ワーケーションの成否を大きく左右するのが、滞在先となる自治体選びです。ここでは、ワーケーション希望者の誘致に積極的なおすすめの自治体をご紹介します。初心者がワーケーションを成功させるためのポイントと一緒に参考にしてみてください。
ワーケーションは自治体選びが重要!成功のポイントは?
「在宅ワークに集中できない」「何となく閉塞感がある」といった方にぴったりなのが、ワーケーションです。新鮮味のある環境の中で、メリハリを付けた形で活動すれば、仕事も余暇もはかどります。
ワーケーションを成功させるためには、ずばり以下の3点が大切です。
- 補助金があるなどワーケーションに積極的な自治体を探す
- ワーケーション用のグッズや下準備を用意する
- 近場で一度リモートワークを試しておけると◎
早速、それぞれ順番に見ていきましょう。
補助金があるなどワーケーションに積極的な自治体を探す
特に大切となるのが、滞在先選び。まだ意中の地域が決まっていない場合、滞在先にはワーケーションに積極的な自治体を探してみてください。
自治体の中には交通費や宿泊費の一部を支給するなど、ワーケーション目的で訪れる方向けの補助金を設けている地域があります。
このような制度を活用すれば、コストパフォーマンスの良い形でワーケーションに挑戦できます。お金を理由にワーケーションを諦めるのはまだ早いかもしれません。
自治体が実施するワーケーション向けの補助金の例や注意点は、以下の記事をご確認ください。なお、ワーケーションにおすすめの自治体は記事後半でご紹介します。
ワーケーション用のグッズや下準備を用意する
仕事を効率良く進めるための、ワーケーション用のグッズや下準備についても整えておくことが大切です。
まず道具については、以下のようなアイテムがあると滞在先で重宝します。
- ノートパソコン(もしくはタブレット)
- パソコン関連グッズ(例:USBキーボード、マウス、マウスパッド、サブモニター、ケーブル類)
- モバイルバッテリー
- 無線機器(例:無料Wi-Fi接続用の無線子機、自前で回線を利用するためのモバイルルーター)
- 耳栓、ヘッドフォン、イヤホンのいずれか
- 名刺(現地での人脈づくりも期待する場合)
- 滞在中の衣服類
- 取り回しやすい小さめのサブバッグ
- その他、自分の業務に欠かせない道具
下準備については、遠隔地でもスムーズに仕事を継続する用意を整えておきましょう。「業務で必要なデータをクラウド環境に保存する」「ビデオ会議ツールをノートパソコンにインストールする」といった形です。
近場で一度リモートワークを試しておけると◎
一通りの準備が整った後には、近場で実際にリモートワークを試しておくのがおすすめです。
たとえば、近所のネットカフェやコワーキングスペースを訪れてリモートワークを行うことで、不足している道具や下準備はないかとチェックできます。
また、このような場所でのリモートワークの経験は「そもそも自分が自宅以外での遠隔勤務に集中できるタイプなのか」を確認するのにも役立ちます。
ワーケーション挑戦後の後悔を避けるために、ぜひ一度は試しておきましょう。
ちなみに:ワーケーション自治体協議会とは?
ワーケーション自治体協議会とは、和歌山県と長野県がほかの自治体に呼びかける形で発足した、ワーケーションの普及を促進するための団体です。2022年7月19日時点で、207の自治体が参加しています。
ワーケーションに関する自治体の集まりのことであり、利用者の視点では特に意識する必要はありません。
ワーケーションを推進しているおすすめの自治体8選!
