日本有数の温泉地である別府市は、大分県内では大分市に次ぐ第二の都市です。リモートワークが普及している現在、理想の土地へ移住を検討している人が増えているなか、別府市は温泉好きな人達から移住地として人気が出てきています。今回は、大分県別府市への移住について、メリット・デメリットなど、さまざまな点から解説していきます。
別府市(大分県)の基本情報
温泉地として全国的に有名な大分県別府市は、九州の北東部に位置し瀬戸内海に面している街です。高原や緑豊かな山々、別府湾に囲まれた美しい自然に恵まれています。
市内には、別府八湯と称される8つの温泉エリアが点在し、全国一位を誇る湧出量で環境や産業、医療、浴用などに活用されています。
大分空港からバスで約45分、福岡空港からはバスで約2時間で別府駅に到着できます。また、大分自動車道が別府市を縦に走っているため、他の市へのアクセスも良好です。
- 人口:113,230人(令和5年10月31日現在)
- 世帯数:62,791世帯(令和5年10月31日現在)
- 面積:125.34平方キロメートル
- 市の花:オオムラサキ
- 市の木:キンモクセイ・クスノキ
参考:別府市の人口|別府市
参考:別府市の面積及び人口・世帯数
別府移住のメリット|移住後の暮らしを快適にする4つのポイント
別府市に移住したくなる魅力、メリットは以下の通りです。
温泉がたくさんある
別府市の魅力と言えば温泉。大分県の温泉は、源泉総数、湧出量ともに全国1位です。温泉が身近にある街、別府市では歩いて温泉巡りができます。
別府市では市営の温泉施設など、気軽に温泉を楽しめる場所があるので、温泉好きには最高の移住先でしょう。
自然豊かな環境で暮らせる
別府市は、海や山があり自然豊かな環境です。海を眺めながら入れる温泉や、標高600mに位置する周囲を山に囲まれた志高湖など、自然を楽しめるスポットが数多く点在します。
志高湖では、季節によって変わる風景を眺めながら自然の中でキャンプができます。また、別府の街が一望できる九州最大級のロープウェイ「別府ロープウェイ」、別府湾の絶景が楽しめる東九州自動車道の別府湾サービスエリアにある「小ぶりな公園」など、楽しめるスポットが多いのも魅力です。
生活に必要な店が充実している
別府市には、スーパーやコンビニなどが充実しているため、買い物に困ることはありません。臨海地区に位置する人気ショッピングモール「ゆめタウン別府」は、飲食店をはじめとして文房具店や書店、ファッション店があります。
別府の中心部にある百貨店「トキハ別府」には、ブランドショップが入っており、また、その周辺には全国展開している人気コーヒーショップをはじめとした飲食店が多く立ち並んでいます。
子育てしやすい街である
別府市は子育てしやすい街なので、子育て世帯の家族にも移住先としておすすめします。
温かい雰囲気の中で子育てできるようにサポートしてくれる子育て支援センターや、子どもの医療費が無料になる子ども医療費の無料化など、子育て支援が充実しています。
さらに、子育て支援サイト「わくわく別府っ子」では、医療や教育などの情報を掲載しているので参考にしてみると良いでしょう。
別府移住のデメリット|失敗しないために注意したい3つのポイント
別府市には、たくさんの魅力がある一方で、いくつかの注意ポイントがあります。移住後に後悔しないように、デメリットについても理解しておきましょう。
道路の渋滞がある
別府市は観光地であるがゆえ、休日は道路の渋滞が発生します。国道10号線や県道11号線は、通勤ラッシュで混雑することも多いため、移動する際は時間に余裕を持っておくと良いでしょう。
公共交通機関が不便
大分県には地下鉄や新幹線が通っていません。他県へ行くためには高速バスか特急電車に乗らなければならないのが不便に感じるでしょう。
また、駅周辺は平坦ですが駅から離れると坂道が多いため、自転車での移動は厳しいでしょう。さらに、狭い道が多いため車で走る時は注意が必要です。
娯楽施設が少ない
都会に比べると、若い人たちが遊ぶ場所が少ないため、移住後にギャップを感じることもあるでしょう。大きな映画館がない、有名なアーティストのライブや大きなイベントなどが開催されることがないなど、物足りなさを感じることがあるかもしれません。
ただ、その分、騒がしさがない街だといえます。
