子どもも大人も暮らしやすいまち 佐賀

子どもも大人も暮らしやすいまち 佐賀

2024年3月9日(土)、巨大なクモのオブジェが出迎えてくれる六本木ヒルズ森タワー31階の会場で、「佐賀移住でのびのび安心 子育てライフセミナー」と題されたセミナーが開催されました。

ゲストはタレントの丸山桂里奈さんと、佐賀市在住で訪問鍼灸師の辻尚輝さんです。

司会は堀江舞さん。サガテレビ(STS)で4年半ほどアナウンサーを務め情報番組などを担当していました。現在はフリーランスで活躍していますが、佐賀のあちこちを取材で訪れた経験なども踏まえ、ゲストの方と一緒にトークを盛り上げてくれました。

それではゲストや県職員による佐賀の魅力が詰まったお話や、佐賀のキーワード当てビンゴゲーム、美味しい佐賀食材の料理など、楽しさいっぱいの「佐賀移住でのびのび安心 子育てライフセミナー」の模様を詳しく紹介しましょう。

目次

まずは知ろう! たくさんの「住み良さ」が詰まった佐賀

まず、そもそも佐賀県はどんなところなのか。「佐賀県 さが創生推進課 移住支援室」の平間(へいま)さんが、佐賀の住み良さをいろいろと教えてくれました。

生活の身近にある豊かな自然、お米や海苔などの日常の食卓、都市部への抜群のアクセスなど、佐賀ならではの魅力を紹介した後、特に子育て世代にアピールしたい生活環境の良さも語ってくれました。
「まずは都市部に近いのに、ゆとりのある住環境です。統計情報ですが、民営賃貸住宅の家賃と1住宅当たりの敷地面積が、東京と比べると、家賃が半分以下と安く逆に敷地面積は2倍以上になります。関東で言うとところの北関東が近いような感じですが、それでいて福岡県の博多までは最短12分です」

「そして生活に必要な機能が佐賀県は結構優れていて、まず小売店数(人口千人当たり)が関東地方と比べてもかなり多いです。さらに一般病院の病床数(人口10万人当たり)は全国4位、薬局数(人口10万人当たり)は全国1位と充実していて安心して暮らせる環境が整っています」

他にも地震などの災害が少ないこと、素晴らしい文化や歴史があること、J1所属のサガン鳥栖をはじめスポーツシーンが熱いことなどを紹介。
さすが県庁職員の平間さんならではの視点で、佐賀の「住み良さ」を熱く語ってくれました。

サ外(サガイ)授業 ようこそ先輩移住者
訪問鍼灸師 辻尚輝さん

続いては本日最初のゲスト、佐賀市在住で訪問鍼灸師の辻尚輝さんの登場です。個性的な衣装がひときわ目を引きます。

辻さんは、2018年にお隣の長崎県から家族で佐賀県に移住。同時に鍼灸治療院に就職しましたが、閉業に伴い2019年から訪問鍼灸師となりました。その後、環境芸術の森の専任フォトグラファーも兼業。今は「針」と「カメラ」を手にする、二刀流のプロとして佐賀県内外で活躍中です。

そんな辻さんに移住前と後の子育て環境の変化についてお伺いしました。
まずは移住を考えるきっかけは何だったのでしょうか。
「子どもが生まれて保育園を探しているときに、もともと住んでいた町では待機児童が200人ほどいて入るのに1、2年かかると言われたんです。そこであちこち移住先を探していたところ、佐賀県庁のさが移住サポートデスクの方々の対応がすごく良くて優しくて、それで一気に気持ちが佐賀県に傾き、ここに落ち着きました」

実際に住んでみていかがですか?
「佐賀に来て印象的だったのが、子育てに必要な施設とかお出かけスポットが非常にコンパクトにまとまっていて、子育てに必要なものが自転車で10分圏内にあるという環境です。そして意外だったのが車が必要とは限らないってことですね」

では佐賀県の子育て支援で魅力に感じたポイントは?
「移住初日に息子が夜にいきなり高熱を出したんです。土地勘もない状態で焦っていたのですが、小児救急電話相談があることを思い出し、すぐに電話したところ夜間でもOKの診療所が近所にあり事なきを得ました。連絡先はさが移住サポートデスクの方から教えてもらっていたので、本当に心の底から助かったと思って、めちゃくちゃ感謝した記憶があります」

