高知空港から車で約1時間半、山道を越えた先に大川村があります。 大川村は人口約350人の“日本で二番目に人口の少ない村”(離島を除く)。高知県の最北端に位置し、標高1,000m以上の山々に囲まれた自然豊かな地域です。
今回は大川村の青年団の活動が全国的にも注目されているため、お試し滞在施設に1泊させていただき、その理由をお伺いしました。朝起きると目の前には、朝日にあたる早明浦ダム湖面が広がっていて、大川村でしか楽しめない景色を味わうことができました。
参考:移住体験(お試し滞在施設を利用)してみませんか?|大川村役場


今回の記事では、大川村を長年支えてきた「青年団」団員の皆様の活動や想いについて紹介します!
大川村のヒトを繋げ続ける「青年団」


高知県大川村には、地域の伝統と絆を守りながら未来を繋ぐ「青年団」があります。昭和30年代後半に発足した青年団は、様々な活動を引き継ぎ、世代ごとに展開してきました。
青年団は主に大川村でのお祭り・行事の運営を担う、村に欠かせない存在です。特に象徴的なのが、地域内外を巻き込むイベント「謝肉祭」。このお祭りは、年間約50頭しか生産されない“幻の牛”大川黒牛や、「土佐はちきん地鶏」が炭火焼BBQで堪能できる超人気イベント。今では村の結束を深めるきっかけとなっています。
ちなみに! 「謝肉祭」の初期には、牛をまるごと一頭丸焼きにしていました。 当時の青年団では、交代しながら夜通し、寝ずの番をしていたとのこと!大変だったと思いますが、現代では見られない光景を想像してワクワクしちゃいます!


大川村では、現在に至るまで団員の皆さんの「やってみたい」が様々な形で実現し、継承されてきました。最近ではバレンタインのイルミネーションなど、季節に合わせた新しい企画にも挑戦。多くの世代が楽しめる場を、変わらず作り続けています。 大川村に住む子どもたちが「自分の村を誇りに思い、いつか戻ってきたい」と思える環境作りが、青年団の活動の根底にあります。
幼いころから青年団に憧れを抱き、一度村を離れても「いつか青年団に入りたい」「青年団に入るために大川村へ帰る」と帰ってきた団員もいます。それぞれの世代に、集う場所があり、村への想いを伝え合う場所が大川村にはあるのです。


実は、大川村マップには「自動販売機」の星印があります。最初は、なぜこの印があるのか不思議でしたが、歴史を聞いて納得!現在では青年団のためだけの集会所がありますが、集会所がなかった時代は、村に点在する「自動販売機」周辺に集っていたそうです。村民の皆さんにとって大切な場所であったと知ることができて、長年続く文化を忘れない、村全体の一体感も感じられました。
参考:大川村のこと | 日本一人口が少ない高知県・大川村の公式情報サイト「でぃぐ!大川村」
これからの青年団へ
大川村青年団は、主催イベントでなくても、大川村内で行われる敬老会での赤飯炊きや成人式の準備など、様々な活動で数十年間村を支え続けています。




『より自信を持って、堂々と「大川村出身です」と村民の子どもたちに言って欲しい』『そのために村の歴史を勉強する時間を作っている』。近藤さん、朝倉さんからお伺いし、大川村への深い愛着と、未来への想いが、とても印象的でした。




地域の課題を直視しながら、若者の主体性を尊重する形で次世代の村民、団員を育てる意識を語っていただいた大川村青年団の皆さん。地域の人々との絆を大切にしながら、新たな仲間と共に未来を築く強い意志が感じられました。
大川村青年団 OG:近藤京子さま、朝倉理恵さま
大川村青年団 団長:和田幹生さま
インタビューにご協力いただきありがとうございました!
学生編集部:髙本しおん

