神奈川県への移住|住みやすさで人気の街の魅力と知っておきたい支援制度

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住みたい街ランキングにランクインする街が多い神奈川県。おしゃれな観光地も多いため、良い印象の神奈川県へ移住を考えている人も多いかもしれない。

そこで今回は神奈川県への移住を検討している方へ、神奈川県のおすすめポイントや注意点と活用できる移住支援について紹介していく。

目次

移住する前に知っておきたい神奈川県の基本情報

移住する前に知っておきたい神奈川県の基本情報

神奈川県への移住を考えるにあたり、県への理解を深めるために神奈川県の基本情報をチェックしておこう。

地理

首都圏の一角に位置する神奈川県は、東は東京湾に、南は相模湾に面している。そして、東京都と山梨県、静岡県に接していて、県の面積は令和4年10月1日現在で2,416.32平方キロメートルだ。

神奈川県の地形は、西部の山地、中央の平野と台地、東部の丘陵と沿岸部の3つに分けられる。

「神奈川の屋根」と呼ばれる箱根や丹沢の山々、県の重要な水質源である県の中央を流れる相模川や西部を流れる酒匂川、水質源利用のために造られた人工湖である芦ノ湖や相模湖、津久井湖、宮ケ瀬湖などがあるのも県の特色だ。

参考:神奈川県の位置・地勢・人口・気象|神奈川県の気象

人口

神奈川県の令和5年2月1日現在の総人口数は9,221,929人で、男性は4,571,575人で女性は4,650,354人だ。総世帯数は4,309,169世帯となっている。

県内で最も総人口が多い市町村は、横浜市で3,766,999人。総人口数が最も少ないのは、清川村で2,958人だった。

参考:「人口と世帯」令和5年2月1日現在

気候

本県の気候は、北西部に丹沢や箱根の山地をひかえ、東と南が平野と海に面し、また、太平洋の黒潮の影響を受けているため、温暖で雨量の多い太平洋側気候となっている。

年間の平均気温は16.7℃、年間の最高気温は36.2℃で最低気温は-1.5℃だ。(横浜の令和4年のデータより)

参考:神奈川県の位置・地勢・人口・気象|神奈川県の気象

産業

神奈川県は、森林が広がっている地域や海に面している地域、さらに外国との交流が盛んだった地域など、さまざまな特色のある場所がある。

そのため、その地域の特色や歴史に影響を受けるなどした産業が県内には多い。

例えば、箱根の寄木細工や鎌倉の鎌倉彫、三浦の方では水産加工品が有名だ。近年では、横浜市・川崎市・相模原市といった政令指定都市を中心に製造業や物流業が盛んになっている。

