どの家庭でも使用する機会の多い水道水。手を洗うだけでなく、普段の飲み水や料理にも利用する方がほとんどではないでしょうか。
日々、口にするからこそ、せっかくなら美味しい水を飲みたい!という方へ向けて、全国の「水道水の美味しさランキング」を紹介します。
【ベスト5】住民調査で判明!水道水が美味しく飲める県ランキング


ここでは、パナソニック株式会社が発表している、水道水に関する全国調査の結果を取り上げます。
「住んでいる地域の水道水は美味しいと感じるか」という質問に対し、「とても感じる」「まあまあ感じる」「あまり感じない」「全く感じない」の4択で回答を求めた結果、美味しいと感じる住民の割合が大きい県のランキングは以下のようになりました。
第1位 | 鳥取県 |
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第2位 | 富山県 |
第3位 | 新潟県/山梨県 |
第4位 | 長野県 |
第5位 | 熊本県 |
第1位:鳥取県
水道水を「美味しいと感じる」と答えた割合が最も大きかったのは鳥取県(78.0%)。
鳥取県の水道水は、カルシウムやマグネシウムなどのミネラルバランスが良く、まろやかで優しい口当たりが特徴です。
大山(だいせん)の清らかな雪解け水を水源としているため、消毒のために使用する塩素量も必要最小限。カルキ臭がなく、自然に近い美味しい水道水を飲むことができます。
さらに、鳥取県米子市では、米子市水道局が提供する「よなごの水」を販売中。大山の伏流水を水源に、加熱殺菌処理のみを施した水がボトリングされています。これが通常の水道水よりもさらにおいしいと評判なんだとか!
ふるさと納税の記念品としても手に入るそうなので、まずは一度試してみてはいかがでしょうか?
第2位:富山県
水道水が美味しいと答えた人が次に多かったのは富山県(77.0%)。
日本海側に位置する富山県では、冬の間にアルプスの山々に積もった雪が、真夏でも冷たい飲料水を供給する豊富な水資源となっています。
水源から海までの距離が短いことや、山岳地の森林が緑のダムとして流入土砂を食い止めることで、淀みのない美しい川を保ち続けるのが美味しさの秘訣。
地質的にも、富山県は水を美味しくする条件が揃っているといわれています。水の中にある不純物を吸着・ろ過する働きを持つ花崗岩、うま味を生成するミネラル分が溶けだす岩石、その両方が富山県の地質には含まれているのです。
第3位:新潟県/山梨県
第3位は同率で新潟県と山梨県(74.0%)でした。
新潟県も、富山県と同じく、日本海側の降雪による雪解水が清冽な伏流水となって、美味しい水を家庭に運びます。
また、新潟県の水は日本でも有数の軟水。消化器に優しく吸収されやすい軟水は、日本人の体質とも合い、のどへの引っ掛かりもなくサラッと飲むことができます。
山梨県も豊かで良質な水を有しており、ミネラルウォーターの生産量は日本一を誇ります。富士山をはじめ、八ヶ岳や南アルプス、奥秩父といった雄大な山々に囲まれているため、「天然の水がめ」とも呼ばれています。
そんな土壌で育まれた水道水はまさにミネラルウォーター品質!山梨県内で「名水百選」と「平成の名水百選」に7ヶ所が選出されているなど、綺麗で美味しい水と縁が深い県となっています。
第4位:長野県
上水道事業(末端給水事業)と水道用水供給事業の2つの事業で、安心・安全な水を届けている長野県の水道水は第4位。
長野県では、良質な水道水を供給するために、水源となっている河川や深井戸の厳重な水質管理を行っています。
法律に定められた「水質基準項目(50項目)」だけでなく、さらに質の高い水道水を目指し、独自目標・調査も実施。川や湖沼を汚さないよう、住民へ呼びかけています。
第5位:熊本県
第5位には熊本県がランクイン。特に熊本市では、市民の水道水の100%を地下水で賄っています。豊富で清らかな地下水によって約74万人もの市民生活を支えている自治体は、日本全国でも他に例がありません。
この豊かな資源を守るため、昭和51年(1976年)に熊本市議会で「地下水保全都市宣言」が議決されました。これを始まりとした地下水保全対策として、市町村の枠を越えて各種調査や整備が続けられています。熊本地域の地下水を守るこうした取り組みは世界でも高く評価され、2013年3月に国連“生命の水”最優秀賞を受賞しました。
あなたの県は何位?水道水が美味しく飲める県ランキング一覧【47都道府県】
自分が住んでいる都道府県の水道水は、何位の美味しさなのか?