文化施設が充実しているのも魅力の一つですね。
「佐賀県には図書館が意外と多いんですが、児童書の新刊はすべて購入していると聞きました。本当かなと思ったら自分の好きなちょっとマニアックな作家さんの絵本もあってビックリした経験があります。幅広くいろんな本があるので、それが子どもの好奇心とか興味にいい刺激を与えてくれるし、図書館に行けば必ず新しい出会いがあるのが、アナログ好きの僕にとっても楽しい環境です」

佐賀移住を考えている人に伝えたい佐賀の良さを教えてください。
「まずは四季がはっきりしていること。春夏はもちろん、紅葉の名所が結構ありますし、雪もそこそこ降ります。僕の腰くらいに積もる場所もあって、本当にここは佐賀?って衝撃的でした。子どもを育てるのに四季が感じられるのは、感性を豊かにするのにも大切だなって」

また人口密度が低いことで人との物理的な距離感が心地いいことや交通アクセスの良さ、県のサポートが充実しているところに県全体のあたたかさを感じるとも。

そして自身が鍼灸師とフォトグラファーという2足の草鞋を履いていることから実感することもあるそうです。
「佐賀自体がこれからのまちなので、新しいことを始めるにはピッタリですね。秘めたポテンシャルはかなり高いと思います。これからの佐賀に期待です」

誰もが子育てしたくなる県トークセッション 佐賀県の充実した子育て環境について語ろう!
タレント 丸山桂里奈さん

そして本日の特別ゲスト、タレントの丸山桂里奈さんが、にこにこと微笑みながら登場です。

丸山さんはバラエティ番組などで活躍中ですが、2011年、FIFAワールドカップで優勝したなでしこジャパンのメンバーとしても知られています。昨年2月には女児を出産したママでもあります。
どうやら佐賀県が子育ての環境がすごくいいと聞きつけまして、佐賀に移住された辻さんと県庁職員の平間さんに、子育てについていろいろ聞きたいと思いましてここに来ました」

ではどんなお悩みがあるのか。辻さんと平間さんの2人が、ズバッと答えましょう。
会場内をちょこまか動きまわる子どもの姿を3人で嬉しそうに見ながら、佐賀の子育てにまつわるトークセッションのスタートです。

丸山さんのお悩み①


「東京では小さい子どもがいると店に入りづらいんです。入って大丈夫かなって気を使ってしまって。それから近所に公園や自然豊かなところがあんまりなくて、車で何10分とかかかる大きな公園に行くって感じです。佐賀には小さな子どもを連れていけて、ウエルカムという施設とか飲食店とかはあるんですか?」

「佐賀県の事業でピッタリのものがあります。『子育て応援の店事業』というもので、いろいろなお店に協力をいただいて、子連れでも気軽に入れるお店や施設が今1500店舗以上あります」と平間さん。

これには丸山さん、思わず「すご~い」と感嘆の声。

「この制度に協賛いただいている店に行くと、何か特典が付いたり割引があったりとお得です。もちろん、お子さんはウエルカムです」

そして意外なエピソードも。
「都会から移住してきた人に良かったことを聞いたら『子ども連れでラーメン屋に行けること』だと。子ども用の食器があったり、座敷があったり、店員さんやお客さんが話しかけてくれたりと、地域全体で子どもに対してウエルカムということを感じられて、それが一番良かったらしいです」

子育て応援の店事業に登録している店にはステッカーが貼ってあり、ホームページにも店のリストがあるので、これは利用しない手はありません。

「めちゃくちゃ手厚いですね」と感心しきりの丸山さん。

辻さんは子どもが遊べるスポット、自然と触れ合える場所を教えてくれました。
「佐賀県には平野とか森を利用した規模の大きい公園や施設が多いです。うちの息子が気に入っているのが、ゆめぎんがっていう宇宙科学館ですね。リニアモーターカーがあったり化石に触れられたりするのでよく行きます。バルーンミュージアムはバルーン競技のVR体験ができるのでこちらもおすすめです」

では佐賀の自然の特徴は?
「佐賀は自然が多いというより近いって感じです。佐賀市内から10分ほど車を走らせれば、もう山の中に入っていけるので、都市部と自然の調和がとれていると感じます。海も近いですよ」
常に子どもと一緒に何でも楽しめるという環境が、佐賀の魅力の一つといえそうです。

丸山さんのお悩み②


「出産前後はわからないことだらけで、体力的にもメンタル的にも結構大変です。そんなときにちょっとでも頼れる場所があればいいのかなと思うんですが、佐賀では実際どうなんですか?」

このお悩みには平間さんが答えます。
「子育てをサポートする制度もありますし、子育て支援施設とか子育て広場などは県内のあちこちにあります。佐賀県の考え方として、経済的な支援よりも子育ての悩みに寄り添いたい、楽しく子育てをしてもらいたいという思いがあります

