熱海といえば、「花火大会や海などがある人気のリゾート地」というイメージを持っている方は多いだろう。また、熱海は東京から日帰りで行ける温泉地としても有名である。
そんな熱海を移住先に検討している方へ、熱海の魅力と注意しておきたいポイント、さらに移住支援制度(補助金)について解説する。
静岡県熱海市(あたみし)の基本情報
熱海市は、1889年に熱海村が伊豆村と泉村、初島村と合併して新しい熱海村となり、その後1891年に熱海村から熱海町となった。
さらに1937年に熱海町が多賀村と合併して熱海市が誕生した。そして、1957年に網代町が合併して現在に至る。
海、山、島を擁する熱海市は、年間を通して春のような気候が特徴で、自然環境に恵まれたまちだ。四季折々の花々を楽しんだり、熱海湾での釣りやダイビング、クルージングなどの自然を感じるアクティビティが多いのも魅力のひとつである。
新幹線を使えば、東京から約50分とアクセスが良いため、移住を考える人が多い熱海市。
熱海市の魅力や移住をする前に知っておきたい注意ポイントなどを踏まえ、支援制度などについて知っていこう。
- 人口:34,493人(2022年11月末日現在)
- 世帯数:20,935世帯(2022年11月末日現在)
- 面積:61.77㎢
- 市花:ウメ
- 市木:アタミザクラ
参考:熱海市の概要|熱海市
熱海市に住みたくなる5つのポイント
熱海市には移住したくなるような魅力がたくさんある。その魅力は以下の通り。ポイントごとに詳しく解説していこう。
- 年間を通して温暖な気候
- 首都圏へのアクセスが良い
- 風情ある街並みと新しさが共存している
- 日帰り温泉やビーチなどのレジャースポットが豊富
- 医療機関が充実している
年間を通して温暖な気候
熱海市は、年間を通して過ごしやすい気候で、東京と比較すると夏は涼しく冬は暖かいのが特徴。
熱海市の年平均気温は、2022年の東京の年平均気温は16.4℃に対して16.7℃となっている。
そして、2022年の東京の最高気温は37.0℃で最低気温は-3.5℃、熱海市の最高気温は36.2℃で最低気温は0.0℃だった。
このように東京と熱海を比較してみると、特に寒い時期の気温差が顕著であり、寒さが苦手な人には魅力的ではないだろうか。
参考:網代 年ごとの値|気象庁
首都圏へのアクセスが良い
熱海市は都心へのアクセスが良く、東海道新幹線ひかりを使えば東京まで約35分ほど。こだまの場合は約50分ほどで到着する。
移住する際に気になるポイントは仕事ではないか。熱海市であれば、仕事を変えず新幹線通勤を選ぶことができる。
35分から50分ほどの通勤時間なら、移住先である熱海市からも快適に通勤できるだろう。
風情ある街並みと新しさが共存している
熱海市は全国でも有数の温泉地としても知られており、温泉街などは昭和の風情を感じさせるノスタルジックな街並みが魅力だ。
一方、熱海駅の周辺は、2010年から2016年にかけて「熱海駅前広場整備事業」が行われ、利便性が向上した。
熱海市を国際観光温泉文化都市として、観光を中心とした街づくりを進めた結果、飲食店やおしゃれなカフェなどで賑わいを見せている。
このように、風情ある佇まいと新しさが共存している街としての魅力を堪能できるのが熱海市である。
日帰り温泉やビーチなどのレジャースポットが豊富
駅から車で10分以内の場所に「熱海サンビーチ」や「MOA美術館」「熱海梅園」などレジャーや文化施設が充実している熱海。
海や山が近く、のびのびと子どもが成長できる環境は、子育て世代には嬉しいポイントではないだろうか。
また、日帰りで温泉に入れるホテルやゴルフ場など、世代を問わず楽しめるレジャースポットも魅力的だ。
医療機関が充実している
移住先として気になるポイントのひとつとして、医療機関の有無があるだろう。その点でいうと、熱海市内の医療機関は、人口当たりの病院数が静岡県内でも上位を占めているため安心だ。
参考:地域医療情報システム
熱海市への移住を後悔しないよう知っておきたい3つのデメリット
熱海市への移住をした後に後悔しないように、実際に住んでみると気になるポイントを知っておこう。
観光地であるがゆえの混雑
熱海市は、海水浴シーズンや花火大会のときは道路や駐車場の渋滞がある。
観光地であるがゆえに、土日や夏休みなどの時期は道路が混んでしまうのは生活している人にとっては不便と感じるだろう。
また、熱海市の街は狭い道路も多いため、車の運転がしにくく神経を遣う。さらに、イベントがあると交通規制が敷かれることもある。
坂道が多い
熱海市は坂道が多いため、自転車での移動は大変だ。住む場所にもよるが、買い物や通勤、通院などには車を使った方が便利だろう。
それまで坂道がない場所で自転車や徒歩で生活してきた人には、坂道が多い土地での生活はギャップを感じることがあるかもしれない。
若者向けの娯楽施設が少ない
熱海駅には駅ビルができるなど、食事やお土産などは充実してきているが、カラオケのチェーン店やゲームセンターなどがない。
若者が楽しむような娯楽施設はないため、近隣の市へ行くことが多いのが現状だ。
熱海市の移住支援制度や補助金について
熱海市への移住については、以下の支援制度やサポートがある。
移住・就業支援金
「移住・就業支援金」は、東京圏から熱海市へ移住して中小企業などに就職した、または企業した方に支援金を交付する制度だ。
支援金は、単身での移住の場合は60万円、世帯人員が2人以上の場合は100万円※。詳細については、熱海市のホームページで確認してほしい。
※2023年度4月より1世帯につき最大100万円の支給に加え、18歳未満の子どもに対する支援金がひとりあたり最大30万円から100万円に加算される予定
結婚新生活支援補助金
熱海市では、夫婦ともに39歳以下の新婚世帯の新居の住居費、引っ越し費用を支援している。
支給額は、夫婦とも29歳以下の夫婦は1世帯当たり上限60万円、夫婦とも39歳以下の夫婦は1世帯当たり上限30万円。(所得制限等がある)
支給対象は、補助金の交付を受けた日から3年以上熱海市に定住する意思があることなど、いくつかの条件がある。
熱海市の魅力を知って移住を検討しよう
熱海市は温暖な気候で季節ごとに咲く花々が美しい街だ。しかし、実際に暮らしてみないと街の良さや自分に合った移住先なのかはわからない。
熱海市への移住を考える場合は、メリットやデメリットの両方をしっかり把握して検討するのがおすすめ。
そのうえで、移住に関する支援制度を使い、物件や仕事を探してみると良いだろう。