神奈川県の魅力と移住をおすすめしたいポイント

神奈川県の魅力と移住をおすすめしたいポイント

神奈川県には、移住を検討したくなるようなたくさんの魅力がある。その魅力について解説していこう。

都心へのアクセスが良い

神奈川県は都心へのアクセスの良さが魅力だ。県内のどこに住むかにもよるが、電車やバスといった公共交通機関の本数が多いため、どこへ行くのも便利に感じるだろう。

神奈川県に住んで都内へ働きに行く人も、スムーズに移動できるのはメリットと感じるのではないだろうか。

また、車での移動の際にも東名高速道路や首都圏中央連絡自動車道を使えば、都内や近隣の県への移動が便利だ。仕事やレジャーへ出かけやすいのは嬉しいポイントだろう。

豊かな自然に囲まれて暮らせる

神奈川県は、都会的なスポットと自然を堪能できるスポットの両方が楽しめるのが魅力だ。

四季折々の自然が感じられる庭園が多い鎌倉、海岸線や丘陵地帯が美しい三浦半島、芦ノ湖や富士山などの絶景が楽しめる箱根など、豊かな自然に触れることができる。

有名な観光地や人気スポットが多い

神奈川県には多くの観光名所が多くあり、人気のスポットもたくさんある。

有名なところでは、横浜中華街やみらとみらい、新江ノ島水族館やよこはま動物園ズーラシアなどは家族連れに人気のスポットだ。

また、小田原城や箱根神社、鎌倉の鶴岡八幡宮などは歴史を感じられる人気の観光地である。

さらに、全国の温泉地のなかでも有名な箱根温泉、登山客に人気の大山など魅力的な場所が多いのは神奈川県の魅力と言える。

子育てしやすい環境

神奈川県は、県民が安心して子育てできるようにWEラブ赤ちゃんプロジェクトに賛同している。

子供が健やかに生き生きと育っていくよう、さまざまな面で子育て世代をサポートしてくれるのは安心だ。

また、県内の保育所等利用待機児童数は、令和4年4月1日現在で220人となり過去最少を更新した。

その背景には、保育所等の定員を約3,500人増員するなどして、県全体で子育て世代を応援し、子供たちの成長を見守る取り組みがある。

参考:保育所等利用待機児童数の状況について

神奈川県への移住を失敗しないために知っておきたい注意点

神奈川県への移住を失敗しないために知っておきたい注意点

神奈川県への移住が失敗だったと後悔しないためには、デメリットと感じる注意点も知っておく必要がある。

交通の便が悪い地域もある

東京に隣接している神奈川県は、交通の便が良いというイメージがあるが、場所によっては駅がない地域もある。

公共交通機関が通っていない場所もあるため、車がないと移動が大変な地域もあるので、移住を考えるときはその点も考慮したほうが良いだろう。

道路や電車が混む

観光地や人気スポットがあるからこそ、人や車が多くなってしまう。観光地として訪れるのではなく、実際に暮らすとなると道路渋滞に困ることもあるだろう。

さらに、都心へ出る高速道路や国道は渋滞が頻発することもある。

また、通勤電車が混雑するのも覚悟しておかなくてはならない。満員電車を避けるためには、混雑時間を避けて出勤するなどの工夫が必要である。

家賃が高い

神奈川県の中でも都心へのアクセスが良い地域の場合は特に、住宅費用が高くなる傾向がある。移住して家賃が安くなると考えていたら、そうではなかったと感じることがあるだろう。

移住を考える場合は、その土地の住宅相場を調査して納得することが重要と言える。

坂道が多い

多摩・三浦丘陵の中央部に位置する神奈川県には、坂が多い街が多く存在する。なかでも横浜市は急な坂が多いことで知られている。

坂の上に住むと景色が良く、毎日の暮らしに癒しを感じることもあるだろう。ただし、高齢になった時のことを考えて移住場所を考える必要がある。

神奈川県の移住支援情報|イベントやセミナー・相談会も

神奈川県の移住支援情報|イベントやセミナー・相談会も

神奈川県には移住を考えている方が利用できるさまざまな支援制度やイベントなどがある。

地方創生移住支援事業による移住支援金

東京23区に在住または通勤している者が東京圏外へ移住して、都道府県が選んだ中小企業に就職した場合に交付金を支援する事業が地方創生移住支援事業の移住支援金だ。

神奈川県内で、この取り組みを実施しているのは山北町、真鶴町、清川村のみである。

移住相談(ちょこっと田舎・かながわライフ支援センター)

神奈川県への移住を考えている方を対象に、相談員が神奈川県の市町村の魅力を紹介し、移住にあたっての不安や心配に対応してくれるちょこっと田舎・かながわライフ支援センターを設けている。

オンラインでの相談もあるため、遠方に住んでいる方も利用しやすい。

また、県内市町村の魅力や神奈川県内に移住した先輩移住者からの生の声が聞ける移住セミナーを開催している。

気になることがあったら、先輩移住者や市町村の職員に直接質問できるため、移住を検討している方は参加してみてはいかがだろうか。

お試し移住体験・体験ツアー

神奈川県のいくつかの市町村では、移住を考えている方に向けてお試しで移住体験ができる取り組みを行っている。

真鶴町では、真鶴駅から徒歩7分の場所にある空き家を改装した物件で移住希望者を対象とした移住体験事業を行っている。

体験期間中には、半日程度の町歩きや役場で職員との面談、買い物や通勤などの生活の確認を行う。

大井町では、町への移住を考えている方に町の暮らしや風土を体験してもらうための、お試し体験できる住宅を整備している。

駅近くの住宅のほか、住宅地から少し離れた山あいの地域での暮らし体験ができる住宅での生活体験も可能だ。

空き家バンク制度

空き家バンク制度とは、自治体が主となって空き家の持ち主と利用したい人を結びつける仕組みだ。

空き家を有効活用し、移住・定住促進による地域の活性化を図ることを目的にしている。

神奈川県の空き家の戸数は、全国で3番目に多い。今後も増え続けることを懸念し、相談窓口を設けるなどして対応している。

住宅補助制度

神奈川県のいくつかの自治体では、市町村の人口増加及び定住促進により街を活性化するために、住宅補助制度を設けている。

箱根町では、町内の民間賃貸住宅に入居する新婚世帯または転入若者世帯に家賃の一部を補助する制度がある。

海老名市では、築10年以上の中古住宅を取得する方へ、市が補助金を出している。「子育て世帯支援型」と「近居・同居支援型」の2種類あり、それぞれ補助要件や必要な書類がある。

