熊本県菊陽町(きくようまち)は、交通・生活・子育てのあらゆる面で利便性が高く、移住者が増えています。半導体バブルといわれている菊陽町。今回は、そんな菊陽町の移住支援制度や補助金のこと、そして移住後の住みやすさについて見ていきましょう。
熊本県菊池郡菊陽町の基本情報
出典:菊陽町菊陽バイパス(1)|フォトギャラリー / 町制施行50周年記念|菊陽町
菊陽町は、熊本県の中央部に位置する人口約43,000人の町です。熊本市中心部から北東に約10kmの距離にあり、阿蘇くまもと空港にも近接しています。
町の面積は37.46平方キロメートルで、豊かな自然と都市的な利便性が共存する地域です。
主な産業は農業と製造業で、特に半導体関連企業の進出により、ハイテク産業の集積地としても注目されています。また、近年は大型商業施設の開発も進み、生活環境の充実が着実に進んでいる状況です。
気候は温暖で、年間平均気温は約17度。夏は暑く、冬は比較的温暖ですが、時折寒波に見舞われることもあります。
菊陽町に移住者が増加している理由
菊陽町の2020年の国勢調査では人口が43,000人となり、前の国勢調査(2015年)から約3,000人の増加となりました。
菊陽町への移住者が増加している背景を探っていきましょう。
交通の利便性
菊陽町は熊本市中心部から約10kmという距離にあります。この立地は、都市の喧騒を避けつつも、都市機能へのアクセスは維持したいという人たちのニーズに合致しているでしょう。
車を持っていなくても、JR豊肥本線を利用して熊本市内まで約20分、車でも30分程度で活けるところも魅力です。また、阿蘇くまもと空港にも近いため、ビジネスや旅行で頻繁に空港を利用する人にとっても便利でしょう。
住宅事情
菊陽町は光の森地区を中心に、計画的な都市開発が進められてきました。
この開発により、新しい住宅地や商業施設が整備され、現代の生活様式に適した環境が整っている点も移住者増加につながっていると見られます。
若い家族向けの住宅供給も充実しており、ファミリー層の流入を促進しています。
子育て環境
町独自の子育て支援策として、子育て支援センターの運営や、子育て世帯向けの住宅補助制度などを用意。
教育にも力を入れており、ICT教育の推進や英語教育の強化など、先進的な取り組みを行っています。町内には複数の保育園や幼稚園があり、待機児童問題も比較的少ない状況です。
こうした教育環境の充実が、子育て世代の移住を後押ししています。
雇用機会
菊陽町は、いくつかの半導体関連企業が集積していて、高度な技術を持つ専門職の雇用機会が豊富です。
若い世代のエンジニアやIT専門家にとって、キャリア形成の場として注目を集めています。
自然環境
菊陽町は、都市的な利便性と豊かな自然環境の両方を身近に感じられる地域です。白川水系の清流や田園風景は、心の癒しを求める現代人にとって大きな魅力となっています。
このバランスの取れた環境は、幅広い世代に特に注目・支持されています。
これらの要因が相まって、菊陽町は移住先として人気を集めています。
菊陽町への移住がおすすめな理由
移住者が増加している菊陽町は、なぜ移住におすすめなのかを紐解いていきましょう。
交通利便性に優れている
菊陽町の交通利便性は、移住を考える上で魅力のひとつです。町内にはJR豊肥本線の光の森駅があり、熊本市中心部まで約20〜30分でアクセスできます。
また、阿蘇くまもと空港まで車で約15分という立地は、出張や旅行が多い方にとって非常に便利でしょう。
さらに、九州自動車道の高速バス停があり、福岡方面へのアクセスも容易です。町内にはコミュニティバスも運行しており、高齢者や子どもの移動手段としても重宝されています。
買い物スポットが充実している
菊陽町には商業施設「サンリーカリーノ菊陽」があり、日常の買い物から専門店での買い物まで幅広いニーズに対応できます。
また、「イオンモール熊本」へも車で約30分でアクセス可能です。町内には地元の新鮮な野菜や果物を扱う直売所もあり、地産地消を楽しむことができます。
さらに、最近では「ゆめタウン光の森」など、新しい商業施設の開発も進んでおり、買い物環境はますます充実しています。
住まいの選択肢が幅広い
