移住を考えるとき、大きな出費の一つとなるのが引っ越しにかかる費用です。しかし、国の地方創生移住支援金や自治体独自の補助金を活用すれば、条件によっては負担を大幅に軽減できます。
ただし、制度の種類や金額、対象条件はわかりづらいものも多くあり、知らないまま進めると、数十万円単位で損をしてしまうこともあります。
この記事では、引っ越し補助金の基本から支給額の考え方、静岡市・南あわじ市の具体事例を交え、費用を軽減するためのポイントをわかりやすく整理します。


引っ越しで利用できる補助金・支援制度の種類
移住に伴う引っ越しでは、国と自治体が用意する複数の補助金・支援制度を利用できる可能性があります。各制度は目的や対象、支給額が異なるため、まずはどのような種類があるのかを把握することが重要です。ここでは、代表的な国の制度と自治体独自の支援策を整理します。
国が実施する「地方創生移住支援金」とは
地方創生移住支援金は、国と自治体が連携して支給する支援金制度です。東京23区在住者、または東京圏に住み東京23区へ通勤していた人が地方へ移住するケースなどが対象です。主な目的は、都市から地方への人の流れをつくり、地域の担い手を確保することにあります。
支給額は単身世帯と複数人世帯で異なり、世帯移住の場合は100万円が上限となるケースが多く見られます。就業や起業、テレワークなど、移住後の活動内容が要件として定められている点が特徴です。具体的な居住地や通勤地の条件は、自治体ごとに細かく定められています。
自治体が実施する家賃補助・転居補助について
自治体独自の家賃補助や転居補助は、移住者が新しい住まいを確保しやすくするための制度です。家賃の一部を一定期間補助するものや、引っ越し費用、住宅の初期費用を補助対象とするものなど、内容は自治体ごとに異なります。
国の移住支援金と比べると金額が少ないこともありますが、要件次第では複数の支援制度を併用できるため、総額として大きな支援につながるケースもあります。
引っ越し補助金はいくらもらえる?支給額と対象費用の考え方


引っ越し補助金を検討する際に気になるのが「実際にいくらもらえるのか」という点です。補助金には上限額や補助対象となる費用が定められており、想定どおりの金額を受け取れるとは限りません。ここでは、支給額の考え方と対象費用との関係を整理します。
引っ越し費用の内訳と補助対象になりやすい項目
引っ越しにかかる費用には、引っ越し業者への支払いだけでなく、家賃の初期費用や仲介手数料、場合によっては住宅改修費などが含まれます。
補助金制度では、これらのうち、移住や住宅確保に直接関係する費用が対象となる傾向があります。一方、家具や家電の購入費などは対象外となることが多いため、どこまでが補助対象になるのかを事前に確認することが重要です。
補助金の上限額と自己負担のバランス
注意すべき点として、補助金には上限額が設定されており、上限いっぱいの金額が必ず支給されるわけではないということを認識しておきましょう。実際の支給額は、補助対象となる費用の金額と、制度が定める補助額の範囲で決まります。
また、制度によっては後払い方式となるケースが多く、いったん自己負担で支払う必要が生じる可能性もあります。上限額と自己負担の関係を理解し、しっかりとした資金計画を立てましょう。
移住者向け引っ越し補助金の対象条件
引っ越し補助金は、移住を希望するすべての人が無条件で利用できるわけではありません。多くの制度では、世帯構成や居住地、就業状況などの条件が設定されています。ここでは、対象になりやすい条件や事前に確認しておきたいポイントを見ていきます。
対象になりやすい世帯・条件の例
単身者や夫婦世帯、子育て世帯は多くの制度で支給対象となっています。子ども加算など、支給額が増える場合もありますが、条件付きで設定されるのが一般的です。さらに、移住前の居住地や就業状況、移住後の定住意思などが主な条件となっています。
申請前に確認したい注意点
多くの自治体制度に共通して、補助金の申請では、タイミングや手続き方法が重要になります。制度によっては、転居前の申請が必要なものや、年度ごとの予算上限到達により受付を終了している場合があるためです。
また、必要書類に不備があると支給されない可能性があるため、自治体の公式情報を確認し、早めに窓口へ相談しておくと安心です。
自治体ごとの引っ越し補助金事例
引っ越し補助金の内容は自治体ごとに大きく異なります。実際の事例を知ることで、支給額のイメージや制度の特徴を具体的に理解しやすくなるでしょう。ここでは一例として、静岡市と南あわじ市の代表的な支援制度を紹介します。
【静岡県】静岡市「移住者住宅確保応援補助金」の概要


静岡市では、移住者が住宅を確保する際の負担を軽減するため、「移住者住宅確保応援補助金」を実施しています。世帯移住には上限100万円が設定されており、子どもがいる世帯では加算がある点が特徴です(※上限額や加算条件は年度や制度改正により変更される場合があります。最新情報は各自治体の公式サイトでご確認ください)。
引っ越し費用だけでなく、住宅確保に関わる費用全体を支援対象としているため、移住初期の負担を大きく減らせる制度といえます。


【兵庫県】南あわじ市「定住促進空き家活用支援事業補助金」の概要
南あわじ市の定住促進空き家活用支援事業補助金は、空き家を活用して移住・定住する人を支援する制度です。この制度では、住宅の改修費や家財処分費、引っ越し費用の一部が補助対象となります。また、引っ越し費用だけでなく改修費なども合算できるため、合計で100万円を超えるケースもあります。
空き家を前提とした制度のため、住まい選びと補助金を同時に検討できる点が特徴です。


引っ越し補助金の申請の流れ
引っ越し補助金を確実に受け取るためには、正しい手順で申請を進めることが重要です。制度ごとに細かな違いはありますが、基本的な流れは共通しています。ここでは、申請から支給までの一般的なステップを確認します。
支給までの基本ステップと必要書類
引っ越し補助金の申請は、窓口での事前相談→申請書提出→審査→支給という流れが一般的です。必要書類には、住民票や賃貸契約書、引っ越し費用の領収書などが含まれます。自治体ごとに求められる書類や期限が異なるため、早めに確認し準備しておくことが大切です。
移住を検討する人が知っておきたい引っ越し補助金の活用まとめ
移住のための引っ越し補助金は、大きく分けて「国」と「自治体」の制度が存在します。それらの種類や条件を正しく理解し、適切な支給を受けることで、費用負担を大きく軽減できます。自分の状況に合った支援制度を早めに調べ、計画的に活用することが、安心して新しい暮らしを始める第一歩になります。













