“ひと嗅ぎ惚れ”で決めた二拠点生活。元フジテレビアナウンサー富永美樹さんの「ワクワクし続ける」選択

元フジテレビアナウンサー 富永美樹さん

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フジテレビの人気アナウンサーとして多忙な20代を駆け抜けた富永美樹さん。現在は東京中心にフリーアナウンサーとして活動しながら、山梨県・富士山の麓で庭事業を扱う「niwa to ki」代表として、二拠点生活を実践しています。華やかなテレビ業界で感じた葛藤から、直感で決断したもうひとつの居場所。そして50代で踏み出した起業まで、「ずっと好きにワクワクしていたい」と語る富永さんの体験談を伺いました。

目次

アナウンサーの仕事は充実も、どうしても周りと比べてしまう自分

元フジテレビアナウンサー 富永美樹さん

華やかなテレビ局アナウンサーとして、数多くの番組を担当し多忙な時期を過ごした20代。仕事は情熱とやりがいに溢れていた一方、本人は周囲の優秀な先輩たちと常に自分を比べてしまい、人知れず葛藤を抱えていたと言います。

――明るく朗らかな富永さんは、常に自分らしく生きている印象ですが、その原点はどこにありますか?

高校3年生の時のアメリカ留学ですね。英語も話せないままニューヨーク州の田舎町に放り込まれて、まさにサバイバルでした。でも、現地の温かい人たちに囲まれて「人と人が寄り添って温かく生きる」素晴らしさを肌で感じました。未経験のチアリーディングに挑戦したりする中で、「自分だけの力で生き抜けた」自立心が芽生えたんです。

――フジテレビのアナウンサー試験でも、自分らしさを貫かれたそうですね

両親からもらったスーツ代で、紺色ではなく勝手にレモンイエローの服を買いました。周りがロングヘアの中、ショートカットにして自分らしさを演出したんです。華やかな候補者たちを見て「受かるわけがない」と開き直って、伸び伸びと振る舞った結果、合格できました。

元フジテレビアナウンサー 富永美樹さん

――念願だったアナウンサー生活はいかがでしたか?

20代前半は気力も体力もあったので、忙しさ自体は全く苦ではありませんでした。色々な仕事をさせていただき、やりがいを感じていたんです。ただ、周りの素晴らしい先輩たちと自分を比較してしまい、「自分はなんて出来が悪いんだ」とコンプレックスを抱えていました。

――忙しさなどの境遇より、自分自身の中に悩みがあったのですね

いつまでも新人のようだと言われ、芸人さんたちにも可愛がっていただきました。最後の2年間は希望していたスポーツの現場に行けましたが、やはり他人と比較せずにいることが難しくて。自分の小さな失敗が全国に伝わる申し訳なさや、成長の遅さに悩み、「一度立ち止まりたい」と思うようになったんです。

“ひと嗅ぎ惚れ”で富士山へ。仕事も生活も優先する二拠点の選択

元フジテレビアナウンサー 富永美樹さん

心のゆとりを求めて専業主婦となった後、大自然の魅力に目覚めた富永さん。フリーアナウンサーとして復帰後、東京の仕事と両立できる「二拠点生活」の舞台に選んだのは、富士山の麓でした。

――そこから、東京と山梨の二拠点生活を選択されます。経緯を教えてください。

27歳で結婚したのを機に退職し、まず「家庭を守る」主婦に専念しました。その後、夫と愛犬とキャンピングカーで各地を巡るうちに、大自然の中にいる自分の方が、心地良く素直でいられると気づいたんです。30代後半でフリーアナウンサーの仕事を再開して、東京で疲れが溜まっても、自然の中に身を置くと頭が切り替わる。この「切り替え力」の効果を実感して、もう一つ拠点が必要だと確信しました。

――なぜ、富士山の麓を選ばれたのですか?

色々な場所を探しましたが、子どものころに何度か連れてきてもらった富士山がやっぱり好きで。今の土地を紹介されて車を降りた瞬間、「この空気を吸いながら生きていきたい」と直感しました。まさに一目惚れならぬ、“ひと嗅ぎ惚れ”でしたね。

niwa to ki terrace(ニワトキテラス)外観

――移住することに不安はありませんでしたか?

だからこそ「二拠点」なんです。東京の家は残したまま、もう一軒の拠点を持つことで退路を断たない。仕事がある時は東京、ない時は山梨。もし地元に馴染めなくても東京に戻ればいいと思えば、不安はありませんでした。

――実際に始めてみて、いかがでしたか。

直線ばかりの東京と違い、入り組んだ自然に囲まれた生活は、私に非常に合っていました。東京から1時間半、車を走らせて森の空気を嗅ぎ、ムササビが飛ぶような環境に身を置くと、「生きているだけでいいじゃないか」と思えるんです。東京で少しぐらい失敗しても、「あちらが本当の私だし」と割り切れるようになった。他人と比べることもなくなりました。

心身を整える発酵食と植物。50歳を前に見つけた新たな夢

元フジテレビアナウンサー 富永美樹さん

40代で体力の限界を感じて「発酵マイスター」の資格を取得。さらにコロナ禍で没頭した庭づくりがきっかけとなり、50歳を前に富永さんは新たな夢へと歩み始めます。

――山梨での生活を始めてから、心身の変化はありましたか?

