エメラルドブルーの海に囲まれた絶景の島、石垣島。豊かな亜熱帯の大自然を楽しめる一方で、便利な都市機能もあわせ持つ人気の移住先です。そんな石垣島では、年に2回ほど移住ツアーを開催。島での暮らしぶりを肌で感じられる石垣島の移住体験ツアーについて、詳しくお話を伺いました。
エメラルドブルーの海に囲まれた絶景の宝庫、石垣島
本島から飛行機で約1時間。沖縄県石垣市に属する島、石垣島。
西表島や竹富島などから構成される八重山諸島の中で2番目に大きい島で、八重山諸島の玄関口にもなっています。
エメラルドブルーにきらめく海と美しいサンゴ礁、河口域に広がる深緑のマングローブ林に、思わず息を飲むほどの美しい星空。
沖縄県最高峰の山である於茂登岳(おもとだけ)山頂からは、美しい石垣の海を一望できます。
吸い込まれそうなほどに透き通った石垣島の海。カヤックやシュノーケリング、ダイビングなどのマリンアクティビティを思う存分楽しめるのが魅力です。
石垣島の北東、平久保半島の最北端にある平久保埼灯台。青のグラデーションが美しい壮大なパノラマビューを楽しめます。2016年には日本ロマンチスト協会より「恋する灯台」に認定されました。
古くから景勝地として知られる玉取崎展望台。緑豊かな平久保半島から、サンゴ礁の発達した東海岸までをぐるっと見渡せます。
星まつりの様子。石垣島では88ある星座のうち84もの星座を仰ぎ見ることができます。石垣島を含む「西表石垣国立公園」は国内初の星空保護区にも認定されています。
海・山・川・空の4拍子が揃った、まさに大自然の絶景の宝庫。
「石垣島は美しい海や山、大自然を沢山残しつつ、観光でも大変人気の場所になっています。
特に、ダイビングでの人気は21年連続で国内第1位となっているんですよ。周辺には竹富町の個性溢れる離島が点在し、南国情緒を楽しむことができるのも魅力です。」
そう語るのは、一般社団法人ゆんたくガーデンの大倉さん。
一般社団法人ゆんたくガーデンは、石垣市と連携して移住支援活動を行う民間団体です。
移住希望者を対象に相談会や移住ツアーを開催するなど、石垣市への移住促進に積極的に取り組んでいます。
石垣市の魅力や移住支援について、大倉さんに詳しくお話を伺いました。
亜熱帯の大自然と便利な都市機能が共存
石垣島は、南部・中部・東部・西部・北部の5つのエリアに大きく分かれています。
豊かな大自然を余すことなく楽しめる石垣島ですが、エリアによっては都会的な生活も楽しめるそう。
「南部の市街地には、企業や住居地区、生活関連施設がまとまっています。石垣島は、通勤などに時間を労しない“職住一体型のコンパクトシティー”として移住人気の高い島なんです。」
【石垣島の5つのエリア】
- 南部:石垣島の中心地。スーパー・市役所・図書館・総合病院などが揃い、離島ながら便利な都会生活を満喫できます。
- 中部:ロハスな雰囲気の漂う農村エリア。市街地から車で15分ほどの地域で、生活の利便性も◎。
- 東部:赤瓦屋根にサンゴ塀の民家が軒を連ねる集落が残るエリア。伝統文化に対する意識も高いと言われています。
- 西部:県内随意一の観光スポットである川平湾や、夕焼けスポットとして人気の御神崎があるエリア。絶景を満喫できる地域として、お試し移住者にも人気。
- 北部:手つかずの大自然が残るエリア。離島らしいスローライフな暮らしに憧れる方にはぴったりの地域です。
実際に石垣島で暮らす移住者の方々からも、「自然が豊かで子育て環境が充実している」「離島でありながら生活環境が整っている」といった声が多く聞かれるとのこと。
島暮らしと生活の利便性、どちらも捨てがたいという方にとって、石垣市はまさにぴったりの移住先と言えそうです。
石垣島屈指の絶景スポットとして人気の川平湾。澄み切った青い海と白い砂浜、周辺に点在する緑の小島が美しい景観を描き出します。
石垣島西部の屋良部半島にある御神崎の夕焼け。心を空っぽにして、ただただ眺めていたくなる美しさ。
石垣島の中央に位置するバンナ公園。日本最南端のネイチャーパークで、展望台からはエメラルドブルーの海を一望できます。
グルメや伝統文化も石垣島の魅力!
沖縄といえば、南国フルーツや独自の食文化が有名ですが、石垣島ではどうなのでしょうか?
