いばらき県央地域:山側エリアのキーパーソン紹介②

いばらき県央地域の「ふるさとワーキングホリデー」

*本記事は、総務省が推進する「ふるさとワーキングホリデー」を活用し、いばらき県央地域での2週間の生活体験に参加した大学生達に地域のキーパーソンについて執筆していただきました。

目次

地域キーパーソン①│笠間市 川島さん

川島さんは「田村きのこ園」にて、肉厚で旨味があふれる唯一無二のしいたけ『福王しいたけ』を栽培しています。
川島さんは茨城県小美玉市出身で、金融機関へ就職後、笠間市の地域おこし協力隊として活動中に福王しいたけに出会いました。
大学時代に農学部に在籍し、将来的には野菜農家になりたいと考えていた川島さんは、就農するなら笠間市がいいと思い笠間市の協力隊になられたそうです。

当時「田村きのこ園」を営まれていた田村さんのしいたけは、驚くほどおいしく、感動したことを今でも覚えているそうです。
そんな美味しいしいたけを作る田村さんが、年齢と後継者の問題から閉園することを考えられていた際に、『このしいたけの味を残したい』と思い、地域おこし協力隊任期中に正式に弟子入りすることを申し出されたそうです。そうして、2022年に第三者継承という形で田村きのこ園を継業されました。
第三者継承は家族経営が基本の農業では、信用を得ることや技術の継承が難しいため珍しい事例とされていますが、川島さんの“しいたけ一筋の姿勢”が周囲から評価されたことも大きかったそうです。
協力隊の期間を含め少しずつ関係を深めた川島さんですが、「自分の情熱を知ってもらうことが大切だ」と教えてくださりました。
また、地域おこし協力隊になるに際して移住が必要でしたが、それについては全く迷いがなかったそう。というのも、笠間市は自然が豊かなため、子供の教育にもいいと思ったからだそうです。

田村きのこ園のきのこは、直売所やECサイトや「道の駅かさま」でも販売されています。また、ECサイトではオリジナル「しいたけTシャツ」などの販売もされていますよ!
ぜひおいしい福王しいたけを味わってみてください。

地域キーパーソン②│小美玉市 保田さん

小美玉市で酪農業を営まれている保田さん。美野里酪農業協同組合の青年部のリーダーとして、酪農人口を増やすため・酪農を知ってもらうため、様々な地域活動に取り組まれています。
現在、保田農場では約300頭の牛を飼育しているほか、牛乳・牛の飼料用のトウモロコシなどを栽培しています。
小美玉市は赤土の影響で土壌の栄養状態が悪く、酪農を使って土壌を豊かにしようと考えられてきた歴史から、酪農が盛んな市として「酪農組合」があります。小美玉市内の17軒ほどの酪農家が集まって組合を作り、農家1軒で行うには大変な牧草刈りなども組合が協力して行うなど、地域の酪農家同士が協力しあうための組合になっています。酪農専門ヘルパーもいて、休みが取れない酪農家が休暇を取得できるシステム構築もなされており、小美玉市は無理なく酪農業ができる地域となっています。

保田さんは子供のころの経験から、家族との時間を長くつくれる酪農業を継ごうと考えたそうです。というのも、酪農は午前4時と午後4時の一日二回の搾乳と、そのあとの餌やり以外の時間は固定の業務がないため、実はかなり時間を自由に使える生業なのだそう。酪農といえば、一日中張り付いていなければいけないと思われがちですが、実際にお話を聞いてみると酪農業のイメージが大きく変わりました。
保田さんはこのようなことを知ってもらうため、地域学校の職業体験やメディアインタビュー等の受け入れを積極的に行い情報発信されています。また、小美玉市で開催される「ヨーグルトサミット」をお手伝いしたり、他の酪農家の方とともに農場の見学や酪農家の生活について紹介されたり、酪農の普及に努められています。

小美玉市内の物産店や空の駅そ・ら・らで販売しているソフトクリームや『でせーるふらん』というプリンには、保田農場の牛乳が使用されていますので、ぜひ小美玉市に足を運んでみてください。

本記事の執筆者

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