大自然が広がる北の大地、北海道。道庁所在地である札幌は、四季折々の自然と都会的な暮らしを同時に楽しめる人気の移住先です。本記事では、札幌に移住したいと考えている方に向けて、札幌暮らしのメリットと現実をはじめ、おすすめの居住エリアや支援制度について詳しく紹介します。
北海道札幌市の基本情報
北海道の道庁所在地である札幌市(さっぽろし)は、観光資源と自然に恵まれ、国内外から観光客が押し寄せる魅力満載の都市です。
明治のはじめ、政府は北海道を開拓するための拠点を札幌に置きました。その後、札幌は農業や林業、石炭鉱業の発展とともに経済的な成長を遂げ、現在では人口190万人を超える大都市となっています。
毎年2月に世界三大雪まつりのひとつである「さっぽろ雪まつり」が開催されたり、ウィンタースポーツが盛んであったりすることから、冬の魅力が語られることの多い札幌。
実際には、ライラックが咲き誇る春や、ポプラ並木の紅葉が美しい秋など、年間を通して人々を魅了する豊かな自然が広がっています。
人口:1,968,641人
世帯数:995,959世帯
面積:1,121.26㎢
市の花:スズラン
市の木:ライラック
参考:人口統計|札幌市
参考:さっぽろのあらまし|札幌市
札幌に移住するメリットは?都会と自然のバランスの良さが魅力!
移住者を魅了してやまない札幌。中心街で都会的な生活を楽しみつつ自然をすぐそばに感じながら暮らすことができる点が、人気の理由のひとつと言えるでしょう。
ここでは、札幌に移住するメリットを5つ紹介します。
札幌の中心街は都会的で利便性が高い
札幌駅の目の前には、多くのショッピングモールが建ち並んでいます。日常生活に必要なものはすべて手に入ると言っても過言ではなく、飲食店もたくさんあるため、日々の暮らしで不便を強いられることはまずないでしょう。
また、教育機関や医療施設が充実しているため、子どもがいる家庭でも安心して暮らすことができます。
公共交通機関も発達しており、市内の移動はとてもスムーズです。都会的な暮らしに慣れている方でも、ストレスなく生活することが可能です。
家賃相場が安い
札幌は、東京や大阪といった他の主要都市と比べ家賃相場が安いです。
東京23区だと20万円の家賃を出さないと住めないような3LDKの部屋も、札幌では10万円以下で借りることができる場合もあります。
家賃を安く抑えることができる点は、移住するうえで大きなメリットとなるでしょう。
主要都市への移動手段が充実している
札幌から道内外の主要都市へは、簡単にアクセスすることが可能です。
道内の函館や旭川、帯広、釧路、稚内といった各都市へは、特急列車を使って乗り換えなしでアクセスすることができます。
また、札幌〜新千歳空港間は、乗る電車によっては約30分で移動することができます。
新千歳空港からは、東京や大阪、名古屋、仙台、福岡といった日本の各都市だけでなく、アジアの主要都市にも飛行機が多く飛んでいるため、旅行や出張の際に困ることは少ないでしょう。
食べ物やお酒がおいしい
イクラやウニ、ホタテといった海鮮のほか、ラーメン、ジンギスカン、スープカレーなど、名物やご当地グルメが数多く存在する北海道。
札幌では、これらの食べ物を身近なお店で手に入れたり、食べに行ったりすることが可能です。
また、北海道では北の大地ならではのビールや日本酒、ワイン、ウイスキーといったお酒が数多く生産されています。
食べることや飲むことが好きな方にとって、北海道のグルメが簡単に手に入る札幌は天国とも言えるでしょう。
自然を身近に感じられる
札幌市内には緑豊かな場所が多く存在し、自然を身近に感じることができます。
大通公園や円山公園をはじめ、少し足を延ばせば広大な自然を満喫できる支笏湖(しこつこ)や定山渓温泉(じょうざんけいおんせん)など、心身ともにリフレッシュできるスポットが充実しています。
また、ウィンタースポーツが好きな方にとっては、車を20〜30分走らせればスキーやスノーボードを楽しむことができる点も、大きな魅力となるでしょう。
後悔しないために!札幌移住の現実を知っておこう
札幌移住を考えるにあたっては、良い面だけでなく現実もしっかりと見ることが大切です。
事前に札幌の生活環境や実情を知っておくことで、実際に移住したときに後悔する可能性を減らすことができます。
寒さが厳しく光熱費が高い
札幌の冬はとても寒いです。冬場に晴れることが多い太平洋側の地域から移住する方は特に、想像以上の寒さに覚悟しておくべきと言えるでしょう。