そこで今、注目なのが佐賀県と提携している子育てアプリ「mamari(ママリ)」。ここでは妊娠・出産・育児に関する相談支援を行っていて、アプリ上で投稿すれば、登録している他の先輩ママがいろんな悩みに答えてくれるそう。ママならではの体の悩みから、赤ちゃん連れで行けるお店の相談など何でもOK。
さらに、佐賀県と提携しているので、独自の機能として佐賀県の先輩ママとの地域密着の情報交換ができたりします。また、助産師や看護師などの専門家に、オンラインで気軽に相談できるメリットも。

また、今日は誰かとおしゃべりしたいけど誰もいないなというときに便利な、子育て世代をつなぐチャームがあります。それが「ツナガルン」です。マタニティマークの別バージョンみたいなもので、これをつけているパパ・ママは「私は今、誰かと話したいんです」という意思表示をするものなのだとか。

これには丸山さんも即、反応します。
「わかります。私もあります。赤ちゃんは、あーとか、うーとかしか言わないし、今日、誰ともしゃべってないなって」

パパを対象にした「マイナス1歳からのイクカジ」という取り組みもあります。

「そういったものを使って、自分は一人じゃない、と感じてもらえればいいなと思います。佐賀はイクメン力全国ランキングで1位になったこともあるんですよ」と、ちょっと自慢気な平間さん。

丸山さんの感想はどうでしょうか。
「佐賀の人はみんなおおらかで優しい人が多いというのも、こういう助け合いにつながっている気がします」

丸山さんのお悩み③

「ベビー用品が欲しい時に、東京だと大きなショッピングモールはともかくベビー用品だけを売っている店が本当に少ないんです。コンビニ感覚で気軽に利用できるところがあると助かるんですが、佐賀ではどうなんですか?」

辻さんどうなんでしょう。
「私の住んでいるところだと自転車で10分圏内にそういう店が4店舗あります。だから、明日、保育園でこれが必要です、と急に言われても「あっ」ってなるけど「さっ」と行けるので、非常に助かっています。店によって品ぞろえも違うので、子どものお気に入りのキャラクターのコップを探していくつか回ったこともあります」

「4店舗もあると1店目になくても、じゃあこっちでとかできますもんね。近くに何店もあって羨ましいです」と丸山さん。

ここでトークセッションは終わりです。
丸山さん、子育ての悩み、佐賀でなら解決できそうですか?
「はい。お二人のお話を聞いて佐賀県の魅力をすごく感じました。子育てがしやすそうというのはもちろんですけど、大人も過ごしやすいんじゃないかなと。子どもが1番なのは当たり前ですけど、両親が元気で明るく生きていける環境にあるというのも、すごくいいと思いました

「悩んでいたことが佐賀に来たら解決するとわかってもらえて良かったです。後は丸山さんが移住されるのを心待ちにしています」と移住支援室の平間さんらしいコメント。

最後に佐賀に移住した時の理想の子育て生活について、丸山さんに聞きました。
「今、東京に住んでいてストレスがあったり、子育てでも自分だけでやっているみたいでイライラしたりすることもあるんですけど、佐賀だと、みんなで育てても大丈夫なんだなと思える人と環境があると思いました。温かい感じがしたので。佐賀への移住も本当に考えます。芸能界、引退したら、ぜひお願いします」

温かい拍手に包まれ、丸山さん、ここで退場です。ありがとうございました。

質疑応答&移住支援制度のご紹介

続いて質疑応答です。
いくつかの質問があり、佐賀には歴史の古い学校が多く伝統を大切にしていることや思ったより夏が暑いこと、新しい住宅街には子供が多くにぎやかなことなど、登壇者の辻さんと平間さんが答えていましたが、ここでちょっとしたハプニング発生。

「田舎では地域で子どもを見守ってくれるなど、佐賀には面倒見がいい人が多いんですよ」と平間さんが回答中に、会場を歩き回っていた参加者のお子さんが目の前で転んでしまったのです。
すると「あ、大丈夫?」とすぐに平間さんが声をかけ、抱き起こします。

これに司会の堀江さんがすかさず「今、まさにお子さんを助けてくださった平間さんのような優しい人が佐賀には多いってことですよね」と一言。
「はい、そうです」と平間さんも少し照れながら即答。会場が温かい空気に包まれました。

次は移住支援制度の紹介です。
東京と佐賀に窓口がある「さが移住サポートデスク」や、無料または低価格で数日から1か月程度生活することができる「お試し住宅」、移住を検討する際に役立つ「SAGA SMILE カード」など利用価値の高い制度の説明がありました。

