とかいなか」で、仕事も遊びも全力で!

【真岡市】ちょうどいい「とかいなか」で、仕事も遊びも全力で!

真岡市はどんなところ?

栃木県南東部に位置する人口約77,000人の街で、「とかいなか」である栃木県のイメージを最も体現している市町の1つです。栃木県の名産であるイチゴの生産量が県内第1位であるなど農業が盛んですが、近年は工業団地も増え、さらに医療機関や商業施設も過不足なく整備されているため、農業・工業・商業のバランスが取れた過ごしやすいまちです。

今回のツアーで訪れた4市町の中では最も東京に近く、直線距離にすると約90km。市内には真岡鐡道が通っているため、真岡鐡道経由でJR水戸線・宇都宮線を利用して東京まで出ることが可能な上、車では東北新幹線の停車駅であるJR宇都宮駅まで約30分、JR宇都宮線が利用できるJR石橋駅(栃木県下野市)まで約20分の近さ。さらに市内には北関東自動車道の真岡インターチェンジもあるため、車で県内だと日光や那須に佐野、県外だと茨城や群馬、そして東京方面にも行きやすい、アクセス至便な立地が自慢です。

真岡市での子育て

妊娠・出産・育児・教育・医療と、栃木県内でも屈指の充実した切れ目のないサポート体制で、「安心して子育てができるまち」を標榜しています。国からの5万円に加え、市独自では0~2歳児の保育料の無償化など、子育て世代に手厚い支援を用意しています。

また、令和7年1月25日には、「遊ぶ」「学ぶ」「にぎわう」複合交流拠点施設「 monaca (モナカ)」が開館予定です。親子で学べる図書館や、家族そろって楽しめる子ども広場と子育て支援施設を備えており、地域の人々とつながることもできます。ほかにも、東京との教育格差を生まないよう、タブレットなどを用いたICT教育や海外友好都市の中学校との国際交流にも力を入れています。

真岡市内には普通科の高校だけではなく工業・農業を学べる高校があるため、進学先を市内で選べるのも大きな魅力。さらに大学進学時にも、東京圏とのアクセスの良さを生かして、場所によっては真岡市に住みながら通学することも可能です。

真岡市の住まい

真岡市では、他の自治体と同様に移住支援金を用意しているほか、商工業が充実している真岡市ならではの補助金もあります。

例えば「UIJターン就業定住助成金」。これは岡市内の中小企業に就職する転入者、あるいは真岡市内で新規で起業する転入者に対して最大20万円が支給される制度です。他にも新規就農者育成確保支援に空き店舗改装費補助・空き店舗家賃補助といった支援金など、就農・起業にかかる補助金も準備しています。

さらに、真岡市への移住に興味があっても、時間的な制約や距離的な制約によってなかなか訪れる機会を得られない人のために、WEB会議アプリを利用した事前予約制のオンライン移住定住相談も受け付けています。真岡市の移住支援について詳しく知りたい場合は、まずは予約してみるのがいいかも⁉

真岡市での余暇・レジャー

ちょうどいい「とかいなか」である真岡市には、余暇やレジャーを楽しむ場所も、ちょうどいいバランスで存在しています。まずは東京ではできない、真岡市だからできる体験をご紹介します!

最初におすすめしたいのは、プールやアスレチック、温泉やグランピングなど様々な体験ができる「いがしらリゾート」内に誕生した体験農場「いがしらふぁーむ」での、旬の野菜の収穫体験です。ジャガイモやサツマイモ、ナスやカボチャにトウモロコシ、変わった野菜ではグリーンパパイヤなど、季節ごとの野菜を自分の手で採る体験ができます。

プールやアスレチック、温泉やグランピングなど様々な体験ができる「いがしらリゾート」
「いがしらリゾート」内にある体験農場「いがしらふぁーむ」で旬の野菜の収穫体験

続いては、田植え体験。苗を自分の手で植えることで、農家さんや自然の恵みへの感謝を自然と覚えます。最後は、「根元山自然観察センター」での里山体験です。真岡市東部にある標高165mの根本山の麓には小貝川が流れ、さらにコナラやクヌギの雑木林、アカマツやヒノキの林、そして小さな池が集まった水辺や草地が広がっていて、里山の自然に親しむことができるのです。