40代になって海外ロケなどで体力の限界を感じ、食生活を改善しようと「発酵マイスター」の資格を取りました。山梨の人たちと味噌を作ったり発酵食品を生活に取り入れた結果、55歳の今が一番元気です。

――植物のお世話もされるようになったそうですね。

植物は最高ですね。東京の仕事は脳をフル回転させますが、植物は成長がゆっくり。日々少しずつの変化を観察して、無心でお世話することは、メンタルの切り替えに非常にいいんです。コロナ禍で東京に戻れず山荘(山梨の家)にいた時は、庭でガーデニングに没頭しました。不安な世の中で、花を植えたり木を育てたりしたことが、心を休ませてくれたんです。

――それが起業のきっかけになったのでしょうか。

この「お庭ライフ」をもっと多くの人が楽しめば、みんなの心がより豊かになるのでは、と思ったんです。アナウンサーとして30年、やりたいことは一通りやり尽くした感があった。だから、新しいチャレンジを求めていたんでしょうね。「順風満帆ほどつまらないことはない」のが私の持論。試練を乗り越えて一歩ずつ階段を上がり、パワーアップしていく次の経験が必要だったんです。

ゼロからの会社経営「niwa to ki」。「好きを絶対」にして生きる

niwa to ki terrace(ニワトキテラス)の看板

2022年には、庭と外構の「niwa to ki 株式会社」を設立。未経験から経営者となり、自ら営業に駆け回る日々。その中で見つけた仕事の面白さと、自分らしく生きる意味。そして、若い世代に贈るメッセージを聞きました。

――設立された会社「niwa to ki」では、どのようなお仕事をされていますか?

コロナ禍で地元の友人と繋がり立ち上げたのですが、庭のデザインや外構を手がける会社です。河口湖の近くでは、デザインしたお庭に観葉植物や雑貨を集めた「niwa to ki terrace(ニワトキ テラス)」というガーデンショップも運営しています。最近では店舗のディスプレイやホテルのロビーの空間演出など、ありがたいことに仕事の幅も広がってきました。

――アナウンサーと全く違う分野での起業ですが、苦労もありましたか?

経営は全くの素人だったので、最初の3年間は毎日胃が痛む思いでした。自分でハウスメーカーへ営業に行き、名刺を持って挨拶回りもしています。1万円を売り上げることの重さを痛感しましたね。でも、アナウンサーという仕事を受ける立場ではなく、自ら仕事を作り出して能動的に動けるようになったのは、私にとって大きな変化でした。

niwa to ki terrace(ニワトキテラス)店内

――新しい挑戦を続ける富永さんですが、これから先の未来について教えてください。

私には常に新たなチャレンジが必要で、何歳になっても自分にワクワクしていたい。これまでも、やりたい時にやりたいことをやってきました。私が人生を楽しめるのは、常に新しい自分にワクワクしている時なんですよね。ジャンルは違えど、好きなものを仕事にしている点では、アナウンサーも庭の仕事も同じ。これからも、自分のライフスタイルと直結したワクワクを続けていきたいです。

――最後に、これからの生き方に悩んだり移住も考える、若い読者へメッセージをお願いします。

「好きが絶対だよ」と言いたいです。私はここが好きだから住むし、この仕事が好きだからやる。好きという情熱があれば、SNSの時代でも誰に何と言われようと気にならなくなります。やるなら全力でやる、そしてダメだったら戻ればいい。フレキシブルでいいんです。
自分の「好き」を信じて、自信を持って楽しめることを選んで欲しい。私も東京にいたら起業なんて考えなかったはずです。場所が変われば自分も変わる。新たな自分を見つけたければ、場所を変えるのは本当にオススメですよ。

元フジテレビアナウンサー 富永美樹さん

富永美樹(とみなが・みき)
フリーアナウンサー。1998年、シャ乱Qまことさんとの結婚を機に、フジテレビを退社。40代で東京と山梨の二拠点生活をスタートし、富士山のふもとで庭づくりの会社「niwa to ki 株式会社」の代表も務める。環境省「つなげよう、支えよう森里川海」アンバサダー。

niwa to ki terrace(ニワトキテラス)
〒401-0301
山梨県南都留郡富士河口湖町船津6895
営業時間・定休日の最新情報はInstagramをご覧ください
https://www.instagram.com/niwatoki_terrace/

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