そして佐賀県独自の制度として、全国どこからでも佐賀県への移住で最大100万円(単身者は60万円)支給するという移住支援金(支給要件を満たした場合)の話など、どれも役に立つ充実の内容でした。
このような移住支援制度は佐賀県移住情報ポータルサイト「サガスマイル」で検索できます。

みんなで考えよう! さが県移住ワークショップ

ここからはワークショップです。
何をするかというと、ずばり“SAGA BINGO”です。

まず、5~6名程度のグループに分かれた参加者が、佐賀の魅力について各々のキーワードを考えます。その後、みんなで話し合ってそれを8個に絞り、グループごとにビンゴシートに書き込みます。どの位置にどの言葉を入れるかもビンゴでは大事なポイントです。
出そろったところでビンゴゲームを行い、最初に「ビンゴ!」となったグループには嬉野茶をプレゼント。

このビンゴの狙いは、首都圏に住んでいる人から見た佐賀県の新たな魅力を発掘してもらうこと。ちなみに正解キーワードは、ここまでのプログラム中の発言や会場の中にもヒントが隠されているようです。

では出来上がったそれぞれのビンゴシートを覗いてみましょう。

Aグループ
【海苔、エガちゃん、バルーン、みかん、有田焼、虹の松原、サガン鳥栖、佐賀牛】
エガちゃん、虹の松原、サガン鳥栖といいところをついています。

Bグループ
【イカ、バルーン、ブラックモンブラン、有田焼、吉野ケ里遺跡、佐賀牛、大熊重信、みかん】
人気アイス「ブラックモンブラン」の本社は佐賀県小城市にあります。

Cグループ
【ラーメン、子育て、佐賀牛、図書館、いちご、有田焼、大隈重信、佐賀のり】
図書館とラーメン、いちごとなかなかマニアックな選択です。

Dグループ
【佐賀牛、スポーツ、温泉、有明のり、バルーン、佐賀米、呼子イカ、有田・伊万里の焼物】
佐賀牛、呼子のいか、焼物とまんべんなく、佐賀らしさがあらわれています。

Eグループ
【サガスマイル、有田焼、子育て支援、佐賀牛、さがほのか、温泉、お茶、有明海】
サガスマイル、子育て支援とファミリー層に優しい感じがしますね。

ではビンゴゲームの始まりです。さあ、どんなキーワードが出るのでしょうか。
まず一つ目は「有明海」。なるほど。そして「コンパクトシティ」「偉人、個人名でもOK」と発表され、四つ目「気球・バルーン」とアナウンスされると、あれ、なんとここで「ビンゴ!」達成チームが現れました。Bグループです。想定外の早さでした。

Bグループのみなさん、やってみてどうでしたか?
「楽しいゲームをありがとうございました。やってみて何人か被る言葉が出たり、一人しかないキーワードもあったりと、佐賀にはいろんな魅力があるんだなと気づけたのが良かったです」

みんなで考えたことで、意外で多様な佐賀の姿が見えてきたようです。

佐賀料理を味わい語り合おう! サガ移住交流会

集合写真を撮った後は、佐賀料理を食べながらの交流会。
テーブルには佐賀の食材を使った美味しそうな料理とお酒、トマトジュースなどが並びます。
料理を作ってくれたのは、佐賀県の郷土料理で人気の東京・渋谷にある「おばんざいDININGみなみ」のオーナー田中みなみさんです。自身も佐賀県出身で腕によりをかけてくださいました。

「シシリアンライス」「魚ロッケ(ギョロッケ)」「さくらポークの塩煮」などの美味しい料理と、佐賀県ブランドの「光樹とまと」だけを使った完熟トマトジュースなどが振舞われました。
参加者の皆さんはほとんど初めて会った方ばかりでしたが、ゲストの辻さんや県庁職員、スタッフさんたちとの佐賀話もはずみ料理が進みます。子どもたちも楽しそう。

交流会の最後は佐賀の子育てにまつわるクイズ大会です。佐賀県の子育て応援キャラクターの名前は何?(答えは、さがっぴい)など全3問が出題され、全問正解者の中から3名に特産品がプレゼントされました。
そしてにぎやかな雰囲気の中、交流会は終了です。

さが移住サポートデスク東京相談員の矢野さんと佐賀県庁の副島さんから、最後にひと言どうぞ。

「子どもも大人も暮らし良いまち 佐賀への移住は、私たちへご相談ください」

■主催/佐賀県
■共催/認定NPO法人ふるさと回帰支援センター
■後援/複住スタイル、佐賀新聞社

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