二世帯住宅リフォーム補助金・三世代同居等推進事業補助金

神奈川県内で利用できる「二世帯住宅リフォーム補助金」と「三世代同居等推進事業補助金」を紹介する。

横須賀では、市外から転入した子供家族が市内の一戸建て住宅に住む親世帯と同居するために必要となる住宅のリフォーム費用の2分の1、最大30万円を補助する制度を設けている。

この制度を利用するためにはいくつかの条件があるため、気になる方はチェックしてみよう。

中井町での取り組みは、三世代同居などを推進するものだ。本町へのUターンなどを促進し、移住・定住人口を増やすとともに地域の活性化を図るのが目的である。

補助金の対象者は、転入や町内転居またはすでに三世代同居であること、三世代同居等の継続が10年以上であることだ。詳しくは中井町のサイトを確認してほしい。

子ども医療費助成制度

神奈川県では、多くの自治体で子どもの通院・入院のための医療費を助成している。中学卒業まで医療費を助成しているが、大井町では18歳までの子どもの医療費の自己負担を助成している。

神奈川県内で移住におすすめの市町村(自治体)

神奈川県内で移住におすすめの市町村(自治体)

最後に、神奈川県への移住を検討しているが、どこの市町村にするか決めかねている方の参考になるよう、移住におすすめの市町村を以下に紹介する。

厚木市

移住・定住|厚木市
出典:移住・定住|厚木市

神奈川県の中央に位置する厚木市は、西に丹沢山系の自然豊かな自然が広がる街。

通勤や観光に便利な有料道路が整備されていたり、公共交通機関も充実しているため便利なアクセスも魅力である。

自然と都会が共存した厚木市では、さまざまな取り組みで誰もが暮らしやすい街を目指している。厚木市が取り組んでいる移住支援制度は以下の通りだ。

市外に居住する者が、市内で近居・同居を始めるための住居取得の費用や同居のために必要な改修費用について、市が補助する。条件はサイトに掲載されている。

若年世帯の定住促進を図るため、市外から転入する子育て世代または市内に居住している子育て中の若年世帯が、市内で住宅を新たに取得する際に住宅取得費用の一部を補助する制度。

補助金を受ける条件はサイトをチェックしてみてほしい。

さらに、厚木市内の病院等に就職または勤務している看護職・歯科衛生士等の方に向けた、市内への転入費用の一部を助成する制度厚木市看護職等転入奨励助成金など、厚木市で働く人たちを支援する制度もある。

そのほかにも以下の助成事業があるのでチェックしてみてほしい。

海老名市

住宅|海老名市
出典:住宅|海老名市

神奈川県のほぼ中央に位置する海老名市は、小田急線、相鉄線、相模線と3つの路線が乗り入れており、道路の方も東名高速道路や圏央道などが通っているため、遠出するのも便利である。

駅周辺の大型商業施設や大きな公園があり、買い物に便利だ。

さらに、海老名駅と羽田空港を結ぶリムジンバスを運行していたり、近くに駅や路線バスのバス停が近くにない地域にコミュニティバスを走らせるなど、不便地域を解消している。