大きなイベントなどは隣の福岡県福岡市で行われることが多いので、電車やバスなどで2時間ほどあれば移動可能です。
仕事の選択肢が少ない
別府市で仕事を探そうとすると、都会ほど選択肢が多くないと感じるでしょう。仕事を探したいときは、別府市が行っている無料相談窓口などを利用してみることをおすすめします。
別府市の移住支援制度・サポート
別府市への移住を検討するなら、移住に関する支援制度や受けられるサポートはどのようなものがあるのか確認しておきましょう。
移住や仕事、子育てなどに関する支援は多くありますが、ここではそのなかのいくつかを紹介するので参考にしてみてくださいね。
別府市移住支援金交付制度
別府市移住支援金交付制度とは、大分県外からの移住者で、条件を満たす者に支援金を支給する制度。
この制度は、職務上の転勤や出向、進学による一時的なものなどによる転入を除くこと、別府市に住民票を移す前に県外に在住していた期間など、さまざまな条件があるので確認が必要です。
別府市空き家利活用補助金交付制度
県外の市区町村に住んでいる者が、別府市に移住を目的に空き家バンクに登録されている物件に居住するためにかかる改修費用や購入費用の一部を補助する制度が別府市空き家利活用補助金交付制度です。
こちらに関しても、さまざまな条件があるので、この制度を利用したい場合は自分に当てはまるか確認しておきましょう。
別府市移住応援給付金交付制度
別府市は、近年、文化的・創造的な活動も盛んです。活動や制作の拠点を求めて、別府市へ移住してくるアーティストが増えています。そこで、市は、別府市移住応援給付金交付制度を設け、移住者を応援しています。
この制度が利用できるのは、大分県外から移住してきた者で、別府市の空き家バンクに登録されている物件に居住する者、または市が定める分野(芸術活動や映像・コンテンツ制作など)を主たる仕事とし、実績のあるクリエイターまたはアーティストであり、市長が認めた者です。
別府市空き家バンク
別府市では、市内に居住を検討している方を支援するため、空き家バンク制度を実施しています。空き家バンクでは、常に取り扱っている物件の情報をネットで確認することができ、気になる物件があったら実際に内覧が可能です。
おためし移住施設
おためし移住施設は、別府市への移住を考えている方を対象としたものです。1泊5,500円(税込み1棟貸し)、3泊以上12泊以内で利用できます。
施設は、平屋の1LDKと2階建ての2LDKの2軒あります。実際に別府市での暮らしを体験し、移住後の生活をイメージしてみましょう。
子育てに関する支援
別府市は、子育てに関する支援が充実しています。妊娠から出産、子育てをサポートする支援のなかには、小学校に入る前の子供や妊娠中の方がいる家庭に、子育て経験のあるボランティアが家を訪問してさまざまなサポートを無料でしてくれる家庭訪問型子育て支援 ホームスタートがあります。
訪問するのは研修を受けたボランティアで、週1回2時間程度で家事の手伝いや買い物や病院の付き添い、子どもの遊び相手などをしてくれます。さらに、妊娠中の方の悩みや不安を聴くなど、心に寄り添うサポートも行っています。
他にもさまざまな支援があるので、子育て世帯の方はチェックしておくと安心ですね。
大分県の支援制度
大分県では、仕事や生活についてのさまざまな支援制度があります。例えば、おおいた産業人材センターでは、専門のスタッフが就職に関する相談や県内企業に関する情報提供・仲介あっせんなどを行ってくれます。
移住に関しての支援は、大分県移住応援給付金や空き家活用事業などがあります。子育ての経済的支援は、3歳未満児の保育料が認可保育所などが第2子以降は全額助成となるなど、子どもを育てる世帯を支援しています。
参考:県の移住支援制度
支援制度をチェックして別府市への移住を検討しよう
今回は、別府市への移住について、メリットやデメリットや移住者が利用できる支援制度やサポートを紹介しました。
移住後、失敗したと後悔しないためには、別府市で利用できるおためし移住施設で別府市の暮らしを体験してみるのがおすすめです。インターネットだけでは感じることができないことが、実際の生活では感じることができるはず。
また、今回紹介した支援制度以外にもさまざま支援制度があるので、市の相談窓口などを使って探してみてくださいね。