「ここ数年で1番おすすめしたのはパイナップルですね。年々品種改良が進んでいて、糖度が増したおいしいパイナップルを楽しめるんです。
マンゴーも引き続き人気で、お土産品としてもよく利用されています。ほかにも、島の近海で獲れる新鮮なマグロなんかも堪能できますよ。」
石垣島の太陽をたっぷり浴びて育ったパイナップル。甘さと酸味の絶妙なバランスが◎。
とろけるような甘さと濃厚な香りが魅力の石垣島産マンゴー。
また、石垣島にはおしゃれなカフェやレストランなどのグルメスポットも充実しているそう。
「内地で腕を振るってきた料理人の方々が、癒やしを求めて石垣島に移住するケースも多いんです。
島のゆったりとした環境の中で、みなさん料理を提供されていますよ。
特に、イタリアンやフレンチなどの西洋料理に関しては、かなり高レベルなテイストを楽しめます。」
海を眺めながら、地元食材を使った絶品グルメに舌鼓を打つ。そんなシーンを想像するだけで、なんだかうっとりとした気分になってしまいます。
最近ではサーターアンダギーが再び観光客の方々から人気で、石垣島でも行列のできるお店が見受けられるのだとか。
また、石垣島は「芸能の島」としても知られるほど、昔から伝統芸能が盛んな地域でもあります。八重山民謡や八重山舞踊など、地域の伝統芸能が大切に継承されています。
海神祭(ハーリー)や豊年祭(プーリィ)といった伝統行事も、住民が一体となって盛り上がりを見せるそう。
海神祭(ハーリー)は、航海の安全と豊漁を祈願する沖縄の伝統行事。石垣島では、石垣漁港・白保船着場・船越漁港の3ヶ所で同日開催されます。
毎年夏に行われる豊年祭。五穀豊穣と地域住民の健康を祈願する伝統行事です。
石垣市の移住支援の取り組み
観光客はもとより、移住者からも人気の高い石垣市。移住支援として、下記のようなさまざまな取り組みを行っています。
【石垣市の移住支援の例】
- 移住相談会・セミナー
- 移住体験ツアー
- 空き家バンクの運営
- 民間主導型ワーケーション施設の開設
- 離島保育士確保総合対策事業
- 結婚新生活支援事業
「石垣市では2018年から移住相談所を設け、これまでにたくさんの移住希望者の方をサポートしてきました。
移住体験ツアーも年に2回ほど行っています。
仕事紹介を中心としたツアーや、歴史文化にふれてもらうツアー、自然が残る過疎地などを巡るツアーなど、さまざまな形で石垣市の魅力をお伝えしています。」
2024年度は昨年と同様、北部地域を視察するツアーを開催するとのこと。
「自然の沢山残る閑静な北部は、移住希望者から人気のエリアでもあります。ただ、就労の場は南部に集中しているのが現状です。
ツアー的には、北部と南部で仕事や環境を比較してみてもらいたいと思います。」
石垣市の移住ツアーに参加するメリット
石垣市で年2回を基準に実施される移住体験ツアー。大倉さんに伺った、移住体験ツアーに参加するメリットをまとめてみました。
石垣島での働き方を知れる
石垣島にどのような仕事があるのかは、移住を検討するうえでの重要な要素のひとつ。
移住体験ツアーでは、ハローワークの職員が島内の求人数や職種などの現状を説明してくれます。石垣島での働き方のイメージを掴みやすくなるのが◎。
暮らしの雰囲気を掴める
移住体験ツアーを通して石垣島の自然や歴史文化に触れることで、島暮らしの雰囲気を感じることができます。
Webサイトだけでは分からない、石垣島のさまざまな魅力・注意点に気付くことで、移住後のギャップも減らせます。
石垣島の人々とつながれる
ツアーでは、交流会を通じて先輩移住者や地元の方々とのつながりを作ることもできます。ときには、石垣島での理想の暮らしについてアドバイスをもらえることもあります。
移住前から石垣島の人々とのつながりを持つことで、移住の心理的なハードルがぐっと下がるはず。
移住ツアー参加者の声
過去の移住ツアーに参加された方々からは、どのような感想が寄せられているのでしょうか?
【石垣市移住体験ツアー参加者の声】
- 体験ツアーに参加し、石垣島の自然や歴史分野に触れ、実際に島での暮らしのイメージを明確に持つことができました。
- ハローワークの職員による石垣市の職業の状況を説明してもらい、島で働くということの現実感が出てきた。
- 交流会で移住先輩者の生の声を聞くことができ、ネットなどでは得られない情報を得ることができた。
「移住体験ツアーのカリキュラムには、地域紹介や仕事体験、文化歴史を知るActivity、賃貸物件を見つけるコツ、地域の方との交流など盛りだくさん取り入れています。
通常の移住相談のほかにもぜひ、体験ツアーへもご参加ください。観光とはまったく違った島を感じられると思います。」
移住体験ツアーに参加して石垣島への移住に一歩近付こう
豊かで美しい自然とともに移住ライフを楽しめる石垣島。離島でありながら、便利な生活を送れるのも大きな魅力です。
そんな石垣島への移住を成功させるには、やはり前もって現地を知っておくことが欠かせません。
「暮らす」という視点を持って石垣島を見てみることで、旅行で訪れるだけでは分からない魅力や注意点に気付けるはず。
「石垣島に住んでみたい」「離島暮らしに興味がある」という方は、ぜひ石垣島の移住ツアーに参加して、リアルな島の暮らしを体感してみてください。
【石垣市の基本情報】
- 人口:49,801人(R6.4末時点)※年齢分布:年少人口7,938人・清算人口29,972人・老年人口11,891人
- 世帯数:26,480世帯
- 総面積:229.15K㎡
- 近年の転入者数:2023年4,270人、2022年3,291人、2021年3,266人
【石垣市の移住相談窓口】
- 一般社団法人ゆんたくガーデン TEL:0980-87-0002
- 石垣市移住定住支援ポータルサイト https://ishigaki-ijyu.com/
- 石垣市企画部ふるさと創生課 TEL:0980-87-9000