菊陽町では、新興住宅地の開発が盛んで、一戸建てやマンションなど、住宅の選択肢がいくつかあります。特に光の森地区では、計画的に開発された住宅地が人気を集めています。
菊陽町は、TSMCの工場設立を受けて地価が上昇。農地が広がっている場所には新築マンションや商業施設の建築ラッシュが進んでいます。
町内には賃貸物件も多く、初めは賃貸で住み、気に入れば購入を検討するという段階的な移住プランも立てやすい環境です。
子育て環境が充実している
菊陽町は子育て世代にとっても魅力的な環境です。保育園や幼稚園が複数あるので、働くお父さんやお母さんも安心。
また、小中学校の教育環境も充実しており、 ICT教育にも力を入れていたり、町立図書館や子育て支援センターなどの施設も整備されていたりと、子どもの成長をサポートする体制を積極的に取り入れています。
さらに、町内には公園や緑地も多く、子どもたちが安全に遊べる環境が整っているのです。
菊陽町へ移住する際に注意しておきたいポイント3つ
菊陽町への移住を検討する際には、以下の3点に注意が必要です。
交通渋滞
特に朝夕の通勤時間帯には、主要道路で渋滞が発生することがあります。熊本市内への通勤を考えている場合は、実際の通勤時間を事前に確認しておきましょう。
医療機関の状況
町内には診療所や小規模な病院はありますが、大規模な総合病院はありません。重度の疾患や緊急時の対応が必要な場合は、熊本市内の病院を利用することになります。
自然災害への備え
熊本県は地震や豪雨による災害リスクがあります。2016年の熊本地震の際には、菊陽町も被害を受けました。耐震性の高い住宅の選択や、日頃からの防災対策が大切です。
菊陽町の移住支援金・補助金制度
菊陽町には、移住者への支援が用意されています。主な制度は以下のとおりです。
菊陽町定住促進補助金制度
この制度は、菊陽町の対象地区に移住して、3年以上居住する意思のある方を対象としています。主な内容は以下の通りです。
住宅取得補助金 | 住宅リフォーム補助金 | 子育て世帯加算 |
---|---|---|
・新築住宅取得の場合:最大100万円 ・中古住宅取得の場合:最大50万円 | ・工事費用の1/2、限度額50万円 | ・18歳未満の子ども1人につき10万円加算 |
ただし、これらの補助金には所得制限や他の条件がありますので、詳細は町役場に確認することをおすすめします。
【熊本県】移住支援金
熊本県全体の制度として、東京23区からの移住者を対象とした支援金制度があります。
- 単身世帯:最大60万円
- 2人以上の世帯:最大100万円
この制度を利用するには、就業や起業などの条件を満たす必要があります。詳細は熊本県の公式HPで確認してみてくださいね。
これらの支援制度を上手に活用することで、移住時の経済的負担を軽減することができるでしょう。
菊陽町の移住希望者向けイベント
菊陽町を含む熊本県では、移住を検討している方々に向けて、さまざまなイベントや相談会を開催しています。過去に行われた熊本の移住イベントは以下のとおりです。
移住相談会 | 町の担当者が直接移住に関する質問に答えます。オンラインでの相談も可能です。 |
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移住者交流会(ラブくまプロジェクト・熊本ONLINE移住祭) | すでに移住された方々との交流会。毎回いろいろなテーマで開催されていて、熊本の食事を楽しんだり、先輩移住者の生の声を聞いたりすることができます。 |
イベントは町の公式ウェブサイトや SNS で告知されますので、興味のある方は定期的にチェックすることをおすすめします。
菊陽町の移住支援制度を利用して新生活をスタートさせよう
出典:役場周辺の空撮|フォトギャラリー / 町制施行50周年記念|菊陽町
菊陽町は、交通の利便性、充実した買い物環境、子育てのしやすさなど、多くの魅力があります。もちろん、移住には慎重な検討が必要です。
実際に町を訪れ、生活環境を体感することや、地元の方々と交流することで、より具体的なイメージを掴むことができるでしょう。
豊かな自然と都市的な利便性が共存する菊陽町への移住を考えてみませんか?