熱海といえば、「花火大会や海などがある人気のリゾート地」というイメージを持っている方は多いだろう。また、熱海は東京から日帰りで行ける温泉地としても有名です。
そんな魅力あふれる熱海ですが、移住を検討する際には良い面だけでなく、注意点も知っておくことが「後悔しない」ための鍵に。
この記事では、熱海移住で後悔しがちなポイントを先に挙げ、そのうえで熱海の魅力と、最新の移住支援制度(補助金)について詳しく解説します。
静岡県熱海市(あたみし)の基本情報


熱海市は、海、山、島を擁し、年間を通して春のように温暖な気候が特徴で、自然環境に恵まれたまちです。四季折々の花々を楽しんだり、熱海湾での釣りやダイビング、クルージングなどのアクティビティが多いのも魅力でしょう。
新幹線を使えば東京から最短で約35分とアクセスが良いため、移住先として人気を集めています。
- 人口:34,493人(2022年11月末日現在)
- 世帯数:20,935世帯(2022年11月末日現在)
- 面積:61.77㎢
- 市花:ウメ
- 市木:アタミザクラ
参考:熱海市の概要|熱海市
熱海移住で後悔しないために知っておきたい3つのデメリット


移住後に「こんなはずではなかった」と後悔しないために、熱海で暮らすうえでの注意点を押さえておきましょう。
観光地であるがゆえの混雑
熱海は人気の観光地であるため、特に週末や連休、花火大会の開催日には道路や駐車場が大変混雑します。生活道路が渋滞したり、交通規制が敷かれたりすることもあるため、車での移動が多い方は不便に感じるかもしれません。
坂道が多い
熱海市は山が海に迫る地形のため坂道が多く、自転車での移動は場所によっては困難です。買い物や通勤、通院などには、車があった方が便利なエリアが多いでしょう。坂の少ないエリアで暮らしてきた方にとっては、大きなギャップを感じるポイントです。
若者向けの娯楽施設が少ない
熱海駅周辺には飲食店やお土産店が充実していますが、大手チェーンのカラオケ店やゲームセンターといった若者向けの娯楽施設は少ないのが現状です。落ち着いた環境で過ごしたい方には最適ですが、刺激を求める方には物足りなく感じる可能性があります。
それでも住みたくなる!熱海市の5つの魅力


もちろん、熱海にはデメリットを上回る多くの魅力があります。
- 年間を通して温暖な気候
- 首都圏へのアクセスが良い
- 風情ある街並みと新しさが共存している
- 日帰り温泉やビーチなどのレジャースポットが豊富
- 医療機関が充実している
年間を通して温暖な気候
熱海市は、年間を通して過ごしやすい気候で、東京と比較すると夏は涼しく冬は暖かいのが特徴です。
気象庁の2024年のデータによると、東京の年平均気温17.6℃に対し、熱海(網代)は17.9℃でした。また、年間の最低気温は東京が-1.1℃だったのに対し、熱海(網代)は0.8℃と、冬の冷え込みが2℃も穏やかで、氷点下を記録しませんでした。寒さが苦手な人には非常に魅力的な環境です。
参考:網代 年ごとの値|気象庁
首都圏へのアクセスが良い
熱海は都心へのアクセスが非常に良く、東海道新幹線「ひかり」を利用すれば東京駅まで約35分、「こだま」では約45分で到着します。このため、現在の仕事を変えずに新幹線通勤を選ぶことも可能です。
風情ある街並みと新しさが共存している
熱海は全国有数の温泉地として、昭和の風情を感じさせるノスタルジックな街並みが魅力です。一方で、近年の再開発により駅周辺にはおしゃれなカフェや飲食店が増え、多くの人で賑わっています。風情ある佇まいと新しさが共存している街の魅力を堪能できるでしょう。
日帰り温泉やビーチなどのレジャースポットが豊富
市内には日帰りで利用できる温泉施設が多数あるほか、「熱海サンビーチ」や「MOA美術館」、「熱海梅園」など、文化・レジャースポットも充実しています。海や山が近く、のびのびと過ごせる環境は、子育て世代にとっても嬉しいポイントです。
医療機関が充実している
移住先で気になる医療体制ですが、熱海市は人口当たりの病院数が静岡県内で上位を占めており、安心して暮らせる環境が整っています。
参考:地域医療情報システム
【2025年最新】熱海市の移住支援制度や補助金


熱海市では、移住・定住を促進するための支援制度を用意しています。
移住・就業支援金
「移住・就業支援金」は、東京23区に在住または通勤していた方が熱海市へ移住し、特定の条件を満たす就業や起業をした場合に支援金が交付される制度です。
- 単身の場合:60万円
- 2人以上の世帯の場合:100万円
さらに、18歳未満の世帯員を帯同して移住する場合、子供1人につき100万円が加算されます。


結婚新生活支援補助金
夫婦ともに39歳以下の新婚世帯を対象に、新居の住居費や引越費用の一部が補助されます。
- 夫婦ともに29歳以下の世帯:上限60万円
- 夫婦ともに39歳以下の世帯:上限30万円
(所得制限などの要件があります。)
熱海の魅力を知って後悔のない移住を


熱海市は温暖な気候で、都心からのアクセスも良く、自然と文化を楽しめる美しい場所です。しかし、実際に暮らしてみなければ、その場所が本当に自分に合っているかはわかりません。
熱海への移住を成功させるためには、今回ご紹介したメリット・デメリットの両方をしっかり把握し、ご自身のライフスタイルと照らし合わせて検討することが大切です。そのうえで移住支援制度をうまく活用し、後悔のない移住計画を進めていきましょう。