ここからは、2023年12月時点でワーケーションを推進しているおすすめの自治体をご紹介します。
自分が一番仕事も余暇も楽しめそうな自治体はどこか、ぜひ参考にしてみてください。
北海道富良野市(ふらのし)
出典:ワーケーションフラノ
最初にご紹介するのは、ラベンダー畑で有名な北海道富良野市。
富良野市では、ワーケーション実証費用助成金として、ワーケーションに関する同市内での宿泊費やレンタカー費用を補助しています。利用料金の1/2や1/3が返ってくる仕組みです。
助成限度額は人数や時期により異なりますが、1泊あたり5,000円×7泊までなど高額(※)。金銭的に有利な形で、憧れの北海道を訪問できます。
(※重点期である3・4・5・10・11月。1名~4名のケース)
新潟県糸魚川市(いといがわし)
出典:糸魚川観光ガイド
東京近郊にお住まいの方にぜひおすすめしたいのが、新潟県糸魚川市です。
北陸新幹線により東京から約2時間でアクセスできる自然豊かなこの町では、ワーケーション用のポータルサイト「あえて、糸魚川」を開設し、希望者を積極的に受け入れています。
同サイトでは「ジオフードワーケーション」や「防災ワーケーション」など、滞在プランの参考とできるモデルケースが公開中。
ワーケーションが初めての方も、迷わずに計画を立てられるでしょう。
福井県
出典:福井県ワーケーション
福井県では、福井隠れ家ワーケーションとして、海の見えるサテライトオフィスやビーチでのテレワークを推奨しています。
県外で就業している方向けのワーケーション助成金もあり、条件は「7日以上滞在し、原則として県内のコワーキングスペースなどを活用すること」。
交通費と滞在費の一部を受け取ることが可能です。
広島県
出典:広島県
広島県では「芸北神楽エリア」「島エリア」「やまなみ街道エリア」「しまなみ海道エリア」と4つの地域でワーケーションを推進中。
リモートワークに向いたお試しオフィスの設置を進めるなど、県外企業の従業員のワーケーション先として、積極的な誘致を行っています。それぞれの地域の自然や文化を楽しみながら、仕事を進めることが可能です。
広島県は2021年、2022年と2年連続で移住希望ランキング1位(※)に輝いた県でもあります。ワーケーションを堪能する中で、移住にまで興味が湧いてくるかも。
(※認定NPO法人ふるさと回帰支援センター調べ、セミナー参加者部門)
山口県
出典:山口県テレワーク・ワーケーション総合案内サイト
山口県は、やまぐち創生テレワークオフィス「YY! SQUARE」を設置するなど、ワーケーション希望者の誘致に特に積極的な自治体のひとつです。
同オフィスは、県外企業などに勤務している方の利用料金がなんと無料。事前予約は必要ですが、駐車場・Wi-Fi・電源などリモートワークの必須環境をすべて無料で活用できます。
やまぐちテレワーク移住等支援事業として、移住元での業務の継続を前提に移住する方に、最大100万円の支援金(単身60万円)を用意しているのも特徴です。
和歌山県
出典:Wakayama Workation Project
前述のワーケーション自治体協議会の発足に関わった県のひとつである、和歌山県。
和歌山県ではWakayama Workation Networksとして、ワーケーションで和歌山県を訪れる方&その勤務先企業向けのサービスを提供する事業者を、県が紹介しています。
ジャンルは「ワークプレイス」「宿泊サービス」「アクティビティ」「コーディネート」の4種類に分かれており、こちらのページから確認可能です。利用してみたいサービスはあるか、ぜひチェックしてみてください。
長野県
出典:長野県
和歌山県とともにワーケーション自治体協議会を使ったのが、長野県。
長野県では信州リゾートテレワークとして、本格的な休暇も兼ねた豪華なワーケーションを推進しています。「ビジネスパーソンに質の高い時間を提供すること」を目指しており、信州ならではの景観の優れた施設を紹介しています。
県がおすすめするワーケーション施設は公式サイトにてリストにまとめられていて、地図形式での確認も可能です。
熊本県阿蘇市(あそし)
出典:阿蘇ワーケーション
最後にご紹介するのは、子持ちの方も利用しやすいワーケーションを推進する熊本県阿蘇市。
温泉地としても有名な阿蘇市では、阿蘇にワーケーションに来た家族の子どもを一時的に見守ってくれる、阿蘇ファミリーアシストと呼ばれる仕組みを実施中。
本制度では、専門研修済みの案内人が子どもと一緒に町歩きやお遊びをしてくれます。幼稚園・保育園での一時保育預かりも可能で、「子どもがいるから…」とワーケーションを諦めている方の解決策となってくれるでしょう。
自分にぴったりの自治体を選んでワーケーションを成功させよう
この記事ではワーケーションを成功させるためのポイントと、ワーケーションに積極的なおすすめ自治体をご紹介しました。
自分の思い描いたワーケーションを成功させるためには、滞在先選びや事前の準備が重要となります。
ご紹介した内容やおすすめ自治体を参考に、ぜひ普段とは異なる環境でのリモートワーク&休暇を満喫してくださいね。