首都圏からの移住先として人気のある街が、栃木県那須塩原市である。那須塩原移住の魅力はどんなところにあるのだろうか?
この記事では、街の魅力や暮らしのメリット・デメリットに加え、那須塩原市への移住で申請できる補助金・助成金についても紹介する。
栃木県那須塩原市(なすしおばらし)の基本情報
那須塩原市は、黒磯市、西那須野町、塩原町の3市町村が合併することで誕生した、比較的新しい市である。
昔は水不足の激しい地域であったが、明治期の那須疎水事業や、昭和後期の那須野が原開拓建設事業によって安定した灌漑用水の供給が可能になり、農業生産が可能となった。
一方で、その後は那須高原や塩原温泉を活用した観光業が盛んとなり、合併に際してはその知名度を生かした市名が採用されたという経緯がある。
移住先として人気の那須塩原市だが、住み始める前にメリットやデメリットを確認しておこう。
- 人口 115,210人
- 世帯数 14,121戸
- 面積 592.74平方キロメートル
- 市の木 マツ
- 市の花 ヤシオツツジ
那須塩原移住のメリット
那須塩原移住のメリットには次のようなものがある。
- 人間関係の距離感が選べる
- 首都圏までのアクセスが良好
- 夏でも過ごしやすい気候
人間関係の距離感が選べる
地方移住では、基本的に都会暮らしよりも人間関係が密になりやすい。
互いに協力して生活していくという感覚が強いという土地柄もあるが、移住者が少ないと在来住人に「よそ者」という感覚が出てしまうことがある。
その結果として過干渉を受けたり、疎外されてしまったりするケースがあるのだ。
しかし、もともと観光地としての側面が強い那須塩原は、いろいろな人が出入りすることの多い土地柄であり、形成されているコミュニティーに属するかどうかを選びやすい環境が整っている。
地方で生活したいが地域住民との交流は最低限で良いと考えている人に、特におすすめである。
首都圏までのアクセスが良好
那須塩原には東北・北海道新幹線の駅がある。これを使えば、1時間弱で東京駅までアクセスできる。
毎日の通勤に使うというのは現実的ではないが、週に1、2回程度首都圏へ出勤するような生活は十分に可能だ。
夏でも過ごしやすい気候
那須塩原は、標高の高い市である。そのため、8月でも平均最高気温は29度と、都心部に比べてかなり過ごしやすい気温である。
那須塩原移住のデメリット
一方で、以下のようなデメリットもある。
- かなり雪が積もるエリアもある
- 思いのほか生活費がかかることも
- マリンアクティビティへのアクセスは悪い
かなり雪が積もるエリアもある
冬は関東平野の中ではかなり寒い地域となり、雪が積もるエリアもある。スキー場もあるほどなので、山近くではそれなりの降雪が予想される。
那須塩原に移住する際は、市内だけでなくその土地にどの程度の雪が降るかを調べておくと良いだろう。
思いのほか生活費がかかることも
那須塩原に限ったことではないが、地方移住では想定外のコストがかかってしまう可能性がある。
例えば自家用車の購入は、もっともイメージしやすいもののひとつだろう。那須塩原市も車がなくては生活が難しい地域だ。
自動車本体の購入費に加え、燃料費、車検費用、自動車税など、さまざまなコストがかかる。
マリンアクティビティへのアクセスは悪い
那須塩原は温泉やスキー場などがあるため、こうしたものは存分に味わえる。一方で、サーフィンなどのマリンアクティビティを楽しみたい人には不向きだ。
移住支援制度の確認は「那須塩原市移住促進センター」を活用しよう
出典:那須塩原市移住促進センター|那須塩原市
那須塩原市に移住を検討している人は、ぜひ那須塩原市移住促進センターをチェックしよう。このセンターは那須塩原市にある建物で、午前9時から午後5時まで開館している。
休館日は毎週水曜日と年末年始であり、開館時は移住定住コーディネーターが相談に乗ってくれる。
各種補助金の話はもちろん、より具体的な移住のプランニングなどもサポートしてくれる。電話やメールでの連絡も可能なので、積極的に利用してほしい。
那須塩原市への移住に関する補助金一覧
出典:移住に関わる支援策|那須塩原市
実際に那須塩原市へ移住した際に受けられる補助金を紹介しよう。
那須塩原市移住支援助成金
那須塩原市移住支援助成金は、東京圏からの移住で世帯だと100万円、単身だと60万円の補助金が受け取れる支援策である。
東京23区内に住んでいた、もしくは東京23区内に就業先があった人で、継続して元の就業先で働く、あるいは県内で特定の求人を利用して就業した場合に助成対象となる。
新幹線定期券購入補助金
新幹線通勤定期券を購入した人は、月額最大1万円、最長5年間補助が受けられる。
那須塩原駅から大宮・上野・東京のいずれかの駅を経由して出勤している必要があるが、要件を満たせば、かなりお得に通勤定期が利用できる。
那須塩原市移住応援補助金
那須塩原市移住応援補助金は、家賃の一部(家賃の1/3、最大2万円)を12か月間補助してもらえるという制度だ。
栃木県外から那須塩原市に移住して、市内の賃貸住宅に入居した43歳未満の人を対象としている
年間予算が決まっており、上限に達した時点で補助金の受付が終わってしまうというため、補助金申請を希望する人は、必ず那須塩原市移住促進センターに事前相談をしておこう
那須塩原市移サポート助成金
東京圏、名古屋圏、大阪圏からの移住者に対して、世帯には15万円、単身は10万円、それぞれ移住サポート助成金が支給される。
引っ越し費用や車の頭金など、使途が限定されていない助成金なので、積極的に申請・活用しよう。
人気の移住地「那須塩原」で理想の移住生活を!
那須塩原市は、避暑地やウィンタースポーツ、温泉保養地などで人気の観光地だが、地方移住が推進されてからは移住先としても人気が高い地域だ。
移住のプランニングサポートや助成金などの移住支援策も充実している。
東京圏で勤務を続けながらの2拠点生活も実現しやすい。那須塩原市への移住をぜひ検討してみてほしい。