四季折々、季節ごとの楽しさも真岡市の大きな魅力です。春は行屋川水辺公園に並ぶ約200本のソメイヨシノが、鮮やかに色づきます。また、北真岡駅周辺では、桜と菜の花に囲まれながら走る真岡鐡道のSLを見ることができます。真岡鐡道は、現在もSLが運行している全国でも珍しい路線で、まちを走るSLには、大人も子供も大興奮です。
夏は「いがしらリゾート」の「一万人プール」へ。その名の通り1万人もの人が泳げる巨大なプールで、1周400mの流れるプールやウォータースライダーなど、種類豊富なプールを家族みんなで楽しめます。秋には「井頭公園」へ。赤や黄に染まった園内を散策しましょう。そして冬で外せないのは、何といっても真岡のいちご。冬になると、道の駅にはいちごがたくさん並び、観光いちご園ではいちご狩りが始まり、生産量日本一の真岡市が誇る、新鮮で美味しいいちごを楽しむことができます。

プールやアスレチック、温泉やグランピングなど様々な体験ができる「いがしらリゾート」
観光いちご園ではいちご狩りも

【益子町】先輩移住者に話を聞いてみた!

「ワクワクSummerとかいなか体感ツアー4日間」で、宇都宮市から茂木町、そして益子町に真岡市と巡ってきた参加者たち。実際に市や町を訪れて暮らしを体験してみるのもいいのですが、やはり一番参考になったのは、先輩移住者からのお話です。益子町で訪れた観光農園「ブルーベリーと里山と」を営む金子太さん・幸代さん夫妻とも、ブルーベリーを採ったり食べたりしながら、様々な意見交換を行うことができました。

【益子町】先輩移住者に話を聞いてみた!

「元々は東京で会社員をしていたんですが、仕事の都合で2019年に富山県に転勤になったんです。」と、太さん。妻の幸代さんはその頃のことを次のように振り返ります。

「富山に転勤になった時、車生活に切り替わったんです。すると、東京のような満員電車での通勤でないだけでここまで幸福度が上がるというのを実感すると同時に、東京に戻ることを懸念し始めました。私が地震をすごく心配していたのに加えて、主人が仕事で朝から夜までずっと大変で、土日も常に仕事のプレッシャーで頭が休まる時がなくて、精神的にもギリギリで…。家族で過ごせる時間もありませんでした。このままこのレールの上にいたら収入は安定するかもしれないけど、どう考えても心が死んじゃうので、何とかしなきゃいけないと切実に感じたんです。」

そんな中コロナ禍にもなり、東京での暮らしに対しての不安はさらに高まることに。そこで金子さん夫妻は、今までとは違うライフスタイルを模索し始め、地震の心配が少ない土地で自給自足ができる畑がある生活を送るという決断をします。そのライフスタイルを実現できる場所を探した結果、益子町を見つけ、2021年に就農のために移住しました。

「移住に何を求めるかは人それぞれですが、僕は農業ありきの移住だったので少し特殊だと思います。でも一番優先すべき事項が何かというのを明確にすることが、移住をスムーズに進めるポイントではないでしょうか。」と、太さん。幸代さんも「会社に縛られない働き方で家族との時間をどうつくるかというのが、私たちにとって一番の優先事項でした。」と続け、最後は「そこを整理できたら、後は決断するだけです。」と2人とも声を揃えました。

ツアーに妻と娘と参加したインド出身の30代男性は「金子さん夫妻を見て、インスピレーションを得ました。金子さんたちは0から始めたけど、私は今自宅と職場でのハイブリッドな働き方ができていて、今後は在宅で仕事ができる仕組みをつくろうとしている。金子さんと比べると、自分の方が楽なのかもと思います。」と、刺激を受けた様子。「栃木は自分が今住んでいる横浜と比べると人が少なくて静かで、自然も多い。子供も自然に囲まれて楽しそう。」と話し、栃木県や移住に対してより具体的なイメージを描けたようでした。

今回訪問した益子町・真岡市の相談窓口はコチラ!

【益子町移住サポートセンター(道の駅ましこ内)】
時間:午前9時~午後6時
休業日:第2火曜日
TEL:0285-72-5530
E-mail:iju@m-mashiko.com

【真岡市秘書広報課シティプロモーション係】
時間:午前8時30分~午後5時15分
曜日:月曜から金曜(市役所開庁日のみ)
TEL:0285-81-6947
E-mail:city-pr@city.moka.lg.jp

栃木県では、オンラインセミナーや県内広域のオーダーメイドツアーを実施しています。

イベントや栃木県の暮らしの詳細は栃木県移住・定住促進サイト「ベリーマッチとちぎ」をチェック!

または「とちぎ暮らし・しごと支援センター」までお問い合わせください!

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