また、冬場は基本的に暖房を24時間つけっぱなしにする必要があるため、「目が飛び出るほど電気代が高い…」なんてことが起こる可能性もゼロではありません。
移住を考えるうえで、寒さ対策による光熱費の高さには十分注意しましょう。
車がないと移動に困る場合がある
住むエリアによっては、公共交通機関の便が良くない場合があります。そういったエリアでは、地元住民も車を所持している方が多数派でしょう。
また、冬場には大雪の影響で路線バスが遅れることも珍しくないため、バスを頼りに生活することを考えている場合は少し注意が必要です。
車を持っていない方にはイメージしづらい部分ではありますが、車の維持費が毎月かかってくる可能性を考慮したうえで住むエリアを検討しましょう。
通販を利用する際は荷物の到着日に注意
生活に必要なものは札幌の中心街で問題なく手に入るとはいえ、通販サイトなどを利用して買い物をすることもあるでしょう。その際に注意したいのが荷物の到着日です。
本州では商品を注文した次の日に届くのが当たり前という地域もありますが、札幌ではそうではありません。
商品の注文先によっては、北海道に荷物を送る場合、本州とは異なる配達日数や送料の規定を設けていることもあるので、注意が必要です。
【目的別】札幌移住のおすすめエリア3選
ひと口に札幌といっても、にぎやかな中心街から自然に囲まれた住宅街まで、さまざまなエリアが存在します。
住むのに特におすすめなのは、札幌中心エリア、円山公園エリア、新札幌エリアの3つです。それぞれのエリアの特徴を詳しく見ていきましょう。
都会と自然の両方を楽しみたいなら|札幌中心エリア
札幌駅からほど近いエリアです。さっぽろテレビ塔や大通公園など、主要スポットが多く存在します。
カフェやショッピングを気軽に楽しむことができる一方、自然に触れることも可能なエリアとなっているため、都会と自然の両方を楽しみたい方に特におすすめです。
札幌駅が近いため、車を持たずに暮らしたいという方にも向いているでしょう。
落ち着きのある暮らしをしたいなら|円山公園エリア
円山公園を中心とする、おしゃれな雰囲気のレストランや住宅街が広がるエリアです。
JR札幌駅から札幌市営地下鉄の円山公園駅までは、乗り換えや徒歩移動の手間があるものの、トータル20分ほどで到着します。
歓楽街からは一歩離れ、落ち着いた暮らしを楽しみたいという方におすすめです。
家族で住むなら|新札幌エリア
生鮮食品や生活用品が揃うショッピングモールをはじめ公園や水族館がある、家族連れにおすすめのエリアです。
JR新札幌駅と札幌市営地下鉄新さっぽろ駅の2駅が利用でき、JR札幌駅までわずか10分、乗り換えなしで行くことができます。
新興住宅街が広がり、今後も開発が進む予定の変化に富んだ街であるため、長く住んでも飽きずに暮らすことができるでしょう。
札幌移住で利用できる支援制度
最後に、札幌市の移住支援制度を4つ紹介します。
移住支援金
「移住支援金」は、国・北海道・札幌市が共同で行っている支援制度です。
東京圏で暮らす人が札幌市に移住した場合、単身の場合は60万円、世帯の場合は100万円が交付されます。
交付には条件があるため、詳細は必ず市のホームページを確認してください。
住まいに関する支援制度
札幌市にはさまざまな「住まいに関する支援制度」があります。
中でも注目すべきは、高断熱・高気密住宅を建てる方を対象とした「札幌版次世代住宅補助制度」です。
適用の条件や詳細、その他の制度について知りたい方は、こちらのページよりご確認ください。
U・Iターン支援
札幌市は、JR東京駅近くに「札幌UIターン就職センター」を開設しています。
北海道外からUIターン就職を希望する方に対し、キャリアコーディネーターが就職相談に乗り求人を紹介する、といった採用支援を行っています。
「札幌に移住したいけれど、就業面での不安がある」という方は、ぜひ活用してみてください。
北海道空き家情報バンク
「北海道空き家情報バンク」は、空き家に住みたい人に道内の空き家情報を提供する取り組みです。
住宅に関する費用を抑えたいと考えている方は、この取り組みをチェックして空き家に住むことを検討してみてはいかがでしょうか。
札幌移住で理想の暮らしを手に入れよう
札幌市は、都会の便利さと豊かな自然の両方をあわせ持つ魅力あふれる街です。
鉄道や飛行機といった公共交通機関が発達しており、道内外の主要都市へ簡単にアクセスすることができます。
今回紹介したメリットと現実を踏まえ、理想とする暮らしが札幌で叶えられるかどうか考えてみてください。移住前には必ず現地を訪れ、ご自身で札幌の魅力を確かめてみてくださいね。