海老名市への移住を検討している方におすすめしたい支援・サポートは以下のようなものがある。

海老名市には、市内で築10年以上の中古住宅を取得する方へ市が最大50万円の補助をする制度がある。

ほかには、三世代同居支援リフォーム助成金があるので、該当する方はチェックしておくと良いだろう。

小田原市

移住|オダワラボ
出典:移住|オダワラボ

戦国時代に城下町として栄え、江戸時代には東海道の宿場町として栄えてきた小田原市。明治・大正時代には文化人や政財界人の別荘地として愛されてきた。

小田原市には鉄道6路線が乗り入れ、新幹線の駅もあり東京駅までは約30分で行ける。海や川、森、街などがコンパクトにまとまったのが小田原市の魅力。

また、子育て世代に嬉しいのが自然を活かした公園や子育て支援施設など、市をあげて子育てを応援してくれているのも魅力の一つ。

小田原市では、移住を検討している方に向けてさまざまな支援やサポートを行っている。

その取り組みとして、オンライン移住相談や、実際に小田原市に住んでいる先輩移住者とオンラインで面談ができるオンライングリーティングがある。

また、リファラル移住制度は、小田原市民が小田原の魅力を県外・横浜市、川崎市在住の方に紹介し、その方が小田原市に移住すると双方に商品券が贈呈される制度。

さらに、お試し移住でゲストハウスに宿泊して実際に小田原市の暮らしを体験することもできる。ほかにも空き家バンクが利用できるので、検討してみると良いだろう。

箱根町

ハコネステイル
出典:ハコネステイル

日本有数の温泉地として知られる箱根町は、歴史と自然を感じられる街だ。四季折々の表情を楽しめる山や森の自然を感じながら暮らせる街として人気がある。

箱根町は観光地としてのイメージが強いが、移住者の受け入れに積極的でさまざまな支援やサポートがある。

箱根町は、ハコネステイルという地元の民間移住支援団体を中心に移住者へのさまざまな支援やサポートを行っている。

移住経験者である代表をはじめ、多くが他の地から箱根町へ移住してきたメンバーだ。

ハコネステイルでは、随時、移住相談を対面式またはオンラインで受け付けている。移住経験者ならではの目線で、移住希望者の質問に答えてくれる。

さらに、箱根町に移住・定住を考えている方に、町内での暮らしを一定期間体験してもらう取り組みトライアルステイ(お試し居住)や、空き家バンクもあるので気になる方はサイトを確認してみてほしい。

ここからは箱根町が行っている支援制度を紹介していく。

こちらの制度は、新婚世帯または転入若者世帯に対して箱根町内の民間賃貸住宅の家賃の一部を補助するもの。

0歳未満の世帯または同一世帯に小学生未満の子どもがいる世帯が箱根町に住宅を取得した場合、取得費の一部を補助する制度。

また、箱根町に定住することを目的に、空き家バンクに登録された空き家をリフォームする方へその費用の一部を補助する制度「箱根町空き家リフォーム事業補助制度」もチェックしておくと良いだろう。

横須賀市

住まいの活用促進|横須賀市
出典:住まいの活用促進|横須賀市

神奈川県の南東にある横須賀市は、東京湾と相模湾に面し、緑の多い自然豊かな街だ。横須賀市は、畑や漁港が多く新鮮な野菜や魚介類が手に入りやすい。

そして、横須賀市といえばペリー来航や日本初の石造りのドライドックなど、日本の近代化が始まった地として多くの近代化遺産があることでも知られている。

自然と歴史を感じることができる横須賀市では、移住に関する支援やサポートは以下のような取り組みをしている。

子育て世代の定住と中古住宅の流通を促進するため、子育て世代がサイトに掲載されている物件を購入した場合、物件の購入費用やリフォームまたは解体費用に対して最大50万年の補助金を交付している。

親世代が住む市内にある一戸建て住宅に子ども世代が同居するためのリフォームが必要になる場合、その費用の2分の1、最大で30万円を補助する制度だ。

空き家の利活用と子育て世代(中学3年生までの子どもがいる世帯または夫婦ともに50歳未満の世帯)を応援している。

子育て世代が市のサイトに掲載されている物件を購入し居住した場合、物件の購入費用やリフォーム・解体費用に対し最大50万円の助成を行っている。

移住支援制度を上手に利用して神奈川県への移住を検討しよう

移住支援制度を上手に利用して神奈川県への移住を検討しよう

都心へのアクセスの良い都会と自然豊かで歴史のある街など、さまざまな魅力がある神奈川県。

神奈川県には、都会のような便利さを求める方、海や山、川などの自然に囲まれて暮らしたい方、どちらのニーズにも合う街がある。

神奈川県への移住を検討している場合は、お試し移住などの制度を上手く利用して実際に街での暮らしを体験すると良いだろう。

そして、気になる街で利用できる支援制度やサポートはどのようなものがあるのかを確認するなど、移住の準備をしっかりしておくのが大切だ。

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