住民の率直な意見を反映した、水道水が美味しい県ランキングを一挙に発表します。
第1位:鳥取県 | 第25位:三重県 |
第2位:富山県 | 第26位:和歌山県 |
第3位:新潟県 | 第27位:愛知県 |
第4位:山梨県 | 第28位:高知県 |
第5位:長野県 | 第29位:山口県 |
第6位:熊本県 | 第30位:大分県 |
第7位:山形県 | 第31位:奈良県 |
第8位:北海道 | 第32位:福岡県 |
第9位:青森県 | 第33位:愛媛県 |
第10位:福井県 | 第34位:神奈川県 |
第11位:岐阜県 | 第35位:京都府 |
第12位:岩手県 | 第36位:東京都 |
第13位:島根県 | 第37位:滋賀県 |
第14位:石川県 | 第38位:岡山県 |
第15位:宮崎県 | 第39位:茨城県 |
第16位:静岡県 | 第40位:佐賀県 |
第17位:徳島県 | 第41位:兵庫県 |
第18位:鹿児島県 | 第42位:長崎県 |
第19位:宮城県 | 第43位:香川県 |
第20位:秋田県 | 第44位:埼玉県 |
第21位:福島県 | 第45位:大阪府 |
第22位:広島県 | 第46位:千葉県 |
第23位:栃木県 | 第47位:沖縄県 |
第24位:群馬県 |
参考:パナソニック調べ
どの県でも水道水を美味しく飲めるようにするには?簡単な5つの方法


水道水の美味しさランキングが下位だった都道府県でも、水道水にひと工夫をするだけで、誰でも簡単に美味しく飲める方法をご紹介します!
水を冷やす
一番手軽に水道水を美味しくできる方法は、なんと冷やすだけ!冷蔵庫に入れたり、氷を入れたりするだけでOKです。
一般的に、飲み物を美味しく感じる温度は、冷たい場合が5~10℃、温かい場合が60~70℃といわれています。したがって、水道水も10℃を下回る程度に冷やして飲むと、常温よりも美味しく飲むことが可能。
理由については、「細菌が繁殖しにくい温度だから」「冷たさで舌の感覚が薄れてしまい雑味を感じないため」「体温を下げさせるために脳から”冷たい=美味しい”と信号が出ているから」など、さまざまな説があります。
塩素の臭いも抑えることができるので、水道水に違和感を持つ方はぜひお試しください。
水を沸騰させる
水を沸騰させることで塩素を抜き、水道水のくさみを抑えることができます。水道水をそのままヤカンや鍋に入れ、火にかけるだけなので、こちらも簡単◎
沸騰時間は10分程度しっかり取ることで、健康リスクのあるトリハロメタンの増加を防げます。水蒸気が外に出やすいよう、蓋は外して沸騰させてください。
ただし、消毒効果のある塩素を除去しているので、沸騰させた水道水は早めに飲みきるようにしましょう。
水に木炭を入れる
水道水の中に炭を入れることでも、美味しく飲める効果を生むといわれています。
炭には無数の孔が空いており、この孔を通して水がろ過され、塩素や不純物が抜けていくのだそう。さらに、炭に含まれるマグネシウムやカリウムなどのミネラル成分が水に溶け出し、弱アルカリ性のミネラルウォーターを作ることができるとのこと。
炭の中でも特におすすめなのが「備長炭」。近年では、飲料水専用の備長炭も販売されており、ネットからでも購入できます。
水にレモン汁を入れる
水道水のカルキ臭を抑えるには、レモン汁も効果的!
レモンに含まれる豊富なビタミンCが塩素を中和させ、気になるにおいを緩和させてくれます。ただし、この方法も塩素による消毒作用を失うことになるので、その日中に飲みきるのがベストです。
また、レモンの爽やかな香りが水道水に移るため、味の好みに差が出るのも事実。いつもと少し違った水を飲んでみたい方におすすめの方法です。
浄水器を使う
少々費用はかかりますが、長期にわたって使用できる浄水器も便利です!
浄水器は主に、蛇口の先端に本体を直接取り付ける「蛇口直結型」、水栓に浄水カートリッジが内蔵された「水栓一体型」、シンクの上に本体を置く「据置型(シンクトップ)」、シンクの下に本体を置く「アンダーシンク型(ビルトイン型)」の4種類。
蛇口直結型が最も手ごろですが、ろ過流量が大きいのはアンダーシンク型(ビルトイン型)です。選ぶ基準は人によってさまざまですが、各メーカーでさまざまな浄水器を販売しているので、負担なく満足度が得られる塩梅を探ってみましょう。
水道水をそのまま飲める県で美味しく安全に暮らそう!
日々の生活に直結し、そのまま飲み水としても使用する水道水。口に入れる機会が多いからこそ、その美味しさや安全性には気を配りたいところ。
移住を検討する方は、水の恵みが溢れる地域で、美味しい水道水をいつでも楽しめる暮らしを考えてみるのもよいのではないでしょうか。